ブルネイは未だに王政権力が強い国です。華やかな街の中心と水上で暮らす田舎では生活環境に大きな差があるように思います。観光で訪れてもちょっと考えさせられてしまうブルネイですが、是非見てほしい観光スポットがあります。ブルネイの文化や歴史を知ることのできる観光の旅に出てみませんか?
オマール アリ サイフディン モスク
ブルネイには有名なモスクが2つあります。その一つがこの「オマール アリ サイフディン モスク」。通称オールドモスクです。ブルネイの首都であるバンダル・スリ・ブガワンの海辺にあります。
このモスクはイタリアから大理石を取り寄せたのを始め、中国から御影石、トルコやベルギーからじゅうたん、イギリスからシャンデリア、サウジアラビアから内装装飾など、世界中から逸品を集めた豪華なモスクということで観光客にも人気があります。
更に隣接する海には16世紀の王室御座船を再現した石船まで浮かんでいます。外側は白に金のソームが映える旧来の建築様式が使われていますが、中はエレベーターを備える近代さです。
このモスクには制限された時間であれば観光客も中に入れます。ただし、服装には注意が必要です。ノースリーブや短パン着用の人や女性はそのままでは入れないので、入り口で黒い上着を借りて入ります。夜はライトアップされるのでとても幻想的です。ブルネイに行ったら必ず訪れておきたい観光スポットです。
ジャメ アスル ハッサナル ボルキア モスク
ブルネイで有名なもう一つのモスクが「ジャメ アスル ハッサナル ボルキア モスク」です。
こちらは通称ニューモスクと呼ばれています。現国王が建てたといわれるもので、見た目はとても豪華で華やかです。金と大理石をふんだんに使った二階建ての構造になっていて、いたるところに美しい大理石が散りばめられています。総大理石造りの階段は観光客の興味を惹きつけます。
いくつもの大小のドームは黄金製かつ、壁は大理石でできています。その姿はまるで「アラビアンナイト」を思わせる完璧さを漂わせています。
こちらのモスクもイスラム教徒以外の観光客にも一部、公開されていて見学することが可能です。このモスクの特徴的なところは礼拝堂が2つあるところです。主礼拝堂と副礼拝堂があり、副礼拝堂は女性専用になっているので気を付けましょう。夜は美しくライトアップされた姿を見ることが出来るので、観光スポットとして有名になりました。オールドモスクと合わせて必ず見ておきたい観光スポットです。
イスタナ・ヌルル・イマン
まさにブルネイの中心になる王宮です。ブルネイ・ダルサラーム国にあるブルネイの国王・ハサナル・ボルキアの宮殿かつ、公式な居所です。
更にはブルネイ政府の所在地でもあります。王宮はブルネイ川の川岸に広がる葉状の丘にあります。ブルネイの首都、バンダルスリブガワン市街から数キロメートル南に位置しています。王宮なので観光客としては外から見るくらいしかありません。宮殿内は想像もつかない広さになっています。1788の部屋、257の浴室、5000人の客を収容する饗応室、1500人収容可能のモスクもあります。
110台の自動車を収容するガレージに空調設備の整った200頭のポロポニー厩、5面のプールという豪華さです。国王の生活など想像もできませんが、驚きを隠せない部屋数ですね。巨大な宮殿なのでシャンデリアが564個、そこに使う電球が51,000個、44の吹抜と18基のエレベーターが備え付けられています。まるで迷路のような宮殿には、もちろん立ち入ることはできません。
しかし、毎年のイスラム教のお祝いであるハリ・ラヤ・アイディルフィトリの際には特別に一般開放されるので、その日を目指して観光に訪れる人も多いそうです。
カンポン アイール
ブルネイでは700年以上の歴史のある水上集落です。
昔ながらのブルネイの生活を知りたいのであれば、ブルネイの代表ともいえるこの場所を観光すべきです。首都バンダールスリブガワン周辺に現在も2万人以上の人が水上で生活しています。水上集落といっても電気、ガス、水道からありとあらゆる設備が整っていて、住んでいる人はかなり快適のようです。
お店やガソリンスタンド、学校に病院まであって、とても水上集落とは思えません。このような不思議な空間がブルネイを訪れる観光客には人気です。広くてカラフルな家を見ているだけでも楽しいです。交通手段はボートになるので、一家に一台エンジン付きのモーターボートが必須になります。決して貧しいわけではなく、そこに住む人も気さくで出会いが多いので素敵な観光スポットです。
対岸に陸地との間をタクシーとして生計を立てている人がいるので、1時間ほどチャーターしてマングローブのジャングルの方まで案内してもらう観光ツアーも人気です。近代化が進み埋め立てや移住の話も出ているそうなので、観光するなら今のうちかもしれません。
ウル・トゥンブロン国立公園
ブルネイの大部分は熱帯雨林で占められています。
その中でも「ウル・トゥンブロン国立公園」は最初に指定を受けた保護区を含む広大な公園です。面積は5万ヘクタールと広大で、中には空が見えないほどの背の高い大きな植物に出会えます。
自然保護のため、木道が作られているので、公園内はそこを歩くか、空中にもキャノピーが作られているので上から熱帯雨林を見渡すこともできます。街の中で豪華な建物を見るのも良いですが、ブルネイの自然も捨てたものではありません。森林内では木道のハイキングを楽しむことができます。
また、高さ45メートルあたりにある吊り橋から鳥の目線で森を見渡すのも感動です。ここに行くのに1000段以上の階段を登らないといけませんが、目の前に広がる絶景は「見に来て良かった」と観光客に人気です。
かつては世界中の森林生態学者の研究地として、一般公開されていなかった場所だったといいます。それだけに独自の生態系が息づく原始の森を堪能するにはもってこいの観光スポットです。ブルネイに行ったときには観光スポットの候補に入れてみてくださいね。
まとめ
ブルネイの人気観光スポットはいかがでしたか。豪華絢爛な2つのモスクは絶対に押さえておきたいですね。公開日に合わせて王宮訪問をすればお菓子や飲み物を振る舞ってもらえますよ。昔ながらの水上集落でブルネイの人とのふれあい観光もいいですし、広大な自然に癒されるのも魅力です。今すぐ行きたくなる観光スポットです。