では、日本最古の和歌集「万葉集」にも詠まれている「なでしこ」の花言葉や、スピリチュアル的な意味などには、どのようなものがあるのでしょうか?
科・属:なでしこ科 なでしこ属
原産地:アジア、ヨーロッパ
品種:約300種
開花時期:6月〜9月
英語名:Dianthus(ダイアンサス)
和名:なでしこ(撫子)
目次
花言葉【なでしこ】の意味
ギリシャ語で神を意味する「Dinos」と花を意味する「Anthos」が語源の「なでしこ」には、『大胆』『純粋な愛』『無邪気』『貞節』などが一般的な花言葉となっています。
「なでしこ」の見かけがひかえめで、純粋な女性を思わせるところから『純粋な愛』や『貞節』という花言葉が生まれています。
また、この清楚な感じとは真逆のように感じる『大胆』や『無邪気』という花言葉は、欧米に見られるもので、西洋「なでしこ」のその派手な花の色からきています。
「なでしこ」の中にはヨーロッパ原産で、日本でも園芸種にある「虫取りなでしこ」と呼ばれるものがあり、これは花の下の茎から粘液を出して虫がそれにくっついてしまうため、『罠』という怖い花言葉も存在しています。
「なでしこ」には、基本的にはピンク色、白色、赤色などの色があり、また花の種類によっても、それぞれには違った花言葉が存在しています。
ピンク色の「なでしこ」の花言葉
純愛・繊細な思い
「なでしこ」の見た目や、ピンク色のやさしさからイメージして付けられている花言葉です。
ウェディング用のブーケにも、ピンク色の「なでしこ」をほかのお花と組み合わせて使うことも多いようです。
白色の「なでしこ」の花言葉
器用・才能
白色が理知的、知性を感じさせることから付けられた花言葉です。
専門職に就く人への贈り物にすると喜ばれそうですね。
赤色の「なでしこ」の花言葉
純粋で燃えるような愛
こちらも赤色からくる情熱的なイメージから付けられた花言葉です。
ピンク色の「なでしこ」とは違い、大人っぽさを感じさせるので、恋人への贈り物にはおすすめです。
また、母の日に、カーネーションの変わりに赤い「なでしこ」を贈るのもよいでしょう。
河原「なでしこ」の花言葉
純愛・思慕
河原「なでしこ」とは、いわゆる「大和なでしこ」と言われているものです。
女性的なイメージが大変強く、清楚で控えめな感じから付けられている花言葉です。
アメリカ「なでしこ」の花言葉
伊達男・義侠
和名が「セキチク」である「アメリカなでしこ」は、女性らしさを感じさせる「河原なでしこ」とは正反対に、花がまとまって咲くので、強さを感じさせることから付けられた花言葉です。
【なでしこ】にまつわるスピリチュアルなお話
「なでしこ」は、不思議なお話が日本や世界各地に伝説として存在しています。
その昔、東国の山道に悪霊が宿るという、大きな岩がありました。
人々がこの岩のそばを通るたびに、岩は風を巻き起こしたりして人々に嫌がらせをしておりました。
そんな話を聞いた島田時主という豪傑が、この岩に棲む悪霊を退治しにでかけたのです。
そして、その岩に矢を放ったところ、見事に命中してそれ以来岩は静かになりました。
岩に刺さった矢は、そのまま抜けずに「なでしこ」の花になったのでした。
一方、あの有名な「グリム童話」の中にも「なでしこ」のことが語られたお話がいくつかあります。
なんでも物体に変えてしまうという魔力を持った王子がピンチに陥ったとき、命がけで王子を救った少女を「なでしこ」に変えてポケットに入れて城に持ち帰り、結婚したというお話です。
また、ドイツのバーデンでは、赤い「なでしこ」を「雷なでしこ」と呼び、人々がこの花を家に持ち帰ると雷が落ちると信じられているそうです。
【なでしこ】が誕生花の日
「なでしこ」は、7月14日、22日、28日、8月11日の誕生花です。
【なでしこ】を使って運気をアップする方
秋の七草のひとつでもある「なでしこ」は、古くから食すると消炎、利尿、月経不順などに効果があるとされてきました。
しかしながら、妊婦が用いると流産の危険のあるため、取り扱いには注意してください。
ピンク色の「なでしこ」には、恋愛運をアップするパワーがあるとされています。
鉢植えや花束にして、バグアチャート風水の恋愛のコーナーにあたる部屋の入口を入って右奥のコーナーに飾っておきましょう。
また、リビングにたくさんの「なでしこ」のお花を飾っておけば、心の癒しにも役立ちます。
一方、日本では昔から女の子を授かったときに、「なでしこ」を飾っておくと、その子はたっぷりと両親の愛を受けて、大和「なでしこ」のようにやさしく可愛らしい女性に育つと考えられています。
まとめ
日本神話でクシナダヒメが両親に撫でるように育てられたことから「大和なでしこ」の語源が生まれたとされる「なでしこ」には、『純粋な愛』など、女性らしいやさしい花言葉が存在しています。また「なでしこ」は、花の種類によっては、力強い花言葉も存在しています。