七福神とは、恵比寿様、大黒天様、毘沙門天様、布袋尊様、寿老人様、福禄寿様、そして七福神紅一点の弁財天様の七神からなる、縁起の良い神様方で、願掛けとしてはお正月に枕の下に七福神様方の乗った宝船の絵を入れておくと、良い初夢を見る事が出来ると言われています。
日本で有名な弁財天様について
さて、今回は七福神紅一点の弁財天様について書きたいと思います。
先ずこの弁財天様の信仰は奈良時代から始まっていて、六波羅蜜寺に祭られているそうです。
そんな古くから親しまれている弁財天様のことをこれからご紹介していこうと思います。
弁財天様の原型はインドにあり
元々仏教はインドの御釈迦様が開かれたものですが、弁財天様はインドなどでは多数派を占めるヒンドゥー教の女神である、サラスヴァティー神が元になっています。
仏教に取り入れられ、吉祥天様と同一視される事もありますが、また別の神様です。
その旦那さんは三神一体論では最高神の一人であるブラフマー様です。仏教では梵天様で仏教の守護神の一人に列せられています。
ご存知の方がいらっしゃるかもしれませんが、戦国武将の中でも有名な伊達政宗の幼名は梵天丸、この梵天様から付けられています。
サラスヴァティー神とは
サンスクリット語で水池全般を指す意味を持つそうで、その水のイメージから人々は知識や音楽、湖畔の美しさを連想し、学問と芸術などの知を司る女神様となったそうです。
また豊穣の女神様も兼任されているそうです。孔雀と白鳥は彼女の乗り物だそうで彼女の絵の中にはどちらかが描かれています。
また楽器を必ず手にしており、この事からも芸術に重きを置いた神様だと察する事が出来ます。
弁財天様の分野
先程のサラスヴァティー神から受け継がれた、音楽・知恵に更に弁才と財福を受け持ち、天女として採用されました。
水の神様としての格を受け継いでいて、江の島などに祭られているのは有名です。
御利益としては、芸術の神様だけあって諸芸上達、そして学業成就や福徳、何より紅一点として恋愛成就は欠かせませんね。
絵や仏像においてもサラスヴァティー様と同じように楽器、琵琶を持っている姿が多いですね。
気になる吉祥天様
弁財天様を語る上で欠かせないのは、もう一人の女神様である吉祥天様です。
これは昔から言われているらしいのですが、最初はなんと七福神に入るのは吉祥天様だったというのです。
では何故弁財天様になったかというと、これは諸説あるのですが、一番腑に落ちたのが、同じ福徳のある女神様なのですが吉祥天様は位の高い方に、弁財天様は私達庶民を初めとして、多くの人たちから崇拝されていたためだろうという事です。
余談ではありますが、弁財天様は物事をはっきりさせる御方で、吉祥天様は何事も大らかで懐の深い御方だったので、七福神にと弁財天様が言われたら、どうぞ、と譲ってしまわれたのではないかという話もあります。
どちらの方も争うことは好まないものの、はっきりと伝えるか、相手を尊重するかで違いがあるのも身近に感じてしまいますね。
日本三大弁天
弁財天様が水に携わる神様という事で、その中でも三つの場所はその立地が象徴的な建てられかたをしているという事で、日本三大弁天と言われています。
宝厳寺
先ず最初は宝厳寺。こちらは滋賀県長浜市の竹生島にある御寺です。
琵琶湖に浮かぶ島で、国の史跡に指定されています。売店とかもあるようですが、島外から通ってらっしゃるそうなので、基本無人島で宝厳寺以外無いです。
江島神社
次に江島神社。ここの奉安殿に二体の弁財天様が安置されています。
日本百景であり、神奈川県指定史跡でもあります。無人ではありませんが、江ノ島自体に入れない時間帯があるそうなのでご注意ください。
厳島神社
最後にご紹介するのはかなりメジャーで、広島といえば、と言うとパッと出てくる方がいらっしゃるのではないでしょうか。
ご存知、厳島神社です。ユネスコの世界文化遺産にも登録されている、日本の世界に誇る神社です。
実は最初ここにあったそうなのですが、現在はその敷地内にある大願時に弁財天像は祭られています。
まとめ
というわけで弁財天様に関して紹介して来ましたが、如何でしたでしょうか。
水に面した所に安置されているのもあって、観光にも最適ですしその風景を見ると、癒しと芸術的センスを磨ける気になりますね。調べるうちに弁財天様の存在が昔から認知されているというのは驚きでした。
勿論江戸時代位からはあったんだろうとは思いましたが、まさか奈良時代まで遡るとは。仏教自体が奥深いですからね。
これを機会に馴染みがあるようで無いような仏教について調べてみると良いかもしれません。
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