世界中で幸せの象徴とされ、日本でも可愛いキャラクターとしても親しまれているカエル。
子どものころからなじみのある生き物ですが、じつはさまざまなスピリチュアルなメッセージと物語が隠されており、この記事では世界中のカエルにまつわるスピリチュアルな情報をお伝えします。
目次
カエルの基本的なスピリチュアルな意味
ナイル川で栄えた古代エジプト文明では、カエルは『不死の象徴』という神聖な生き物ととらえられていました。毎年カエルは、冬眠して春になるとナイル川の中からよみがえる姿に、古代エジプトの民は生命の神秘を感じていたのです。
古代エジプトで使われた文字『ヒエログリフ』でも、カエルは「命をくりかえす」という意味をがあり、古来より「生命」をつかさどる生きものだったといえます。
日本でも水を呼び寄せる力をもった神様として各地で伝承や逸話が数多く残っており、日本人にもスピリチュアルな面でなじみのある生き物です。
神社にも狛犬(こまいぬ)のかわりにカエルを設置している神社もあり、守護者の性質ももっているといわれています。
カエルを見たときは?
カエルは、生命力の高さから都会でも田舎でも遭遇する可能性の高い生き物ですが、遭遇したときのスピリチュアルな意味についてご存知でしょうか?
カエルは、生物学的特徴から前進することしかできない生き物です。そのカエルがあなたの前に姿をあらわしたということは「退路をたって前に進め」というメッセージを暗示しています。
カエルがあなたの前に姿をみせて、人生において大事な選択をせまられているのであれば、迷わず前進してよいといえるでしょう。カエルは、前進の他の特徴として「大きく飛び上がる」特性も持っています。
したがって、「前進すれば大きく飛躍できる」というスピリチュアルメッセージがあり、カエルがあなたの前に訪れたときは大きく成長できるチャンスです。
またカエルは自分の舌をのばして獲物を確実にとらえる生き物です。そういったチャンスを逃さない生き物を味方につければ、あなたも人生の好機を逃すことなく、いいタイミングでチャンスをつかむことができるでしょう。
人生のターニングポイントであらわれたカエルは、飛躍の象徴としておぼえておくといいでしょう。
カエルの鳴き声について
カエルの鳴き声といえば「ケロケロ」や「クワッ、クワッ」といったユニークなもので、人間の耳をひく不思議な鳴き声をしています。
ネイティブアメリカンは、カエルの鳴き声を「危険の警告」としていい伝えており、生活の中で自然の音に耳をすませて行動していました。また、危険を知らせる「守護神」ともされ神聖な生き物として大事にされていたのです。
カエルは、水辺に住む生き物であるため、川の氾濫や増水に関して敏感に察知します。カエルは、鳴き声が仲間への伝達手段でもあるため、鳴き声は危険や変化を知らせる大事なサインです。
最近の日本は、水に関する災害が多く報じられるようになりましたが、自分の身をまもるためにカエルの声に耳をかたむけてみるのもよいかもしれません。
カエルが家の中に入ってきたら?
カエルには、その言霊のとおり「帰る」という意味があり、家の中に入ってきたカエルは先祖の魂がのったものです。したがって、家の中に入ってきたカエルは、先祖があなたに会いたいというメッセージがあるといわれています。
家の中にカエルが入ってくる前のあなたの行動を振り返ってみて、家の中に仏壇があるのに手を合わせていなかったり、お供え物をおこたっていたりするようであれば、あらためる必要や先祖に感謝する気持ちが大切です。
また、家に仏壇を置いていない家は、お墓参りに行くことをおすすめします。カエルが家に入ってきたということは、先祖が供養をお願いに帰ってきたというメッセージといわれていますのでしっかりとその気持ちをくんであげましょう。
カエルの恋愛に関するスピリチュアル
カエルは、恋愛にも大きく関わる生き物で「復縁」を意味するスピリチュアルサインを持っています。とくにお昼寝に出てくるカエルは、あなたを想いつづけている別れた恋人の想念があなたのところまで飛んできたものです。
ですので、あなた自身にも別れた恋人に未練があるのであれば、復縁して二人であらたな道を歩みなおすのもいいかもしれません。カエルが運命の二人を再びくっつけようとしているその意思に素直にのってみませんか?
カエルの金運に関するスピリチュアル
むかしの財布のお金の出し入れする部分は「ガマくち」だったことから、カエルとお金には密接な関係があります。
なぜむかしの財布は「ガマくち」だったのかというと、使ったお金が「返る」ようにとゲンをかついでいて、むかしの日本人も言霊を大切に生活してきたからです。
中国の財の神といわれたガマ仙人は、池で三本足のカエルを釣りあげたところ、そのカエルが口に金貨をくわえていたというエピソードもあり、カエルは東洋においては金運をUPさせる象徴的な生き物です。
現在ではあまり使われることが少ない「ガマくち」のお財布ですが、金運アップを狙いたい人は、お金が帰ってくるよう「ガマくち」のお財布を使ってみるのをおすすめします。
カエルの縁起物について
カエルには、スピリチュアルな意味が多くあるため縁起物としても多く用いられます。まずカエルは、一度にたくさんの卵を産むことから多産と豊穣のシンボルとされ、水を呼び寄せる力とあわさって田んぼの神様の使いとされています。
農家を営み豊穣を願うのであれば、玄関にカエルの置物を置くことで農作物の収穫運をUPできるでしょう。また、多産の運気もあいまって後継者に困ることもありません。
その他には、「家族が無事帰る」という帰巣性の意味合いもあり家庭内の安全、健康運をアップさせるのにカエルの置物は縁起のいいアイテムといえます。
地域的にみると、滋賀県の長浜市にある木之本地蔵院の「身代わり蛙」という目と心身の健康を守ってくれる片目を閉じた愛らしい表情をした陶器のカエルの置物が有名です。
なぜ片目を閉じているのかというと、むかし目の悪い旅人に木之本地蔵院のカエルが片目を旅人にあげた逸話からきており、お土産に持ち帰るもよし、木之本地蔵院の大地蔵尊の足元に奉納するもよしの縁起物で滋賀県を訪れたときはぜひ木之本地蔵院に参拝してみてください。
カエルの神様について
古来より世界中でカエルは、神話のなかにも登場する神聖な生き物で、話の中でも重要な役割を担っています。
エジプト神話に登場するヘケトは、カエルの頭に女性の身体をもつ女神でヘケトは、冥界の王オシリスの命をよみがえらせ、オシリスの妻イシスの出産も助けた神でエジプト神話では欠かせない存在です。
イシスの出産を助けるエピソードからも、やはりカエルはエジプトでも生命に関する生き物であるといえ神聖な存在です。また、羊の神クヌムが人間を作ってそこに命を吹き込むのがヘケトであることから、人間の命にも深い関係をもった神といえます。
日本では、道開きの神「猿田彦命(さるたひこのかみ)」の使いがカエルであり、日本でもカエルは神聖な生き物です。
「猿田彦命」は、背と鼻が高くて目が赤く光ることから、天狗の原型ともいわれています。
猿田彦命をまつる神社は、全国各地にあるため自分の進路やキャリアに迷っている人は、参拝して道開きの神に相談してみるとよいかもしれません。その際は使いであるカエルもぜひ探してみてください。
まとめ
カエルは、世界各地に生息しており、生命力と環境への適応力の高い生き物です。そうした世界中に分布する生き物であるからこそ、古来より人間はカエルに親しみを感じ、神聖な存在として多く語り継がれてきたのでしょう。
童話や神話にも数多く登場し、私たちに生き方のメッセージをたくさん届けてくれるカエルは元気をもらえますね。
