「シラー」は、青色や紫系の細かい蕾が楕円形に集まったお花で、花の下のほうから順番に咲き始めて、最後には釣鐘のような形になります。
「シラー」は、茎と葉が『ヒヤシンス』にも似ているので、「ワイルドヒヤシンス」という別名もありますが、日本では「オオツルボ(大蔓穂)」と呼ばれて、昔から親しまれているお花のひとつです。
春先から夏にかけて咲き、育てやすいことから贈り物としても人気の「シラー」が持つ、スピリチュアル的な意味やエピソードなどには、どのようなものがあるのでしょうか?
目次
【シラー】にまつわるスピリチュアルなお話

ギリシャに残る「シラー」の逸話
「シラー」そのものの逸話ではないのですが、「シラー」が『ヒヤシンス』に似ていることから、ギリシャ神話の『ヒヤシンス』にまつわる逸話が「シラー」にも用いられ、ここから「シラー」の花言葉がいくつか生まれています。
ギリシャ神話の逸話に残されている『ヒヤシンス』のお話は次の通りです。
スポーツ好きの美少年、ヒュアキントスは、太陽神アポロンと西風神ゼピュロスから愛されていました。
しかしヒュアキントスは、移り気な西風神よりも、太陽神のアポロンに心を寄せていました。
ある日ヒュアキントスとアポロンが円盤投げをしていたところ、ゼピュロスがそれを見て、楽しそうなふたりの姿に嫉妬をしたのです。
するとゼピュロスは、アポロンが投げた円盤に強い西風を吹きかけて、円盤は風の勢いに乗ってヒュアキントスの額を直撃してしまったのです。
ヒュアキントスの額からは血が飛び散り、額は割れてしまいました。
悲しんだアポロンは、「私が変わりに死にたい!アイ、アイ(悲しい 悲しい)」と倒れたヒュアキントスを抱きしめたところ、血に染まった草たちの中から美しい紫色の「ヒヤシンス」が咲いたのだそうです。
アポロンはこの花を見て嘆き、その花びらに悲しみの文字「AI」を書いたのでした。
そのため、今でも「ヒヤシンス」の花弁には「AI」という文字にした筋が見えると言われています(この花弁に文字にした筋が見えるのは、アヤメ科の赤い花の一種という説もある)。
【シラー】が誕生花の日
【シラー】が誕生花です。
- 1月24日
- 2月1日
- 2月27日
- 3月13日
- 3月15日
- 4月28日
- 5月30日
- 5月31日
- 6月7日
- 12月6日
【シラー】を使って運気をアップする方
ここで説明する風水は、「誰でもできるかんたん風水!バグア・チャート風水」
伊庭野れい子著(太玄社)
著者ご本人に解説してもらいます。

(本の解説)
ハワイ在住の風水師クリア・イングレバート氏(『ハワイアン風水』著者)に師事した著者が、バグア・チャートを使った風水を基本からよりわかりやすく、誰でも手軽に自宅で実践できるようにイラスト付きで解説した開運風水本。
風水で運気UP
風水において、青のお花はリラックス効果、紫は高貴な雰囲気をもたらすとして利用されています。「シラー」には青や紫系のものもあり、風水にはおすすめのお花です。
健康運UP
青い「シラー」を東の方角に植えたり飾ったりすることで、リラックス効果やストレス解消が期待できます
注意したいのは、青い「シラー」は水を意味するので、金運をつかさどる西側に多く植えると、金欠になってしまいます。
運気UP
紫色の「シラー」を南の方角に植えたり、飾ったりすることで、高貴なパワーを得ることができ、出世や名声がアップすることを助けてくれます。
花言葉【シラー】の意味
「シラー」は、ユリ科の植物でその名前の由来は、十七世紀に「シラー」を発見した英国人が乗っていた船の名前「シラー・ペルビアナ」から付けられました。
しかしその学名である「Scillaスィラ」はギリシャ語で害を意味する「Skyllo」から付けられており、これは球根に有害物質を含んでいることからだと言われています。
また英語名は通常「キューバン・リリー(キューバのユリ)」と呼ばれています。
「シラー」には釣鐘状に咲く品種のほかに、半円球状に星型の小花を付けるものもあります。
最近では鉢植えや切り花としても「シラー」は扱われ、贈り物や花束としても人気があります。
「シラー」の主なものは、青、紫、青紫の花を咲かせますが、中には白やピンクの花を咲かせるものもあります。
「シラー」には色別の花言葉はありません。
「シラー」の花言葉①
- 寂しさ
- 悲しみ
- 哀れ
これらはネガティブな花言葉ですが、「シラー」に関するギリシャ神話の逸話が悲しい結末であることから付けられた花言葉です。
「シラー」の花言葉②
- 変わらぬ愛
- 恋の呼びかけ
この花言葉も「シラー」に関するギリシャ神話の逸話から付けられた花言葉で、こちらは太陽神アポロンが亡くなったヒュアキントスをずっと愛していたとされることから付けられた花言葉です。
恋人やパートナーに贈るなら、この花言葉を添えて贈るとよいでしょう。
「シラー」の花言葉③
- 多感な心
こちらも「シラー」に関するギリシャ神話の逸話から付けられています。これはヒュアキントスを殺してしまった西風神ゼピュロスの気持ちを表しているものです。
「シラー」の花言葉④
- 冷静
この花言葉は、「シラー」の青い花の色が、気持ちを静める効果が感じられることから、付けられた花言葉です。
「シラー」の花言葉⑤
- 辛抱強さ
こちらは「シラー」の花が小さく、控えめに一生懸命咲いているその姿から付けられた花言葉です。
花言葉【シラー】の基本情報
科 属 | クサスギカズラ科 ツルボ属 |
原産地 | 南ヨーロッパ・北アフリカ |
品種 | 約100種以上 |
開花時期 | 3月~6月 |
英語和名 | ・Cuban Lily(キューバンリリー) ・Scilla peruviana(シラー・ベルピアナ)・シラー、オオツルボ(大蔓穂) |
まとめ
「シラー」は、小さな蕾が集まって咲く品種と、星型の小さな花を付ける品種などがあります。ギリシャ神話の逸話にまつわる花言葉が中心なので、やや悲しいネガティブなものになっていますが、ポジティブなものもあります。「シラー」は手間がかからないことから、プレゼントとしても人気のお花です。
