桜や梅にもよく似た花を咲かせる「アンズ」は、早春に咲く花ですが、初夏には甘酸っぱい果実が実り、ジャムやお酒などに用いられます。
日本には奈良時代に伝わり、万葉集にも唐桃(カラモモ)として歌われています。英語では『アプリコット』として知られています。
果実もおいしく、とても美しい花を咲かせる「アンズ」ですが、このお花が持つスピリチュアル的な意味やエピソードなどには、どのようなものがあるのでしょうか?
目次
【アンズ】にまつわるスピリチュアルなお話
中国に伝わる逸話①
中国には、アンズにまつわる有名なお話があります。
その昔、中国の廬山に住む董奉(とうほう)という名の仙人がいました。この仙人は病気の人々を治してあげる医師でもありましたが、治療費を受け取ろうとしませんでした。
そのかわり、董奉は病気が治ると、そのお礼として重病者たちには「アンズ」の木を五株、軽症者には一株植えさせたのです。
気がつけば十万株もある「アンズ」の林ができ、「アンズ」の実は杏仁と呼ばれる漢方薬として多くの患者に役立てることができたのです。
そんなわけで、中国では「アンズ」の林=杏林は医師を表す言葉となっています。
中国に伝わる逸話②
中国では、「アンズ」は五果(アンズ、栗、スモモ、モモ、ナツメ)のひとつで吉祥を表すものとされています。
【アンズ】が誕生花の日
【アンズ】の誕生花です。
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- 2月23日
- 3月1日
- 4月12日
- 10月2日
【アンズ】を使って運気をアップする方
ここで説明する風水は、「誰でもできるかんたん風水!バグア・チャート風水」
伊庭野れい子著(太玄社)
著者ご本人に解説してもらいます。
(本の解説)
ハワイ在住の風水師クリア・イングレバート氏(『ハワイアン風水』著者)に師事した著者が、バグア・チャートを使った風水を基本からよりわかりやすく、誰でも手軽に自宅で実践できるようにイラスト付きで解説した開運風水本。
風水で運気UP
風水において「アンズ」の木を植えるのは、あまりおすすめではありません。
とくに東に植えると浮気を招き、北に植えると女難の相となるので、植えないほうが無難です。
漢字で運気UP
「アンズ」を漢字で書くと「杏」となり、この字が左右対称で、ポジティブで縁起がよいとされています。
また「アンズ」の花は美しく、実がおいしくて食用にも薬用にもなり、人の役に立つことから、「外見は美しく人の役にたつような人間に育つ名前」であるとして、縁起がよい漢字として名前によく用いられます。
お守りで運気UP
西洋では「アンズ」の実のジュースは、恋愛に効くおまじないとして呪文を読む際に用いられます。
また「アンズ」の花と葉、種を小袋に入れて持ち歩くと、恋愛運を引き寄せるとされていますよ。
一方聖書において、「アンズ」は『知恵の実』とされており、そこから学業成就のお守りとも考えられています。
花言葉【アンズ】の意味
「アンズ」は、春先になると白や薄いピンク色の花を咲かせます。開花時には葉がないのが特徴でもあります。
原産地には諸説ありますが、おそらく中国あたりというのが通常考えられています。
しかし「旧約聖書」でリンゴとなっているのは、実は「アンズ」のことであろうと考えられています。なぜならリンゴは、「旧約聖書」の内容が書かれた中東付近の産物ではなく、その時代にこの地方でよく見られたのはイチジクと「アンズ」だったからです。
中国においては「杏」が木を「子」が実を表すことから、漢名の「杏子」のその発音から「アンズ」と日本では呼ばれています。
「アンズ」の実は、『アプリコット』とも呼ばれ、現在ではジャムやお酒などの食用に使われていますが、かつては薬膳の材料として使われていました。
また「アンズ」の種はアーモンドに似た形をしており、それを使ったデザートが「杏仁豆腐」です。
そして漢方薬としても「アンズ」は咳止め、去痰剤として用いられます。
「アンズ」は白とピンクがありますが、色別の花言葉は存在していません。
「アンズ」の花言葉①
- 乙女のはにかみ
- 臆病な愛
- 慎み深さ
これらの花言葉はいずれも、「アンズ」が桜よりも少し早い時期にはにかむようにして咲くことから付けられた花言葉です。
「アンズ」の花言葉②
- 疑惑
- 疑い
これらの花言葉は実は「李下に冠を正さず」という、ことわざに基づいて付けられたものです。
しかしながら李はスモモのことで、「木の下で冠をなおしていると、スモモの実を盗んだと疑われてしまうので、疑わしいことはしないように」という意味のことわざですが、ここに出てくるスモモと「アンズ」がなぜか混同されてしまったようです。
「アンズ」の花言葉③
- 不屈の精神
「アンズ」の花は、寒い冬を乗り越えてようやく春になろうとする頃に咲きます。そんな過酷な気候の中を耐え抜いて、かわいい花を咲かせる様子から、この花言葉が付けられています。
「アンズ」の花言葉④
- 早すぎた恋
こちらも桜よりも早く咲く「アンズ」、それは春になったとたんに咲くので「早すぎる開花」であると解釈して付けられた花言葉です。
花言葉【アンズ】の基本情報
科 属 | バラ科 サクラ属 |
原産地 | ヒマラヤ西部~中央アジア |
品種 | 東洋種と西洋種があり、各20種以上 |
開花時期 | 3月~4月 |
英語和名 | ・Apricot(アプリコット)、Prunus armeniaca (プルヌス・アルメニアカ)・アンズ、唐桃(カラモモ) |
まとめ
春先に咲き始める「アンズ」の花は、その咲き始める時期にちなんだ花言葉がいくつか存在しています。桜よりも先に咲くことから、はじらうようにしてひっそりと咲く姿から考えられたものが中心です。また「アンズ」の実は食用は薬用として広く利用されています。