見ているだけで気持ちが癒されそうな大仏様。日本の各地には様々な大仏様を見ることができます。
大仏様の日本一と言っても身長や大きさなど様々な日本一な魅力があります。どの大仏様にもそれぞれ比べがたい魅力があり、よく見るとお顔も違っていて奥が深いですね。
旅の目的は様々ですが、大仏様を巡る旅というのも面白そうだと思いませんか?
奈良の大仏(奈良)
大仏様と言えばまず思い浮かぶ人が多いであろう、知名度の高い日本一の大仏様が奈良の東大寺にいる奈良の大仏です。
奈良の都でも最も大きく荘厳な構えの建物である東大寺は、奈良時代に聖武天皇が仏教の考えと、国を守るために建立したといわれています。広い東大寺の寺域には二月堂や三月堂、南大門など、奈良平安期の歴史的建造物を多数見ることができます。
そして大仏殿には丹精なお顔立ちの大仏様がいらっしゃいます。高さ約15メートル、重さ約250トン、顔の幅は3.2メートルという大きな大仏様です。
この大仏殿は世界最大の木造建築と言われていますが、正確には「世界最大の木造軸組建築」です。奈良の大仏様の手には水かきがあって、不思議のひとつに数えられています。水かきの理由は諸説あるそうで、今となっては正確な事実は分かりません。
大仏様の内部の柱には大仏様の鼻と同じ大きさの穴が開けられていて、そこを潜り抜けるとご利益があると言われています。子どもならすんなり抜けられますが、大人はちょっとキツイので、気を付けてくぐってみましょう。
いつも賑わっているイメージの大仏殿は、人が途切れることがないほど人気のあるスポットです。
鎌倉大仏(神奈川)
こちらも有名で大人気な三大仏の1つである鎌倉大仏です。
鎌倉大仏は高徳院と呼ばれる浄土宗のお寺の敷地内にあります。この大仏様は誰が何のために作ったのかはっきりしていません。日本一ミステリアスな大仏様ではないでしょうか。明確な記述が残っていないので諸説あるといわれています。
その中でも有力な説は鎌倉時代に作られたものだということです。しかも作られた当時は、大仏殿もあり今のように野外にはなかったそうです。
お寺のために大仏様が作られたというよりは、大仏様のためにお寺があったそうです。鎌倉大仏は何度も倒壊し、二度ほど再建を図りましたが、資金不足になり今の形になったそうです。
実は鎌倉大仏の胎内に入ることができます。しかも20円という激安なのが驚きです。胎内はとても広いという訳ではなく大人が30人程度でいっぱいになってしまいます。
鎌倉大仏は銅でできていて中は空洞になっています。これだけの大きさの銅製品を一度に作るのは不可能だったので、約40回に分けて作られたと考えられています。
高徳院の境内は四季折々の風景を見ることもできるので、大仏様と一緒に様々な表情を楽しみたいですね。
高岡大仏(富山)
奈良や鎌倉の大仏に比べると知名度は低いですが、日本三大仏と言われているのが高岡大仏です。
高岡大仏は、富山県高岡市の高岡古城公園西側の市街地内に建つ大佛寺の境内にあります。明治40年から作り始めて昭和8年に完成した大きな大仏様です。高さは15メートル85センチ、重さは65トンという大きさの、まさに日本を代表するスケールの大きい大仏様なんです。
高さだけなら鎌倉大仏よりも大きいのですが、意外と台座の部分が大きく大仏様だけを比較すると鎌倉大仏の3分の2くらいです。大仏の台座の中に入ることができ、ここには1900年に焼失した木造の大仏の頭部や貴重な仏画などが保存されています。
そんな高岡大仏の最大の魅力は「日本一の美男」と言われる程、容姿が凛々しいことです。
この大仏様のファンだという女性も多いんですよ。顔をよく見てみると本当に男前で、いつまでも見ていたくなります。
高岡大仏の近くには、金屋町や、高岡銅器発祥といわれている歴史ある古い街並みがあり、観光スポットとしても有名です。大仏様と一緒にゆっくりと見て回りたいですね。
牛久大仏(茨城)
大仏の身長が世界一のギネスブックに登録される程の大きさを持つ身長日本一の牛久大仏です。
牛久大仏は茨城県南部に位置する浄土真宗東本願寺派の霊園・牛久浄苑内にあり、阿弥陀如来像を拡大したものです。
阿弥陀如来の十二の光明にちなんで全高120メートルとなっており、ブロンズ製大仏立像としては世界一でギネスにも登録されています。台座からの高さはアメリカの自由の女神の3倍の大きさというから驚きです。
田園地帯の中にあり近くを高速道路が走っているので、車窓からも大きな牛久大仏を見ることができます。内部に重量を支える鉄骨の仕組みを組み上げ、それが表面を覆う薄い銅製の板を支える仕組みになっています。像の表面には6000枚もの銅板が貼られているそうです。
牛久大仏は内部をエレベーターで昇ることができます。5階までの各階には写経や法話を聞ける部屋があり、大仏様の胎内で煩悩をふりはらって心を落ち着かせることができますよ。
また最上階の展望台は地上85メートルの位置にあって、最高の眺めを楽しむことができます。牛久大仏のある牛久浄苑は首都圏最大の公園墓地で、季節毎に花々が咲く浄土庭園や小さな動物公園もありファミリーにもおすすめです。
岐阜大仏(岐阜)
岐阜県の観光と言えば岐阜城や岐阜公園が有名なのですが、是非観光に取り入れて欲しいのが岐阜大仏です。
岐阜大仏がいらっしゃる正法寺の本堂は黄檗宗らしい中国風の特徴のある造りなのですが、この中に高さ13メートルを超す大仏様を安置しているというから驚きです。
本堂は何度か再建されていますが、その造りはとても堅牢で、1891年に発生したマグニチュード8の濃尾地震においても、この本堂は崩れることはなかったと伝えられています。
本堂に入るとすぐに岐阜大仏が目の前に現れます。お堂の大きさとは不釣り合いなほどの大きな身体で圧倒されるでしょう。
乾漆造(かんしつぞう)という東洋の彫像制作の技法の乾漆仏としては日本一の大きさを誇ります。右手は親指と中指を結ぶ説法印という印相で、お釈迦様が説法をした時のポーズを表現しています。
見上げたその手はまるで「OKサイン」を出して「どんな悩みも大丈夫だよ」と諭してくれているような優しさを感じます。表情も微笑んでいるようで親しみがわいてしまいますよ。
大仏様の後ろに立つ光背は今にも天井に触れそうなほどの大きさです。堂内はぐるっと一周することが可能です。静かな場所なので人も少なく、静かにゆっくりと大仏様を拝観したい人にはおすすめです。
まとめ
大仏様の魅力を紹介してきましたがいかがでしたか。
やはり大きな大仏様が中心になってしまいましたが、首が痛くなるほどの大きさの大仏様を見るのは、見ごたえがありますよね。
それぞれの大仏様の特徴やお顔を拝見して、その魅力や違いに触れるのも素晴らしいですね。
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