ギリシャ神話 ハーデス|季節やヘラクレスの神話

The Vestibule of Hades
The Vestibule of Hades / Maxwell Hamilton

ギリシャ神話で語られる冥府の神ハーデス。名前こそかなり知名度の高い神様だとは思いますが実はあんまり本当はどんな神様なのかとか、具体的にどんな神話に出てくるのかとかまではご存じない人も多いかと思います。

そこで今回はそんなギリシャ神話の中でも実はかなり特殊なポジションの神様であるハーデスについてご紹介させていただきたいと思います。世界で最も有名な古い物語、ギリシャ神話とその神様に興味はございませんか?


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ギリシャ神話の神様ハーデスについて

①ハーデスと言う神様の神様としての特徴

ハーデスと言う神様はギリシャ神話においてどういう神様なのかという事についてまず詳しいことを知って欲しいと思います。

ギリシャ神話に出てくる最も偉い神様たちは『オリュンポス十二神』と呼ばれる存在なのですが、ハーデスは知名度が高く、とても重要な役割をしていると言う神様なのに神話にもよるのですが実は『オリュンポス十二神』の1柱として数えないのが基本です。

それと言うのもこのハーデスは普段冥界に居てオリュンポスには来ないため、「オリュンポスの神」と言うのがおかしいからだと言います。

しかしこのハーデス、最高神「ゼウス」や海の神様「ポセイドン」たちの兄であり、その実力はゼウスに次ぐとも、匹敵するとも言われるだけの力を持っているとも言われていて、「オリュンポスの十二神ではないながら非常に強い力を持った神」ともされています。

また一般的には冥府の神としか知られていないと思いますが、正確に言うと「地上の下の世界の神様」でして植物が地下から芽吹いてくる所と、後にご紹介しますが妻神「ペルセポネ」」との関係から豊穣神としての面もあり、地下資源の神として「富める者(プルートーン)」という異名も持つ神様でもあります。

また詳しいことは後の彼についての神話の中で説明して行きますが、後に作られた宗教や娯楽作品の世界観からどうにも悪とか恐ろしいイメージが先行しがちな神様ではあるのですが、ギリシャ神話の中だけで言うと他の神様に比べても特別怖い神様という事もなく、意外と誠実で真面目な所のある神様でもあります。

②ハーデスと季節の始まりについての神話

ギリシャ神話の中で最もハーデスの神話で有名なのはハーデスの妻神「ペルセポネ」を誘拐したことで四季が生まれたとされる神話。

なんだかこれだけ聞くととてもイメージが悪くなりそうな話なのですが、まずはどんな神話なのかご説明します。

冥界を治めるハーデスは、毎日仕事に追われていましたがある時地上に出る機会ができた時、彼の目に飛び込んできた美しい女神がいました。

彼女の名前は「コレー」といって 『オリュンポス十二神』の1柱豊穣神「デーメテール」の娘でした。

完全に一目ぼれしてしまったハーデスは最高神「ゼウス」の所に行って彼女を妻い迎え入れたいと相談します。

ゼウスからすれば、兄でもあり冥府と言う最も過酷な地を管理してくれているハーデスの思いに答えてあげたい所ですが、豊穣神である彼女の母親が、ハーデスの治める地である冥府への印象が非常に悪く、とても全うな方法ではハーデスの思いに答えることは出来ません。

そこでゼウスはハーデスに彼女をいっそさらわせてしまえ!と言う方針でいく事にして、ハーデスはコレーを冥府に強引に連れて行きます。

しかし母と地上を恋しがって泣くコレーに対してハーデスはそれ以上強引な行動に出ることが出来ず、事態は膠着状態に陥りそのうちにデーメテールが自分の娘が拉致被害にあった事を知り、まさかの最高神までもがグルであったという事を知りゼウスに抗議しにいきますが、ゼウスはゼウスで

「ハーデスほどの神なのだから夫として不足無いだろう」

と抗議を受け入れませんでしたからデーメテールはまさかの豊穣神としての職務を放棄。

彼女は大地の豊穣を管理している大女神であったため、彼女がオリュンポスを去った事によって、地上に大規模な不作や凶作をもたらし、流石に不味いと思ったゼウスはデーメテールにコレーが冥府の食物を口にして冥府の神になっていないならば地上に戻すように約束しました。

ハーデスは素直にゼウスの言うことを聞き入れ、コレーがまだ冥府の神になっていなかったので地上に返すと約束しますが、別れ際ハデスのこれまでの丁重なもてなしと純粋な想いを感じていたコレーは空腹だったのも手伝って、ハーデスが冥府の食べ物でもイチオシだった柘榴(ザクロ)の実を4粒だけ口にしてしまいす。

