アメリカ中部に存在する「5大湖」は5つの大きな湖が連なった地域です。5つの面積を合わせると世界最大級の湖として知られています。周りには大都市が連なるという景色も不思議な光景です。5大湖の中でも一つ一つの湖のことをご存知ですか?
オンタリオ湖
5大湖のひとつ「オンタリオ湖」は5つの湖の中で1番標高が高いことで知られています。
また、アメリカとカナダの国境付近に属するので、有名なナイアガラの滝があることでも有名です。そんな巨大な滝があるとは思えないほど、湖畔は静かで賑わうトロントを遠くに見ることができます。そんな5大湖のオンタリオ湖は1時間かけて回るクルーズが人気です。湖の上からトロントの街をゆったり眺めることができますよ。
更にオンタリオ湖に点在するサウザンド諸島と呼ばれる1864個の島々を回るのもおすすめです。島は小さいものが多く、住んでいる人も1000人以下、個人所有の島もあります。テント一つ張れるかどうかという無人島もあれば、周囲50メートル程度の島に小さなコテージがチョコンと立つ島、こんもりと茂った小山に城が立っていたりとなんとも個性的です。
18〜20世紀にセレブたちがお忍びで過ごすことが多かったと言われているので、別荘や豪華なレンタルコテージが多いのが特徴です。アクセスにもプライベートで船をチャーターする必要があります。5大湖の中でも特別な時間を過ごせる魅力的な湖です。
エリー湖
5大湖の中で最も浅い湖として知られているのが「エリー湖」です。周辺に多くの工業都市が存在することで知られています。その工業都市から流れ込む工業廃水で湖の水質汚染が問題になっていたこともありました。
現在は少しずつ改善に向かっていますが、エリー湖の魚は食べられないそうです。5大湖の中で1番小さな島でもあるエリー湖は、真冬になるとその姿を変えて、凍結してしまうこともあるそうです。浅いのでスケートリンクのように湖全体が凍ってしまいます。
しかしその姿はとても幻想的で、多くの写真家が訪れるそうです。エリー湖ではスポーツフィッシングが流行っています。食べられないので釣り上げてまた湖に戻すのですが、かなり大物も釣れるということで、フィッシング好きにはたまらないスポットです。
5大湖のひとつであるエリー湖は街から展望できる場所も多いです。小さな湖なので車である程度回ることができますし、エリー湖の周りにはテーマパークもあるので、一緒に楽しんでみるのが良いでしょう。
ヒューロン湖
5大湖の中で2番目に大きな湖が「ヒューロン湖」です。また、5大湖の中で周辺に住む人口が一番少ない湖としても有名です。
その代り自然が多く水質汚染にも影響がないので、見た目に美しい湖です。冬になると寒波の影響で湖が凍りつくのですが、ヒューロン湖は青い水晶のような氷柱ができることがあります。風に煽られた波がそのまま凍って固まったような状態のヒューロン湖の光景は、なんとも神秘的です。こんなに大きな湖を凍らせてしまうアメリカの寒波も、どれだけ寒いのか想像がつきません。
5大湖の中でビックリするくらいの大きさの島があるのもヒューロン湖の特徴です。淡水湖内にある島として世界最大の「マニトゥーリン島」は、東京都がすっぽり入るくらいの大きさです。島の中にさらに「マニトゥー湖」という湖があったり、そこにもまた島があるそうです。もちろん住んでいる人もいるので、今では密かな観光スポットになっています。
マニトゥーリン島は、先住民であるオジブウェ族にとって聖なる地なので、失礼のないように見せてもらいましょう。島内にはオジブウェ族ゆかりの神話や伝説につながる場所が数多く存在していて、それは現代もパワースポットとして注目を集めているそうです。5大湖の中で1番神秘的な湖と呼んでもよいのではないでしょうか。
ミシガン湖
5大湖の中で唯一アメリカ国内に存在する湖が「ミシガン湖」です。その名前もアメリカ州の名前である「ミシガン」と付けられました。ミシガン湖の周りにはたくさんの都市が発達しており、中でも1番大きな都市として知られるのがイリノイ州のシカゴです。
5大湖の水運は昔からアメリカの経済を支えてきたことで有名ですが、その縁もあって、世界の商品市場に影響を及ぼす商品取引所がシカゴには存在しています。湖ですがキレイな砂浜があり、海のように波もあります。
夏にはサーフィンやヨットを楽しむ人でカラフルになったり、砂浜や湖で遊ぶ人たちでにぎわっています。ミシガン湖は5大湖の中で1番の夕日スポットでもあります。ミシガン湖が大きすぎて対岸が見えないため、まるで海にいるかのように湖に沈む太陽が見えるのです。
沈む夕日が湖に反射して、目に映る光景はとても素晴らしいです。カップルや家族連れの人気スポットになっています。遊覧船でミシガン湖を周遊できます。シカゴの街全体が見渡せるということで、様々なツアーが組まれていることが多いです。
ゆっくりと食事を楽しみながらのディナークルーズや飛ぶようなスピードで湖面を走るシードックなど、目的に合わせた観光が人気です。5大湖の中でも観光が充実している湖です。
スペリオル湖
5大湖の中で1番大きい湖が「スペリオル湖」です。アメリカとカナダにまたがるこの湖の大きさは、北海道よりも大きいそうです。過去には周辺にある鉄山帯から取れた鉄鉱石を運ぶための水路として活躍し、周辺にもたくさんの鉱業都市が発達しました。
しかし今では衰退し、あまり多くの人が住んでいない地域になっています。スペリオル湖の周りには自然の宝庫と言われるほどの、美しい緑がたくさんあります。更に湖水1200平方キロメートルに散らばる22のアポストル群島が有名です。
スペリオル湖とアポストル群島を散りばめた光景こそ、感動を生む風景として親しまれているんです。アポストル群島のほとんどの島は未開発の無人島であり、ゴツゴツした湖岸線、残存するアメリカ栂松と広葉樹の原生林、侵食された砂岩の崖と洞窟など冒険心をくすぐる材料が揃っています。
群島探索にはカヤックが人気です。島の間の開放水路を通り、砂岩の湖岸線にある海食洞に出入りするなど、大人でも子供に戻ったようなワクワクが体験できますよ。食料とキャンピング用品を積み込んで冒険に出かけてみませんか。5大湖の中で最も謎に満ちた湖です。
まとめ
アメリカの5大湖の魅力はいかがでしたか。このように5大湖を並べてみると、それぞれの島に個性があり、楽しみ方が違うことが分かります。少しでも5大湖のことを面白いと思ってもらえれば嬉しいです。5大湖の魅力にハマる旅に出てみましょう。
