暑い夏に、涼し気な青い色をして道端にひっそりと咲いている「ツユクサ」は、一年草の雑草で、どこででも見かけることができます。
「ツユクサ」は、日本では古くから親しまれている花で、万葉集にも多くの歌が詠まれており、その名前も「ツユクサ」だけではなく、「ツキクサ」や「ホタルグサ」などの読み方があります。
よく見るととても不思議な形をしている「ツユクサ」が持つ、スピリチュアル的な意味やエピソードなどには、どのようなものがあるのでしょうか?
目次
【ツユクサ】にまつわるスピリチュアルなお話

「ツユクサ」に関する伝説
「ツユクサ」に関する民話が日本には残されています。
昔、琵琶湖の南にある小さな村に、キヨという貧しい娘が病気の母と暮らしていました。
キヨは母のために朝から晩まで、いろいろな仕事をして働いていましたが、それでも生活は楽にならず、いつも母親に「白いお米のお粥を食べさせてあげられたらなあ」と思っていました。
ある夜、キヨが寝ていると観音様が夢枕に立ち、「明日の朝、草津川の一本松のところに行き、そこにある箱に入っているお米を、その日食べる分だけ持って行きなさい」と告げました。
翌朝いわれた通りの場所に行ってみると、そこには本当に箱があり、真っ白なお米が中に入っていたのです。
キヨは一日分だけ手ですくい、家に持って帰って病気の母にお粥を作ってあげました。
それから毎日キヨは母にお粥を作ってあげることができたのです。
ところがひと月ほどたったある日、キヨの心に魔がさして、何日分かのお米をまとめて持ち帰ってしまったのです。
するとその夜、キヨは自分が谷底に落ちる夢を見て、イヤは予感がしながら翌朝いつもの松の木の箱のところに行くと、箱の中には米ではなく、黒い粒が入っていたのです。
キヨは自分の行動を悔い、観音様に詫びて今まで以上に一生懸命働きました。
しばらくしたある夜、キヨの夢枕にまた観音様が立ち「あの箱の中の黒い粒は花の種だから、それを撒くとよい。夏になると青い花を咲かせるので、その花を摘んで汁を絞り、紙にそれを染みこませると、きっと役に立つ」と教えたのでした。
キヨはいわれた通りにし、夏の終わりまでにはたくさんの青い紙を染め上げていました。
ある日、京都の友禅染の店がその紙を分けてほしいと頼んできたのです。
その青紙は友禅染の下絵を描くには必要なもので、キヨは青紙を売ったお金で母にお薬を買ってあげることができ、母の病も治ったのでした。
この青紙を作った花というのが「ツユクサ」だったのです。
【ツユクサ】が誕生花の日
【ツユクサ】が誕生花です。
- 4月12日
- 5月6日
- 6月6日
- 7月6日
- 7月28日
- 8月26日
【ツユクサ】を使って運気をアップする方
ここで説明する風水は、「誰でもできるかんたん風水!バグア・チャート風水」
伊庭野れい子著(太玄社)
著者ご本人に解説してもらいます。

(本の解説)
ハワイ在住の風水師クリア・イングレバート氏(『ハワイアン風水』著者)に師事した著者が、バグア・チャートを使った風水を基本からよりわかりやすく、誰でも手軽に自宅で実践できるようにイラスト付きで解説した開運風水本。
風水で運気UP
「ツユクサ」は、頻繁に風水で使うお花ではありませんが、美しい青色が浄化に効果があり、幸運をもたらすと言われています。
浄化運UP
青色の「ツユクサ」の花の写真を利用して、スマホの待ち受け画面にしたり、きれいな「ツユクサ」の写真や絵を玄関などに飾ることで、エネルギーの浄化を助けることができます。
花言葉【ツユクサ】の意味
「ツユクサ」は、朝花を咲かせて、昼にはしぼんでしまうことから、朝露を連想させることで、「ツユクサ」という名前が付けられたということですが、かつては花の青い色がつきやすいことから「ツキクサ」と呼ばれていたのが転じて「ツユクサ」になったという説もあります。
英語では咲いてもその日のうちにしぼむことから「Day Flower(一日花)」と呼ばれています。
「ツユクサ」は一年草で、その背丈は10から20センチほどになり、茎は地を這うように育っていきます。
「ツユクサ」の花はよく見るととても不思議な構造になっていて、上の2枚の大きめの花びらが青い色をしていて、その下に白い花びらがあります。
「ツユクサ」には、雄しべのみの「雄花」と、雄しべと雌しべの両方がある「両性花」の2種の花がありますが、主に咲いているのは「雄花」です。
「ツユクサ」は生薬でもあり、全草を乾燥させたものの液を飲むことで、解熱、利尿、感冒、浮腫などにも用います。
また「ツユクサ」はアクがないため食することができ、茎や葉はサラダ、おひたし、和え物、煮びたし、天ぷらなどあらゆるものに使うことができます。
「ツユクサ」の青い色素はついても簡単に消えてゆく性質があるため、これを利用して染物の下絵を描くための絵の具として用いられています。
「ツユクサ」には青、紫、白、ピンクなどがあります。
「ツユクサ」の花言葉①
- なつかしい関係
「ツユクサ」は昔から、万葉集や和歌などでよく詠まれていたことから、古くから関係が深く、親しみを感じることから付けられたものです。
「ツユクサ」の花言葉②
- 尊敬
この花言葉は「ツユクサ」の青い色が、聖母マリアが着ている服の色と同じであることから、聖母マリアに対する尊敬の意味で付けられています。
「ツユクサ」の花言葉③
- 恋の心変わり
この花言葉は、「ツユクサ」の花が、朝咲いて夕方にはしぼんでしまうことから、まるで恋する気持ちもあっという間にしぼんでしまったかのようで付けられた花言葉です。
「ツユクサ」の花言葉④
- 小夜曲(セレナーデ)
この花言葉は、小夜曲(セレナーデ)が夕方によく演奏される音楽であるのに対し、「ツユクサ」が「月草」とも呼ばれて、同じく夕方に関係があることから付けられています。
白色の「ツユクサ」の花言葉⑤
- 豊潤
- 僅かな楽しみ
白色の「ツユクサ」の花言葉は、清楚で控えめな感じを与えつつも、成熟した大人のような存在感と豊かさも感じさせてくれることから付けられた花言葉です。
紫色の「ツユクサ」の花言葉⑥
- ひとときの幸せ
こちらの花言葉は、やはり「ツユクサ」が朝に咲き夕方にはしぼむことから、幸せな時間が短いことの象徴のようであることから付けられています。
花言葉【ツユクサ】の基本情報
科 属 | ツユクサ科 ツユクサ属 |
原産地 | 日本、東南アジア |
品種 | 世界中に約180種 (うち日本には5種) |
開花時期 | 6月~9月 |
英語和名 | ・Dayflower(デイフラワー) ・ツユクサ(露草)、ツキクサ(月草)、ホタルグサ(蛍草)、ボウシバナ(帽子花)、アオバナ(青花)、オウセキソウ(鴨跖草)、ウツシグサ(移草)、ハナダグサ(縹草) |
まとめ
「ツユクサ」は、日本では馴染の深い花で、夏になると涼し気な青い花を咲かせます。生薬や食用にもなり、古くから重宝されてきました。その花言葉は、朝咲いて夕方にはしぼむことに由来するものや色にまつわるものが中心となっています。
