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『メネフネ』、それはハワイ伝説に登場する不思議なパワーの持ち主たち

『メネフネ』の偉業

ハワイ,メネフネ
「メネフネ」が残した偉業は数々ありますが、その中でも最もよく知られているのが「メネフネディッチ(水路)」と呼ばれている、カウアイ島にある非常に複雑な構造の『キキアオラ水路』です。

その昔、カウアイ島のワイルア川の水がうまく流れず、タロイモ畑に水が行かなかったことから、人々は飢饉に苦しんでいました。

伝説によると、その村の酋長が「メネフネ」の力を借りようと、彼らに水路建設を依頼したのです。

その時彼らは「メネフネ」ひとりに対して、エビ一匹の支払いを要求したのだそうです。

そしてその晩は誰も出歩かず、何の音も立てないことという約束をさせたのです。

「メネフネ」は、なんと約11キロも離れた採石場から石を切り出して移動させ、非常に複雑な建設技術を使って、一夜にしてその水路を作りあげたのでした。

この水路は、ハワイ諸島で見られるほかのものとは構造が異なるため、やはり「メネフネ」がパワーを発揮して、作ったものだろうと人々は信じているのです。

この『キキアオラ水路』は今でもカウアイ島で見ることができます。

養殖池に関する『メネフネ』伝説

ハワイ,メネフネ
「メネフネ」が残したもうひとつの偉業は、カウアイ島にある「アレココ養魚池」の建設です。

「アレココ養魚池」は、通称「メネフネ・フィッシュ・ポンド」という名前でも知られています。

カウアイ島の南東部ナヴィリヴィリ港に近い場所に、約1000年も前に、王族たちが「メネフネ」たちに、王族のためにこの池を作るようにという依頼をしたのでした。

「メネフネ」は仕事を受ける代わりに王族に「仕事の邪魔をしないこと、作業をする夜は音を立てないこと、絶対に作業中は見に来ないこと」など、約束をさせたのでした。

「メネフネ」たちは、約40キロにわたって二列に並び、池を築くための石を石切り場から、手から手へと渡し、バケツリレーのようにして石を運び、一晩中養魚池を作るために働き続けていました。

ところがそんな「メネフネ」の動きが気になった王族が、どうしても我慢ができなくなり、そっと「メネフネ」の作業の様子を家から覗いてしまったのです。

するとその視線に気が付いた「メネフネ」は、契約違反だということで即刻作業を中止して立ち去ってしまいました。

そんなわけで「アレココ養魚池」は未完成のままなのですが、周囲が約900メートル、幅が約1.5メートルもある溶岩の壁で作られたこの池は今もなお、カウアイ島に残されているのです。

イタズラ好きの『メネフネ』伝説

ハワイ,メネフネ
「メネフネ」はイタズラ好きとしても知られています。

ときどき物かげに隠れて、イタズラをしかけ、人間が驚いている様子を見て楽しんだりしていました。

今でもハワイでは、何か不思議なことがあったり、理解不能なことが起こると「きっとメネフネの仕業だ!」という人も多いのです。

そんな彼らですが、「メネフネ」のイタズラに関する有名な伝説があります。

マウイ島に住んでいたラカという少年は、両親にとても可愛がられて育ちました。

ある日そんなラカの父親は、ラカのためにおもちゃを手にいれてあげようと、海に出て行ったのですが、それっきり戻ってきませんでした。

実はラカの祖父も曽祖父も海に出たきり、戻って来なかったので、青年になったラカは父親を捜しに出たいと祖母に申し出ました。

すると祖母は、「月のような形の葉をした木を山で見つけなさい。そしてその木でカヌーをまず作るのです」と告げました。

ラカは山に行って祖母が話していた木を見つけ、夕方までに伐採し、その日はそこに木を置いたまま帰宅しました。

翌朝その場所に戻ってみると伐採したはずの木がありません。不思議に思いつつもその日も伐採して木をその場に残し翌朝戻ると、木はなくなっているのです。

そればかりか切り倒したはずの木が、元気にまっすぐに元通りに生えているではありませんか。

その後も同じことが何度も起こり、ついにラカは日が暮れても帰宅せずに、山の中に隠れていることにしました。

すると深夜になると「メネフネ」たちがやって来て、歌いながら倒した木をもとに戻していたのです。

それを見て怒ったラカは、「メネフネ」を殺すと脅したのですが、「メネフネ」はお詫びの印としてカヌーをラカのために作り、彼が好きなところに連れて行くという約束をしたのです。

ラカは浜辺に行き、カヌー小屋を建ててそこに彼の祖母が「メネフネ」の好物であるエビなどのお供えものをしておきました。

そして翌朝、そのカヌー小屋に行ってみると、なんと立派なカヌーが置かれてあったのです!

ラカはこのカヌーで父親を探しに出かけ、父親のみならず曽祖父や祖父も見つけて連れて帰って来ることができたのだそうです。

まとめ

ハワイの伝説に登場する小人族の「メネフネ」は、人間であるとも、神であるとも妖精であるとも言われています。小さいながらも不思議なパワーを持ち、色々な偉業を成し遂げた「メネフネ」は、今もハワイで語り継がれ、その神秘的な存在を人々は信じて疑いません。

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ABOUT ME
Written by 伊庭野れい子
【スピリチュアル・カウンセラー、風水師】 ハワイで20年間、撮影コーディネーターやライターをしながら透視能力を開花させる。 現在は大阪にてライター&翻訳業及び、自身のスピリチュアル本等の出版とチャネリング中心のスピリチュアル&風水カウンセラーとしても活躍中。 https://tarotreiko.amebaownd.com/

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