では、魔除けの力も持つという「桃」の花の、スピリチュアル的な意味やエピソードなどには、どのようなものがあるのでしょうか?
科・属:バラ科 モモ属
原産地:中国
品種:大きく分けると「花桃」と「実桃」で、それぞれに多くの品種がある
開花時期:3月~4月
英語名:Peach Tree (ピーチツリー)
和名:桃
花言葉【桃】の意味
花を楽しむために品種改良された「花桃」は、普通の樹木のようにまっすぐに立つ「立ち性」、しだれた枝を持つ「枝垂れ性」、そしてシュロ箒が逆さになったように見える「ほうき立ち性」があります。
「桃」の主な花言葉は『私はあなたのとりこです』『天下無敵』『気立ての良さ』『長寿』などが存在しています。
「桃」は昔から女性のシンボルとして考えられていたことに由来する花言葉が『私はあなたのとりこです』なのです。
また、『天下無敵』という花言葉は、『桃』を邪気払いとして用いたことに由来します。
『気立ての良さ』という花言葉は、多くの人が美しい「桃」の花を愛でて楽しむことから付けられています。
『長寿』という花言葉は、「桃」が昔から不老長寿の霊薬として用いられていたことから付けられたものです。
「桃」の花にはピンク、白、赤がありますが、赤には全般的な花言葉が用いられ、ピンクと白のそれぞれの花言葉は下記の通りです。
ピンクの「桃」の花言葉
私はあなたのとりこです・気立てのよさ・あなたに夢中
ピンク色の「桃」の花言葉も、「桃」の全般の花言葉とほぼ同様です。
『あなたに夢中』も甘い香りの「桃」の花に魅せられるという状況から付けられた花言葉です。
中国では、バレンタインデーに男性から女性に「桃」の花をプレゼントするという風習があるそうです。
白色の「桃」の花言葉
純真・気立てのよさ
白色の「桃」に特につけられた『純真』という花言葉は、男性が理想とするような女性をイメージさせる「純真さ」が、白い「桃」の花から感じられることから付けられています。
【桃】にまつわるスピリチュアルなお話
中国では「桃」は神や仙人に霊力を与える木と考えられ、桃には邪気を払い、不老長寿を与える神聖な仙木と考えられていました。
中国の書物には、「桃」の木には人々に延命を与える霊力あり、その果汁を飲むと不老長寿を与えられると示されています。
中国で有名な「桃」にまつわるお話のひとつが、西王母という女性の神様に関するものです。
西王母が住む中国の西の果て、高峯、崑崙山(こんろんざん)は、龍脈の大本として知られていました。
そこにはたいへん美しい果実園があるとされ、不老不死をもたらす不思議な果実があると言われていました。
その果実こそが「桃」なのです。理想の里のことを「桃源郷」と呼ぶようになったのは、この物語が起源です。
西王母の誕生日である3月3日には、多くの神様が集まり「桃」を食べてお祝いをすることになっています。
あの『西遊記』では、この誕生会に孫悟空が忍び込み、桃を盗み食いしてしまうところが描かれています。
一方、日本の古事記や日本書紀にも「桃」は魔除けとして登場しています。
有名なお話が、イザナギノミコトが黄泉の国で雷神と黄泉の国の軍隊に追われたときに、追手に「桃」の実を三つ投げつけたところ、追っては逃げ帰ったというものです。
また、有名な桃太郎の鬼退治のお話も、「桃」に宿る霊力が示されていると言えるでしょう。
【桃】が誕生花の日
「桃」は、3月3日、5日、12日、4月12日、14日の誕生花です。
- ピンク色の「桃」の誕生花:3月3日
- 白色の「桃」の誕生花:3月5日
【桃】を使って運気をアップする方
「桃」は、中国では神様の宿る果実であり、不老不死の象徴であり、魔除けのパワーを秘めた神聖なものであると考えられています。
「桃」の木は仙木と呼ばれ、鬼を追い払う力を持っていると考えられているので、お庭の鬼門の位置に植えると魔除けの効果があります。
日本の神社の多くでは、桃の形をしたお守りや、桃の種をお守り袋に入れたものを健康長寿、魔除けとしても販売されています。
ひな祭りのときに、ひな壇にも「桃」の木を飾りますが、これは邪気を払い、長寿を祈り、子宝に恵まれるという、縁起の良い飾りものなのです。
また「桃」の種を玄関に飾っておくと、盛り塩と同じように浄化や魔除けの効果を発揮してくれます。
あるいは「桃」の木の枝を短く折ったものを携帯することで、長寿のご利益を得ると中国では考えられています。
漢方においては、「桃」の実は体の毒素を取り除き、女性の月経のトラブルを軽減し、ホルモンのバランスを整える漢方薬としても用いられています。
まとめ
「桃」は長寿と繁栄のシンボルとして、中国や日本で古くから愛されてきた植物です。一方「桃」の花言葉には、恋に関係のあるものや、魔除けを表すようなものが用いられています。花言葉を添えて大切な人に贈るときっとあなたの気持ちが伝わって喜ばれることでしょう。