東京十社のひとつである日枝神社は、東京のど真ん中にある神社であり、永田町が近いことから政界の人物も訪れるほどご利益のある神社です。
そんな日枝神社には、ご利益がありそうなお守りなどがあります。御朱印も頂くことができます。
日枝神社には切っても切り離せない動物がいたり、大切な役目を担っています。日枝神社の見どころとご利益をご紹介します。
目次
日枝神社の歴史
東京の中心にあり、ご利益をいただくにはアクセスの良い日枝神社ですが、実は初めから今の場所にあった訳ではありません。
成り立ち
さかのぼること800年前、最初に日枝神社が建てられたのは現在の川越でした。
滋賀県の日吉神社を、秩父重継がそのころ荒野だった川越にもってきたことが始まりとされています。
詳しい創建年は不明とされています。その後、江戸城の完成と同時に太田道灌の手によって江戸城に移されます。しかしその100年後には、城内で忘れかけられていたところを、江戸城に入った徳川家康に発掘され現在の東京に移転します。
1657年に起こる江戸時代最大の大火事、「明暦の大火」でなんと社殿を焼失してしまうのです。そんな災難から2年後、ついに現在の場所に再建されることになりました。
裏鬼門
江戸城の南西であり、最も良い方角とされる裏鬼門に位置していた為、この場所が再建の地になったと言われています。まさに引越しを繰り返した歴史なんですね。
こうやって日枝神社の歴史を知ると御参拝できるありがたさも、しみじみと感じることができます。
日枝神社の見どころ
御朱印だけでなく、日枝神社には見るべき場所がたくさんあります。
春には桜が咲き誇り、境内を華やかに彩ります。日枝神社でここだけは見てほしいという見どころを紹介します。
末社
日枝神社には「末社」が三社あります。境内に入らずに右手方向に境内に沿って歩いていくと、末社が並んだ小拝殿が見えてきます。
山王稲荷神社・八坂神社・猿田彦神社です。
山王稲荷神社は地主神様が祀られているので、必ず参拝しましょう。
人気なのは猿田彦神社です。「物事をよい方向に導いてくれる神様」とされていて、日枝神社の祭神である大山咋神(おおやまくいのかみ)が物事の始まりにかかわる神様ということも相まって、1年の始まりである1月中に日枝神社・猿田彦神社の両方に手を合わせると良いスタートが切れると言われています。
山王鳥居
日枝神社の「鳥居」はなんとも特徴的です。よく見ると鳥居の先が屋根のように尖っているのが分かります。これは「山王鳥居」と呼ばれるもので、日枝神社の総本社である滋賀県の日吉大社からきています。
日吉大社は比叡山にあるので、鳥居のとがった部分は総本社がある比叡山を表現しているそうです。日吉大社系列の神社はすべてこの山王鳥居になっています。
お守り
日枝神社では可愛らしい「お守り」も人気です。
- 「魔が去る」と植われ厄除けや魔除けの効果のある「まさる守」ですが、猿の「えん」と「縁」をかけたユニークになっております。
- 効果絶大と言われる「縁結び守」のお守り
- 新選組のだんだら羽織の色をモチーフにした、ビジネス運アップの「ビジネス守」
- 「こども守」「子授守」「幸玉守」「十二支守」など、他にも多様に種類があります。
用途に合わせて手に入れたいお守りも見どころのひとつです。
御朱印と一緒に買い求めてはいかがですか。
日枝神社は申年に最強の場所
日枝神社には切り離せない動物がいることに気づきましたか。そうです「猿」です。
猿の石造
日枝神社の総本社である日吉大社には、元々山の守り神であった猿がそのまま祀られています。ですから日枝神社も猿を神様として祀っているのです。
その証拠に拝殿の両脇には狛犬ではなく、猿の石造が置かれています。
猿は昔から「魔が去る」「勝る」など、勝ち運の神様、魔除けの神様として社殿を守る狛犬の代わりに猿が置かれるようになりました。
猿のご利益
「猿」は「エン」と読むこともできることから、縁をつなげるという意味でもご利益をいただけます。
日枝神社の社殿の両脇に置かれた猿の石造は、向かって右がオス、左がメスになっています。メスの猿の腕には赤ちゃん猿が抱かれていてほのぼのします。この石造は触ることでご利益を得ることができるんです。
- オスは「商売繁盛」「社運隆昌」
- メスは「安産祈願」「子宝祈願」
となっています。
日枝神社に行ったら是非、猿の石造に触ってみてくださいね。
また、干支にも申があることから、申年の人には最強のパワースポットともいえます。更に、申年の年に参拝に行くとよりご利益がいただけるそうです。
申年であれば今すぐ、御朱印帳を片手に足を運んでみましょう。