特にこれに対してなんとも思っていなかったコレーは母デルメルの待つ地上へと帰るのですが、帰る間際に食べてしまったこの柘榴の4粒が問題に。

ゼウスからするとこの出来事はしてやったりで以下のような判定を下すことにしました。

彼女が食べたのは柘榴の実4粒なのでこれはまだ食事にはあたらないが、食べたには食べているのだからとハーデスの妻になり、1年のうち食べた分である4ヶ月間は最低でも冥界で過ごす事。

ハーデスは既に諦めかけていたのでこの提案を直ぐに受け入れ、デーメテールも先に約束してしまった手前この判決に従い、ハーデスの妻となったコレーは冥府の神「ペルセポネ」となりました。

しかしデーメテールは娘がいない間は機嫌が非常に悪いので、1年のうち4ヶ月は作物が育ちにくい時が来るようになり、これが季節となったのです。

話によっては石榴は無理やりハーデスが食べさせたとか、あるいはそもそも他の神によるコレーを冥府に押し込む策略だったと言う話しもあるのですが、後の神話ではペルセポネさんとハーデスさんは玉座を並べて仕事をしているとありますし、ハーデスの気を引いた女に対してペルセポネさん、苛烈な嫉妬を見せていますから意外と冥府の神様達の夫婦仲は良いようです。


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③ハーデスとヘラクレス

ハーデスがどうにも言いイメージが無い理由はギリシャ神話において最も有名な英雄「ヘラクレス」の神話の中で悪役として登場するからであるところが大きいです。

ヘラクレスと言う英雄についての事はここでは深く触れませんが、彼はゼウスの血を引く半神半人の英雄であり、ゼウスの何人もいる子供達の中でも一番のお気に入りだったとされる英雄でして何と神になる資格があるとまで認められた人間。

そんなヘラクレスは神になるために12の功業を成すのですが、この12の功業の1つとそれには含まれないいくつかの神話でハーデスの管轄化である冥府での活躍が語られており、ハーデス対ヘラクレスという場面もあったりします。

例えば12の功業の中では「地獄の番犬ケルベロスをつれてくる」と言う話がありまして、この神話は3つの頭を持つ犬の化け物ケルベロスをハーデスから「素手で挑んで、傷つけたり殺したりしない」という条件で許可をもらい、ケルベロスを生け捕りにしたお話しです。

ちなみにこの時、ハーデスと並んで玉座に座るペルセポネーを助けよう、と言うか略奪しようとして別の神話で語られる「忘却の椅子」に捕らわれていた2人の英雄「テーセウス」と「ペイリトオス」を助け出そうとする神話も存在します。

「素手で挑んで、傷つけたり殺したりしない」と言う誓約はハーデスのヘラクレスへの嫌がらせだとも語る神話もありますが、普通に考えて自分の家の番犬を殺して連れ去られてはたまらないので別に嫌がらせでもなんでもないように思います。

また別の神話ではペライの王であるアドメートスに死期が迫った時、その妻のアルケースティスが死に瀕した夫のために命を投げ出し、代わりに死ぬことで夫を助けたのですが、この時ヘラクレスが通りかかり、事の次第を聞いて、正義感からアルケースティスを死なせてはならないとして彼女の霊魂を追ったとされています。

アルケースティスは死の神タナトスによって冥界に送られる所だったのですが、ヘラクレスはタナトスを打ち倒し、話によっては冥界まで行きハーデスを打ち倒し、彼女の魂を奪い取ったおかげで誰も死なずに済んだと言う物があります。

これも神話の中ではハーデスが悪者のように語られますが、全うに仕事をしていたはずなのにヘラクレスと言うクレーマーに力ずくでワガママを通されたように感じるところがあります。

ヘラクレスのしたことは立派なことだという前提で神話を見ると確かに悪役になるハーデスですがこうして表現し方を変えると別に悪くない人に思えます。

④ハーデスのギリシャ神話でのイメージ

今でこそギリシャ神話の「ザ・悪役」みたいに思われることの多いハーデスですが、冥界の主として恐れられていた所はあるものの、悪い神とされていたわけではありません。

そもそも彼の信仰が他の神々ほど行われることはなかった理由は軍神アレスと密接に繋がりがあり、アレスが戦争を巻き起こすと、戦死者の魂が冥界に多く下ることになり、ハーデスの管理する冥府には膨大な戦力が集まると言われ、戦場で地面が血に染まるイメージから、冷酷で慈悲を知らない性格であるハーデスは戦死者の血飲み干すとも言われる事もあり、恐怖のイメージに拍車がかかったという訳です。

