
「ムクゲ」は、「モクゲ」や「ハチス」という別名を持つ花ですが、その見かけは『ハイビスカス』『芙蓉』の花などと、とてもよく似ています。
「ムクゲ」は、今でも庭や垣根の花として、または街路樹として植えられていることが多いのですが、実は平安時代からすでに同じように庭や垣根に使われていました。
今では世界中で栽培され、大韓民国の国花にもなっている「ムクゲ」ですが、このお花が持つスピリチュアル的な意味やエピソードなどには、どのようなものがあるのでしょうか?
目次
【ムクゲ】にまつわるスピリチュアルなお話
「ムクゲ」と十字軍の逸話
「ムクゲ」の原産地は中国やインドですが、実は「ムクゲ」の学名「Althaea frutex(低木のタチアオイ)」は、十二世紀にキリスト教の聖地であるエルサレムをイスラム教諸国からヨーロッパに奪還するために送られた十字軍により、シリアからタチアオイが運ばれてきたことが由来となっています。
「ムクゲ」の英語名である「Rose of Sharon」が、実はイスラエルの地名のひとつというのも、この十字軍の話に関係があるようです。
「ムクゲ」の中国での言い伝え
中国には「ムクゲ」に関することわざや言い伝えがいくつか存在しています。
「槿花(きんか)一日の栄」というのは、「ムクゲ」が朝咲いて夕方にはしぼむので、それになぞらえて人の世の栄華は短く、はかないことを表すことわざです。
また「顔は舜花(しゅんか)のごとし」ということわざも「ムクゲ」を美しい女性に例えて歌われた一説です。
「ムクゲ」韓国での言い伝え
「ムクゲ」は、韓国で結婚式のときに着る衣装に施される花々のひとつです。「ムクゲ」の花が、多産性のため、子宝に恵まれるようにという願いを込めているのです。
【ムクゲ】が誕生花の日
【ムクゲ】が誕生花です。
- 2月22日
- 3月22日
- 5月21日
- 7月21日
- 8月10日
- 8月26日
- 8月28日
- 9月11日
- 10月28日
【ムクゲ】を使って運気をアップする方
ここで説明する風水は、「誰でもできるかんたん風水!バグア・チャート風水」
伊庭野れい子著(太玄社)
著者ご本人に解説してもらいます。
(本の解説)
ハワイ在住の風水師クリア・イングレバート氏(『ハワイアン風水』著者)に師事した著者が、バグア・チャートを使った風水を基本からよりわかりやすく、誰でも手軽に自宅で実践できるようにイラスト付きで解説した開運風水本。

風水で運気UP
風水において「ムクゲ」の花は、陰の木とされており、凶木であるという解釈があります。
しかし平安時代から日本でも庭や垣根に多く取り入れられてきた木であり、低木でもあるので白以外の、ピンクや赤などを南側に植えることで、美、情熱、社交性をアップさせることができます。
名誉・評判運UP
赤色の「ムクゲ」の鉢植えか切り花を、バグア・チャート風水の名誉・評判に当たる、お部屋の入口を入って正面のエリアに飾っておけば、名誉や評判運をアップしてくれます。
花言葉【ムクゲ】の意味
「ムクゲ」は平安時代から日本で親しまれてきたお花です。
朝咲いて夕方にはしぼんでしまう一日花ではありますが、夏の間は次々と花を咲かせる強さを持っています。
「ムクゲ」とよく似た花に、『芙蓉』と『ハイビスカス』がありますが、見分けかたとしては、「ムクゲ」の葉は花よりも小さめで、葉の切れ込みが深いのですが、『芙蓉』は花と葉の大きさが同じくらいで、葉の切れ込みは浅いです。また『ハイビスカス』は葉にとてもツヤがあり、また丸みをおびた形をしています。
「ムクゲ」には一重咲きや八重咲、半八重咲など園芸種を含めると実に多数の品種が存在しています。
「ムクゲ」の別名である「キハチス」は、「ムクゲ」の花が蓮にも似ているというところからきています。
蓮はその実が蜂の巣のように見えることから「ハチス」と呼ばれることもあり、「ムクゲ」は木に咲く蓮ということで「キハチス」と呼ばれるようになり、それが「ハチス」に変化していたったのです。
「ムクゲ」は茶人の千宗旦が愛したことから「宗旦木槿(そうたんむくげ)」とも呼ばれ、夏の茶花になっています。
「ムクゲ」には白、ピンク、赤、紫などが存在していますが、色別の花言葉は存在していません。
「ムクゲ」の花言葉①
- 信念
- 説得
- 尊敬
これらの花言葉は、「ムクゲ」の学名の由来となっている、ヨーロッパの十字軍にちなんだ花言葉です。
一見かわいらしい「ムクゲ」ですが、見方によっては兵士たちのように凛とした佇まいを感じさせてくれますね。
「ムクゲ」の花言葉②
- 新しい美
「ムクゲ」は一日花ではありますが、毎日次々と新しい花を咲かせることから、この花言葉が付けられました。
「ムクゲ」の花言葉③
- 恋のとりこ
こちらの花言葉も、ひとつの花が咲き終わってもまた新しい花がすぐ咲くように、ひとつの恋が終わっても、また新しい恋が始まることを意味する花として、付けられています。
紫色の「ムクゲ」の花言葉④
- デリケートな愛
- 繊細な美
こちらも「ムクゲ」が一日花であることから、はかない花の命を恋や美しさに例えた花言葉です。
「ムクゲ」の花言葉⑤
- 慈しみ
こちらの花言葉も「ムクゲ」が次々と花をつけるその姿から、夏の間中花を絶やさないその姿が、まるで親が子に注ぐ愛情のようであるとして付けられた花言葉です。
花言葉【ムクゲ】の基本情報
| 科 属 | アオイ科 フヨウ属 |
| 原産地 | 中国・インド |
| 品種 | 多数 |
| 開花時期 | 6月~10月 |
| 英語和名 | ・Rose of Sharon (ローズオブシャロン)、Shrub Althea(シュラブ・アルシア)・ムクゲ(木槿)、ハチス(波知須) |
まとめ
「ムクゲ」は『芙蓉』や『ハイビスカス』によく似た花ですが、実は平安時代より日本で愛されてきたお花であり、夏の茶花でもあります。その花言葉には、花を次々と付ける様子や、また学名の由来となった十字軍にちなんだものなどが付けられています。プレゼントにするときには、鉢植えに花言葉を添えるとよいでしょう。



