「アカンサス」という花の名前は、あまり聞いたことがないかもしれません。和名は「ハアザミ」と呼ばれ、明治から大正時代頃に日本へ持ち込まれた植物です。
「アカンサス」は、時々公園などにも咲いており、アザミにも似た尖った葉や、穂のように上に伸びた花を咲かせています。
では特徴のある形をした葉や花を持つ「アカンサス」の、スピリチュアル的な意味やエピソードなどには、どのようなものがあるのでしょうか?
目次
【アカンサス】にまつわるスピリチュアルなお話

「アカンサス」に関するギリシャ神話
トロイア戦争の原因となったことで有名な美女のヘレネが、王子のパリスと駆け落ちをしてトロイアへ行ったときに、ヘレネが被っていたのが「アカンサス」で作ったベールであったということです。
またギリシャ神話にはもうひとつのお話が残っています。
それは「アカンサス」という美しい娘がいたのですが、アポロンがその娘を気に入り、何度も結婚を迫りました。
しかしその娘はアポロンに興味がなく、アポロンの申し出を何度も断ったのに、アポロンは諦めなかったのです。
そのしつこさに危険すら感じた娘は、爪でアポロンの頬を引っかいて逃げようとしました。
怒ったアポロンはその娘を植物に変えてしまい、彼女の爪は葉のトゲとなって残ったのです。
ローマに伝わる「アカンサス」の話
ローマのコリントという都市で幼い少女が亡くなり、「アカンサス」が生えている場所に葬られました。
その幼女を最後まで看病していた老婆が、おもちゃなどを籠に入れてその幼女が埋められた場所に生えていた「アカンサス」の上に置いたのです。
すると「アカンサス」の葉が、その籠の重みで曲がり、なんと籠の縁に美しいデザインを描くようにからみついたのでした。
カリマコスという建築家であり彫刻家がそれを偶然に見つけ、その素晴らしさに驚き、その形を石に彫り、永遠の芸術に仕上がったということです。
「アカンサス」にまつわる民間伝承
西洋では、「アカンサス」の装飾模様に連続した結び目があることから、「アカンサス」の花をプレゼントしあう者たちには別れがこないとされています。
【アカンサス】が誕生花の日
【アカンサス】が誕生花です。
- 5月10日
- 6月10日
- 6月20日
- 6月27日
- 7月11日
- 8月13日
- 10月13日
【アカンサス】を使って運気をアップする方
ここで説明する風水は、「誰でもできるかんたん風水!バグア・チャート風水」
伊庭野れい子著(太玄社)
著者ご本人に解説してもらいます。

(本の解説)
ハワイ在住の風水師クリア・イングレバート氏(『ハワイアン風水』著者)に師事した著者が、バグア・チャートを使った風水を基本からよりわかりやすく、誰でも手軽に自宅で実践できるようにイラスト付きで解説した開運風水本。
風水で運気UP
風水において「アカンサス」は、葉がギザギザなので、人を寄せ付けないエネルギーを出すと考え、あまり積極的には用いません。ただし花のみを考えた場合、紫という色を利用して風水に使うことも可能です。
社交運UP
「アカンサス」の花を、家の南側や南にある玄関に飾っておくと、社交運や人気運アップに効果があります。
花言葉【アカンサス】の意味
「アカンサス」は、地中海沿岸が原産の常緑多年草で、ヨーロッパでは馴染みの深い花です。
特にギリシャでは、「アカンサス」の花は国花となっているほどです。
「アカンサス」の花は、春の終わり頃から初夏に咲きます。花の咲き方は、高さ2メートルほどの花茎がまず伸びて、緑や紫色で尖った苞葉と一緒に筒状の花を咲かせます。
「アカンサス」は、ギリシャ語のアケー(尖った葉)とアントス(花)が語源となっています。
またイギリスでは「熊のズボン」や「熊の手」と呼ばれていますが、なぜそう呼ばれるのかは定かではないようです。
「アカンサス」の尖った葉はアザミの葉にも似ていますが、とても美しい形をしているので、ギリシャやローマでは建築物や柱、壺などの装飾柄としてよく用いられてきました。
それらはギリシャ建築やルネッサンス建築などでも多数モチーフとして現在まで残されています。
「アカンサス」には大きな苞があり、その苞が花を包むようになっていますが、苞にもトゲがあります。
「アカンサス」は、6月頃から9月頃にかけて、穂のようになった連なった花を咲かせます。
その立派で重厚さを感じさせるような咲き方から、イングリッシュガーデンなどにもよく植えられています。
「アカンサス」は、その葉や根をそのまま、あるいは乾燥させてハーブとして用いることもあり、止血や下痢止めの効果があります。
「アカンサス」には、白、ピンク、紫などの花の色がありますが、色別の花言葉はありません。
「アカンサス」の花言葉①
- 芸術
- 美術
- 技巧
これらの花言葉は、「アカンサス」の葉が美しい模様として建築物などによく用いられることから付けられた花言葉です。
「アカンサス」の花言葉②
- 離れない結び目
この花言葉は、「アカンサス」の葉が何枚も連なっていることから付けられた花言葉です。
恋人やプロポーズに、この花言葉を用いて「アカンサス」をプレゼントしてもよいかもしれませんね。
「アカンサス」の花言葉③
- 気品あるふるまい
この花言葉は、高貴な色とされる紫色の「アカンサス」の花と、その美しい葉の様子から付けられた花言葉です。
ステキなお友達に、この花言葉を添えて「アカンサス」柄のスカーフや小物などをプレゼントしてみるのもよいでしょう。
花言葉【アカンサス】の基本情報
科 属 | キツネノゴマ科 ハアザミ属 |
原産地 | 地中海沿岸 |
品種 | 約50種 |
開花時期 | 6月~9月 |
英語和名 | ・Acanthus(アカンサス)、Sea Holly(シーホーリー) ・アカンサス、ハアザミ |
まとめ
「アカンサス」は、ヨーロッパでは古くから親しまれ好まれてきた植物です。そのアザミに似た葉は、西洋建築などのデザインとして用いられ、今日にも多く残されています。「アカンサス」の花言葉は、ギリシャ神話や古代ローマに伝わるお話から用いられたものや、「アカンサス」の姿から付けられています。