しかし一方、ハーデスは全ての者を受け入れる神としても信仰されていた所もあるのです。

何せギリシャ神話の神々は結構自由奔放で、神々に寵愛されるほどの英雄は神様のお気に入りになったら死んだ後に神になることもありますし、お気に入りの人間に生きている間も明らかな「えこひいき」をしまくります。

しかしハーデスは違います。

金持ちも貧者も男性も女性も死後は等しく冥界へと下り、誰も帰ってはこれないように平等に扱われますし、神々の寵愛を受けた英雄であるオルペウスだろうと、ヘラクレスだろうと、キッチリとルールを守らせますし、勝手に死者を生き返すと言う秩序を乱したアポロンの子供でもある天才医師「アスクレピオス」をゼウスに訴え容赦なく殺します。

それに加えて冥府が地下にあると言われていたことから地下の王としての面も持ち、豊作や地下資源をもたらすこともしてくれる神様としてもありがたがられて所もあったと言うのです。

その為実は怖がられてはいたけれども悪いイメージはギリシャ神話にはあまりなかったことが言えます。

⑤ハーデスのあんまり知られていない面を知れるギリシャ神話

ハーデスにはあんまり日本人には知られていないような面がギリシャ神話を見ると分かるのですが、その一つにかなりの愛妻家と言う面が見られます。

まずペルセポネを拉致監禁しては来るものの、なんとかして口説き落とすまでは強引に迫ることはしませんし、ペルセポネはハーデスの熱意に負けて石榴を口にしていますし、多くのギリシャ神話ではペルセポネは「冥府の女王」としてハーデスと同等の立場にあるようで奥様を高待遇をしているようです。

またある時はオルペウスが妻を生き返して貰おうと冥府にやってきたときもハーデスは最初は、「ダメだ!」と突っぱねたのにオルペウスの悲しい琴の音に涙したペルセポネに、「なんとかしてあげたら?」と言われると条件付で許してしまいます。

一回ハーデスが「メンテー」と言う相手に浮気しそうになりますが、奥様ペルセポネが烈火のごとく嫉妬してメンテーを「お前などくだらない雑草になってしまえ」と踏みつけて恐ろしい呪いをかけ、ミントに変えてしまうのでこれは未遂に終わりますし、ハーデスと並んで玉座で仕事をしている事が多く語られるところからも奥様を大事にしていたようです。

またペルセポネも先程の激しい嫉妬や、「アドーニス」と言う愛人を作ろうとしたことがありますが、結局アフロディーテにあっさり奪われ未遂で終わった後、特に未練がない事からも結構ハーデスさんの事が中々好きなようで夫婦仲は悪くないようです。

他にもハーデスはギリシャ神話の中で何度か優しい神様であると語られています。

まずは有名な所ですと義理の母であるデーメテールがペルセポネがハーデスにさらわれたと知った時「心優しい彼がこのようなことをするはずがない」と考え、ゼウスの陰謀であると気付いた、と言う表現がされていることがあげられます。

そしてハーデスがペルセポネーの前に見初めて冥界に連れて来たレウケーの話でも、実は彼女は完全な不死の神ではなかったために死んでしまった時、悲しんだハーデスはレウケーを白ポプラに変え、死者のなかでも生前正しい行ないをした者が死後に移り住む楽園とされる「エーリュシオン」に植えたと言います。

そして真面目です。

ギリシャ神話の神様達は基本自分の子供であろうと、人の妻であろうと、時には動物相手にも浮気したり、子供を孕ませたりしていますがハーデスは妻神ペルセポネとの間にさえ、死者の国の者として「生」を作ることなく、子供を一人も作っていませんし、何よりゼウスに並ぶ力があり、強大な軍勢がいるのに彼は不毛な冥府の地の管理をずっとしています。

こうした面を見てみると多分実際にいた人物なら恐らく最高神ゼウスよりも誠実な人だと人から尊敬されるような所もあった事でしょう。


ハーデスと言うギリシャ神話の神様についてを色々ご紹介させていただきましたがいかがだったでしょうか?

ギリシャ神話は日本でもそれこそ日本神話以上にメジャーな神話ですし、ハーデスはその中でも有名な方の神様ですがあんまり詳しいことまでは知らない人も多いかと思いますのでこうしたちょっとしたお話も新鮮だった人が多いのではないかと思います。

意外と悪い人、もとい神様ではないので今も頑張って奥さんと働いているであろうハーデスをあんまり嫌わないであげて下さい。

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