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平等院鳳凰堂の歴史と見所|なぜ10円玉に選ばれたのか?

平等院鳳凰堂

京都の観光名所の中でもちょっと奥まった場所にある平等院鳳凰堂。10円玉に印刷されていることでも有名な美しい建物ですね。

魅力的な外観と豊かな自然が調和した、一度行ったら何度も行きたくなる歴史ある観光スポットです。

そんな平等院鳳凰堂の歴史や魅力に触れる旅に出てみませんか?

10円玉に選ばれた美しさ!平等院鳳凰堂の歴史と魅力5選

平等院鳳凰堂は修学旅行でもなかなかルートに入らないので、行くチャンスを逃した人もいるのではないでしょうか。

あの美しい建物の裏にはもちろん歴史があり、10円玉になるべく理由があるのです。

ここでは平等院鳳凰堂の歴史やその美しさの魅力をご紹介していきます。

平等院鳳凰堂の歴史

平等院鳳凰堂
まずは平等院鳳凰堂の歴史を振り返っていきましょう。

平等院鳳凰堂があるのは京都南郊の宇治です。宇治と言えば有名な「源氏物語・宇治十帖」の舞台であり、平安時代初期から貴族の別荘が営まれていた場所でもあります。

平等院鳳凰堂がある周辺は9世紀ごろ、光源氏のモデルとも言われる左大臣で嵯峨源氏の源融が営んだ別荘だったものが、宇多天皇に渡った後、天皇の孫である源重信を経て長徳4年に摂政藤原道長の別荘「宇治殿」となりました。

道長の没後、その子供である関白・藤原頼道が永承7年に宇治殿を寺院に改めました。これが長い歴史の中で語られる平等院鳳凰堂の始まりと言われています。

創建時の本堂は、鳳凰堂の北方、宇治川の岸辺近くにあり大日如来を本尊としていました。翌年には西方極楽浄土をこの世に出現させたような阿弥陀堂が建立されたといいます。

当時、仏法が廃れ、天災人災が続き、世の中が乱れるとする末法思想が、貴族や僧侶らに信じられていました。それ故に極楽往生を願い阿弥陀如来を祀る仏堂が盛んに造営され、平等院鳳凰堂もその一つといえます。

現在までの長い歴史の中で平等院鳳凰堂は奇跡的に戦災にも合わず、約1000年の歴史をその姿で伝えているのです。

平等院鳳凰堂が10円玉に選ばれた理由

平等院鳳凰堂
平等院鳳凰堂が10円になっているのは、日本人であればほとんどの人が知っていることですよね。

平等院鳳凰堂に観光に行くと、10円玉と一緒に記念撮影をする人も多いです。それにしても、10円硬貨に選ばれるなんて、想像以上に凄いことのはずです。

平等院鳳凰堂は何故、10円玉に選ばれたのでしょうか。

実は詳しい歴史や本当の理由は分かっていません。これまでの歴史を顧みる中で、想像し、信じられている答えを見ていきます。

左右に伸びた朱色の姿や昇ってきた太陽があたると輝く鳳凰堂は、いつ見ても魅了される美しさです。

平等院鳳凰堂は1000年もの歴史があるだけに、日本的な建物の完成形で現在に残っている貴重なお堂です。第二次世界大戦中、多くの寺院が焼失する中、平等院鳳凰堂だけは奇跡的に戦火を逃れました。

そうして残った平等院鳳凰堂を大切にし、日本の文化を守っていこうということで、昭和26年に平等院鳳凰堂は10円玉のデザインに選ばれたのです。

平等院鳳凰堂
10円玉に平等院鳳凰堂が描かれているのは有名ですが、実は1万円札にも鳳凰堂の屋根の上にいる鳳凰の姿が描かれているんです。

鳳凰とは歴史的にも「幸せの前兆」として現れる鳥です。幸せを世界に運び、世界に流通してほしいという願いが込められているのかもしれませんね。

鳳凰堂中堂内部拝観

平等院鳳凰堂の本尊の阿弥陀如来坐像、中堂内の飾りの全てが国宝に指定されています。

せっかく歴史ある平等院鳳凰堂まで来たのであれば、有料ですが内部拝観させてもらいましょう。内部拝観は1回に50人という人数制限があり、2名の係員のガイド付きで拝観できます。

