
カナダといえば広大な敷地と大自然の雄大さを感じられる場所です。厳しい自然環境の中にも美しい風景が広がりますね。そんなカナダの世界遺産は意外にも自然ばかりではありません。カナダの世界遺産はどんなところか想像できますか?
ルーネンバーグ市街
カナダ東部のノヴァ・スコシア州にある世界遺産です。
元々はイギリスの植民都市としてドイツ・スイス・フランスなどのプロテスタントが移り住んでいました。今の住民もその子孫と言われていて、建設当時の面影を残す世界遺産です。「すべての道はまっすぐに、すべての曲がり角は直角に」というコンセプトの元、現地の地形を考慮せずに造られたので、街を歩いていると急坂に出くわすこともある変わった街でもあります。
約400戸の伝統家屋やゴシック様式のセント・ジョン聖堂などカナダの人によって大切に保存されています。船用のペンキで家を塗ったので赤・白・青・黄色と、とてもカラフルです。現在も息づいているユニークな世界遺産です。
ケベック
カナダのケベック州にある北米唯一の城壁都市である世界遺産です。
今もなおカナダの歴史が凝縮された街並みが残っています。先住民が「ケベック(川が狭まったところ)」と呼んで岬に毛皮交易所を開いたのが始まりです。城壁の上からは中世ヨーロッパの趣たっぷりの街並みを見下ろすことができる世界遺産です。
シャンプラン像のあるダルム広場や地元画家の作品を展示即売しているトレゾール通り、その先に見えるノートルダム大聖堂など見どころもたくさんあります。
セント・ローレンス川に沿った散歩道を歩くのも素敵です。崖下のロウアータウンはカナダ最古の商店街プチ・シャンプラン通りや冬の夜には積もった雪にイルミネーションが反射してメルヘンの世界も満喫できます。冬の絶景を楽しむこともできる世界遺産です。
カナディアンロッキー
カナダのロッキー山脈周辺の世界遺産です。
ブリティッシュ・コロンビア州とアルバータ州にまたがるロッキー山脈と周辺のバンフ、ジャスパー、ヨーホー、クートニーの4つの国立公園、更に隣接する3つの州立公園が世界遺産に登録されています。総面積およそ2万3,000平方キロメートルにもなるこのエリアは、手つかずの自然が残るカナダ観光のハイライトです。
氷河によって削られた山、滝や渓谷などが点在しグリズリーやヘラジカ、ハクトウワシなど野生動物の楽園でもあります。巨大なコロンビア大氷原も観光地のひとつです。氷が1番厚いところで約365メートルもあります。バスと雪上車を乗り継いで氷上に降り立てば壮大なスケールに圧倒されてしまうでしょう。日ごろの小さな悩みが吹き飛んでしまいそうな世界遺産です。
グロスモーン国立公園
カナダの大西洋側に浮かぶニューファンドランド島にある世界遺産です。
グロスモーン国立公園は北米大陸最東北端にあります。グロスモーンとは「偉大なる絶壁」の意味があるそうです。氷河によって削られた垂直に切り立つ断崖や、フィヨルドが連なり、むき出しになった地層が太古の地球の記憶を物語っているようです。金属分を多く含む地質が長年の酸化により褐色となり、草も木も生えない月面のような風景を見ることもできます。
長さ30kmにもおよぶウェスタンブルックポンドは、およそ2万5000年前から1万5000年という月日をかけて氷河が浸食したフィヨルドです。観光船で巡れば氷河が作り上げた幻想的な造形美にため息が出てしまいそうです。厳しい自然の姿をそのまま残しているような世界遺産です。
リドー運河
カナダの首都オタワとオンタリオ湖畔の古都キングストンを結ぶ世界遺産です。
全長202kmもある長い運河は、180年近く経過した今もほとんど当時のまま使われている北米最古の運河ともいわれています。運河には40以上もの水門が設置されています。この水門を代々守ってきたのは「ロックマスター」と呼ばれる人たちです。観光地となった現在も24時間体制で水門を管理し、昔ながらの手動で水門の開け閉めを行っています。
古い街並みと可愛い店構えのレストランが並ぶリゾートタウンは、船でのんびり巡ってみたい場所です。運河に沿って生きるカナダの人々の努力や熱い思いを肌で感じることができます。カナダの昔ながらの生活を見ることのできる世界遺産です。
まとめ
カナダの世界遺産はいかがでしたか。
昔から変わらない生活風景や北米最古と言われる自然文化など、カナダの様々な顔を見られる世界遺産が多いです。
厳しい自然が見せる幻想的な世界や、ファンタジーの世界に心を癒されること間違いなしです。心を開放したい人にはカナダの世界遺産がおすすめです。
