「犬も歩けば棒に当たる」や「夫婦喧嘩は犬も食わない」など、日本には有名な犬のことわざが多数存在します。中には、聞いたこともないようなことわざも…。
今回は、そんな犬に関することわざを一覧で紹介します。ためになる教訓のみならず、面白いメッセージもたくさん。最後まで目を通してくださいね。
犬のことわざ
犬は、古くから人間と生活を共にしてきました。そのため、人々も親しみを込めてたくさんのことわざに犬を登場させてきたのです。次の項目からは、そんな犬に関することわざを一覧でご紹介します。
飼い犬に手を噛まれる
「飼い犬に手を噛まれる」は、配下の者から裏切られることを喩えたことわざです。
このことわざにおける「飼い犬」は、自分が可愛がっていた配下の者を指します。そんな配下の者であっても、上の立場にいる者に対して思いがけない攻撃や、裏切りを行うことがないとは言えないことを意味する句です。飼い主が犬に手を噛まれる様子を面白おかしく表現したことわざでもあります。
犬に論語
「犬に論語」は、何の効果も得られないような無意味なことを喩えたことわざです。
犬に論語を解き聞かせても効果がないように、世の中には無駄なことがあるという意味のことわざです。良く似た意味を持つことわざに、「馬の耳に念仏」があります。「馬の耳に念仏」のほうが有名で使用されることも多いので、「犬に論語」は聞き覚えがないという方も多いかもしれませんね。
生きている犬は死んだライオンに勝る
「生きている犬は死んだライオンに勝る」は、凡人でも生きているほうが良いことを喩えたことわざです。
犬とライオンを比較すると、強さといった点ではライオンが圧倒的に勝利します。このことわざにおける「死んだライオン」は亡くなった偉人を、「生きている犬」は生きた凡人をそれぞれ意味しています。どんな偉業を成し遂げた人物であっても死んだらおしまいだから、凡人でも生きているほうが良いことを説いたことわざです。
一犬影に吠ゆれば百犬声に吠ゆ
「一犬影に吠ゆれば百犬声に吠ゆ」は、真偽を確かめずに噂を広めてしまうことを喩えたことわざです。
一匹の犬が影に怯えて吠えると、ほかの犬も釣られて吠えるということがあります。このことわざは、それと同じように、一人が憶測で物を言うと、たくさんの人が審議を確かめることもせずに噂を広めてしまうことを意味する句です。噂は審議を確かめ、広めないようにすることの大切さを説いています。
夫婦喧嘩は犬も食わない
「夫婦喧嘩は犬も食わない」は、夫婦喧嘩は仲裁の必要がないことを喩えたことわざです。
散歩に出ると、道にあるものを何でも口にしてしまう犬。そんな犬でさえも夫婦喧嘩には見向きもしないことから生まれたことわざです。夫婦は些細なことで喧嘩をし、放っておけばすぐに仲直りするもの。そのため、仲裁せずに放置することが良いという戒めのことわざです。
犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ
「犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ」は、犬が飼い主に懐きやすいことを喩えたことわざです。
このことわざは、犬でさえ恩を忘れないのだから、人間も恩を忘れてはいけないという文脈で使用されることが多いようです。また、小説家の豊島与志雄は、著書『書かざれざる作品』で「三日飼われてその恩を三年忘れない犬と反対に、猫は三年飼われてその恩を三日にして忘れる」という猫との対比に使用しています。
負け犬の遠吠え
「負け犬の遠吠え」は、争いに負けたものが陰口を叩くことを喩えたことわざです。
犬は、本来群れで生活する社会的動物です。主従関係が明確ですから、強い相手に逆らうことはありません。そのため、「負け犬」という言葉は、服従させられるような弱い存在を形容する言葉です。さらに「負け犬の遠吠え」は、そんな弱い存在が影で負け惜しみをすることを指します。
まとめ
犬は、古くから私たち人間のパートナーとして活躍してきました。犬のことわざが多いのは、それだけ人間に愛されてきたからかも知れませんね。犬好きの人や犬を飼っているという人はもちろん、そうでない人も、この記事を参考に犬のことわざから学びを得ることができれば幸いです。
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