春から夏にかけてかわいい花を咲かせる「アザミ」は、日本だけでも50種類以上が存在し、野に咲く「アザミ」のほかにも園芸種や西洋の「アザミ」など、実に豊富な種類が世界中に存在しています。
「アザミ」にはご存じのように、蕾のすぐ下の部分や葉の部分などにもトゲがあるため、摘んだりするときには、よほど気をつけないとケガをしてしまいます。
「アザミ」は、スコットランドの国花にもなっていますが、そんな「アザミ」が持つスピリチュアル的な意味やエピソードなどには、どのようなものがあるのでしょうか?
目次
【アザミ】にまつわるスピリチュアルなお話

スコットランドにおける「アザミ」の伝説
13世紀にノルウェーの兵隊がスコットランドに攻め込み、アレキサンドロス王が住む城を取り囲みました。
城の壕に入ろうと、裸足になって壕を登り始めたノルウェーの兵隊は、壕一面に生えていた「アザミ」のトゲで足を痛め、悲鳴を上げ始めたところを、スコットランドの兵隊に追い払われてしまいました。
このことから、「アザミ」が国を守ったとし、今でも「アザミ」の花は、スコットランドの国花となっているのです。
ギリシャ神話における「アザミ」の伝説
神「ヘルメス」と妖精の子供である羊飼いのダプニスは、幼いころから母の熱心な教育を受けたおかげで、詩の神には霊感を、牧神には笛の吹き方を、女神アルテミスには狩猟をそれぞれ学び、立派な青年に成長していました。
ところが彼は誰をも愛そうとせず、彼のことを好きな女性を邪険に扱ったりしていたのです。
それを知って怒った女神のアフロディテは、妖精エケイナスに恋をするように仕向けました。
しかし人間の王女であるクセニアが、ダプニスに酒を飲ませて誘惑し、一夜を共にしてしまったのです。
そんな裏切りを許せない妖精のエケイナスは、ダプニスを盲目にしてしまいました。
ダプニスは絶望し、笛を吹きながら自らを慰めていたのですが、川に落ちて死んでしまいました。
そんなダプニスの死を知った妖精や神々は、悲しみ、大地の女神ガイアが「アザミ」の花を彼に捧げたのでした。
「アザミ」にトゲがあるのは、ダプニスが悲しみを背負っているからなのです。
北欧における「アザミ」の伝説
北欧では雷神トールに捧げる花が「アザミ」であり、雷神が「アザミ」を保護しているので、この花を身につける者は、病気や災いからも守ってもらえると信じられています。
民間伝承における「アザミ」の伝説
西洋ではトゲのある「アザミ」は魔除けと考えられ、庭や玄関先に植えたり、部屋の天井から「アザミ」の花束を吊しておいたりするとよいとされています。
キリスト教における「アザミ」の伝説
キリストが処刑されたとき、処刑した十字架に用いた釘を、聖母マリアが地中に埋めたところ、そこから「アザミ」が生えてきたと言われています。
【アザミ】が誕生花の日
【アザミ】が誕生花です。
- 3月19日
- 4月19日
- 6月29日
- 7月1日
- 7月9日
- 9月14日
- 9月18日
- 9月24日
- 10月20日
- 10月21日
【アザミ】を使って運気をアップする方
ここで説明する風水は、「誰でもできるかんたん風水!バグア・チャート風水」
伊庭野れい子著(太玄社)
著者ご本人に解説してもらいます。

(本の解説)
ハワイ在住の風水師クリア・イングレバート氏(『ハワイアン風水』著者)に師事した著者が、バグア・チャートを使った風水を基本からよりわかりやすく、誰でも手軽に自宅で実践できるようにイラスト付きで解説した開運風水本。
風水で運気UP
風水においては、「アザミ」のようにトゲのある植物は、毒のエネルギーを与え、人を寄せ付けなくするとして、特に室内には飾ってはいけません。
しかし家の外であれば、玄関先やエネルギーの流れの悪いと思われるエリアに「アザミ」を植えることで、不幸や病気、災いなどのエネルギーを阻止する力を持っています。
花言葉【アザミ】の意味
「アザミ」は可愛い花を咲かせますが、トゲがあるためなかなか摘み取りにくいものです。
その名前の由来には、所説ありますが、かわいいので摘み取ろうとしたところ、トゲがあって摘めなかったことで、『あざむかれた』という気持ちから、「アザミ」と付けられたとも言われています。
トゲが多くて、怖いイメージもある「アザミ」ですが、火を通すとトゲも柔らかくなるため、食べることも可能です。
天ぷらやお浸しにもでき、根はアクを抜けば、きんぴらなどにして楽しめます。実は西洋料理で用いられるアーティーチョークも「アザミ」の一種なのです。
また根は、生薬としても用いられ、利尿、解毒、神経痛、月経不順、健胃などにも用いられます。
「アザミ」は漢字で「薊」と書き、草冠、魚、刀の文字の組み合わせになっています。
植物である「アザミ」ですが、魚の骨のように尖っており、「刀のようにするどいトゲを持つ…」つまり「アザミ」の要素を盛り込んだ漢字なのです。
「アザミ」の花には紫のほかにも白や赤も存在します。
「アザミ」の主な花言葉は
- 報復
- 厳格
- 触れないで
- 独立
これらのやや怖い花言葉は、スコットランドに残る伝説に基づくもので、攻め入られたスコットランドが、「アザミ」の花のトゲによって守られたことで、付けられた花言葉です。
紫色の「アザミ」の花言葉①
- 厳格
- 高貴
- 気品
「厳格」という花言葉は、「アザミ」の姿が非常に凛としているところから付けられています。また「高貴」「気品」はそんな立ち姿と、紫色という高貴な色が醸し出す雰囲気から付けられているのです。
白色の「アザミ」の花言葉②
- 自立
この花言葉も、「アザミ」の立ち姿から付けられています。
赤色の「アザミ」の花言葉③
- 報復
- 復讐
- 権威
これらの花言葉もスコットランドの伝説にまつわる花言葉ではありますが、そこに赤色という情熱的な色が加わって、さらに権威すら感じさせることから付けられた花言葉です。
青色の「アザミ」の花言葉④
- 安心
- 満足
これらの花言葉は、青い色から想像するもので、気持ちが落ち着く色であること、またトゲで自分自身を守れるという、安心感から付けられた花言葉です。
花言葉【アザミ】の基本情報
科 属 | キク科 アザミ属 |
原産地 | 日本などの北半球 |
品種 | 約300種 |
開花時期 | 4月~7月 |
英語和名 | ・Japanese Thistle(ジャパニーズ・シスル)・アザミ、野アザミ、ドイツアザミ |
まとめ
「アザミ」は、トゲがあるのでなかなか摘み取ることはできませんが、園芸種もあり、ポピュラーなお花のひとつです。花言葉には、「アザミ」にまつわるスコットランドの伝説や、ギリシャ神話などから用いられたものが主に存在しています。