もちろん土足厳禁、手で触れたり写真撮影は厳しく禁止されています。中央の本尊は像高約2.84メートルの阿弥陀如来坐像です。仏師、定朝作の木造寄木造りで15の部材の組み合わせで構成されていて、最も古い寄木造りの仏像とされています。

極楽浄土で伏し目がちに瞑想にふける様子を表わしている阿弥陀如来坐像は、仏の本様と呼ばれていて、腹の前で両手を重ね、如来の悟りの境地を表す「弥陀の定印」は指先まで繊細に表現されています。

その美しさと共に歴史を感じること間違いなしです。

阿弥陀如来坐像の背後には透かし彫りの雲烟の中央部に大日如来、左右に12体の飛天が並んでいます。内部の壁上部本尊の南と北には、雲の上で楽を奏でる雲中供養菩薩像が26体飾られています。本尊を取り囲む扉は檜の板で作られ、内部は阿弥陀如来の来迎する様子が描かれています。こちらもかなり歴史を感じることのできる作品です。

平等院鳳凰堂の庭園

平等院鳳凰堂
平等院鳳凰堂の近くには宇治川が流れ、目に優しい緑の自然が広がっています。

平等院鳳凰堂の前には創建時、宇治川や対岸の宇治の山を取り入れることで極楽浄土を表現したといわれる、池を配した庭園があります。

観光のパンフレットなどに、池に映る平等院鳳凰堂の美しい姿を写した写真が掲載されていますよね。この庭は史跡及び名勝にも指定されています。平等院鳳凰堂と一緒にこの景色を楽しめば、まさに平等院鳳凰堂の極楽浄土へ誘いを受けたような不思議な感覚が駆け巡るから不思議です。歴史の人物たちも、そんな風に過ごしていたのかもしれませんね。

近年発掘調査に基づく整備も行われ、博物館として「鳳翔館」が開館されています。その雄大な景色と取り込んだ庭園には、どこか歴史を思わせる貴族好みの借景庭園であることが伺えます。

約1000年もの歴史を持つ建造物や仏像が今に伝えられ、世界遺産にも登録されているんです。

たくさんの歴史的変遷を乗り越えてきた平等院鳳凰堂ですが、今も昔も変わらないのは極楽浄土への憧れであり、常に心に願う安らぎでもあるのかもしれません。

変わりゆく時代の中で、平等院鳳凰堂だけは過去の歴史の中にいて、変わらない人の心の原点を見ることができるようですね。

平等院鳳凰堂ツアーもおすすめ

平等院鳳凰堂は歴史ある建物や庭園が見ものですが、その周辺にも四季を通してたくさんのイベントが開催されています。

中でもおすすめの一つが「宇治茶巡りガイドツアー」です。1日10名までですが、参加費無料で参加できる嬉しい人気イベントです。

平等院鳳凰堂への参道には宇治ならではの甘味処や食べ歩きができるカフェもあって賑わっています。

宇治といえば歴史的にも有名なのが「お茶」です。その宇治茶が栽培され続けている茶園や、江戸時代から続く茶師の建物である長屋門など、宇治茶と共に歩んできた歴史を巡るツアーになっています。

もう一つは平等院〜宇治上神社までを訪ねるコース。

世界遺産からスタートして世界遺産で締めくくる贅沢なコースにも関わらず、距離は600メートルというチャレンジしやすいコースです。平等院鳳凰堂や宇治の歴史を学ぶことができますよ。

最後はたくさんあるお茶屋さんを巡って美味しいお茶をお土産に購入するのがおすすめです。新しい文化も取り入れながら、歴史も大切にしている宇治を満喫してみましょう。

▶︎宇治市公式HP

まとめ

平等院鳳凰堂の歴史と魅力についてご紹介しましたがいかがでしたか。平等院鳳凰堂には数々の歴史と世界遺産になるべく美しい風景が広がっています。

まだ行ったことがない人も、行ったことがある人も、平等院鳳凰堂の歴史を知ってその魅力を発見してみませんか。

▶︎国内の絶景や素晴らしい場所まとめ一覧はこちら

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SPIBRE編集部

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