七福神の一人、寿老人<ジュロウジン>さま。七福神の中では、福禄寿さまと同じく長寿を授けてくれるとされる神さまです。そのためか、ときに福禄寿さまと同一神だとされることもある寿老人さまですが、ニ柱はもちろん見た目も由来もちがいますし、長寿のほかに授けてくれるご利益もちがうのです。
今回は、寿老人さまについてその由来やご利益、スピリチュアル的な意味など、いろいろとご紹介していきますね。
寿老人とは?
寿老人さまは、“寿老神”と呼ばれることもある、長寿の福の神です。由来は南極星(カノーブス)。南極星は夜空の中で2番目に明るく輝く星で、もともと道教ではこの星のことを「南極老人」「老人星」「寿星」と呼んでいました。つまり、寿老人さまは道教の教えの中から生まれた神さまなのです。
ちなみに、なぜ1番目ではなく2番目に明るい星が採用されているかというと、この南極星が中国で「非常に縁起がいい」とされている赤色に輝く星だから。また、寿老人さまは長寿の神さまであることから、外見は不老不死の仙人がモデルとなっています。
寿老人のご利益
長寿の神さまである寿老人さまですが、ご利益はほかにもあるのです。
【家庭円満】
寿老人さまは、家庭円満のご利益も授けてくれます。これも、長寿の神さまであることが関係しているのですが、家族が長く一緒にいられるというところから、家庭を円満に保つご利益がいただけるとされています。
【厄払い】
密かに、寿老人さまのご利益の中で長寿と同じくらい強いパワーをもつのが厄払い・厄除けです。寿老人さまは長寿の神さまであるため、心身の健康に害を及ぼしそうな厄をそもそも近づけないようにしてくれるということ。安心して暮らしていけるように、人生の基盤を守ってくれるありがたい神さまだといえそうですね。
寿老人のスピリチュアルな意味
スピリチュアルでは、寿老人さまには「生命力が強まる」という意味があります。では、そんな寿老人さまの置物や待ち受けにはどんなエネルギーがあるのでしょうか。
寿老人の置物の効果
寿老人さまの置物には、家の中を健やかに保ってくれる力があります。とくに心身の健康を守ってくれるのですが、ご利益と同様に家庭円満にも通ずるのではないでしょうか。飾り方は、できるだけ家の中央となる場所、そうでなければ神棚や玄関がいいとされています。また、長寿と家庭円満にご利益のある寿老人さまですから、ダイニングルームでも大丈夫。食を通じて、家族の健康を守ってくれますよ。
寿老人の待ち受けの効果
寿老人さまの待ち受けには、「健康で過ごせる」という意味があります。失くしてみてはじめてその価値がわかるといわれる“健康”ですから、実感はなかなかしづらいかもしれませんが、「最近なんとなく調子が悪いな」と感じたときなど、ぜひ寿老人さまを待ち受けに設定してみてはいかがでしょうか。
寿老人はなぜ鹿と桃なの?
寿老人さまは、桃をもち、鹿を従えた姿で描かれるのが一般的です。これは、桃も鹿も長寿を象徴する果物と動物だから。つまりは、寿老人さまが長寿の神さまだからです。ちなみに、従えているのは玄鹿で、1500歳を超えているとされています。言い伝えでは、その肉を食べると2000歳の長寿が授かるようですね。
また、場合によっては桃ではなく団扇をもっていますが、団扇には災難を払うという意味があります。これも、寿老人さまのご利益の1つである厄払いを象徴するものだといえるでしょう。
まとめ
七福神には長寿を授けてくださる神さまがニ柱いて、その1人がこの寿老人さま。名前でいえば、七福神の中では有名なほうではありませんが、授けてくれるご利益はとても大事でありがたいものです。家族に恵まれ、長く共に幸せにいられるなんて、これほどうれしいことはありませんよね。しかも寿老人さまは、家庭や家族に忍び寄ってくる災厄まで退けてくれるのです。ぜひ家の中に置物など、お迎えしてみてはいかがでしょうか。
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