皇室の参拝もあり、地元の人々からも心の拠り所、憩いの場所として親しまれ、初詣や「春の神武祭」などには大勢の参拝客が訪れます。そんな橿原神宮をご紹介しましょう。
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橿原神宮とは|歴史について
祭神:神武天皇(じんむてんのう)
媛蹈韛五十鈴媛命(ひめたたらいすずひめのみこと)
創建:明治23(1890)年
神武天皇とは
奈良時代初めに完成した『古事記』(712年)や『日本書紀』(720年)に、初代天皇として記されている神武天皇(在位:前660~前585年)は、天照大御神(あまてらすおおみかみ)の五世孫で、15歳で太子となりました。45歳の時、3人の兄や子供たちとともに天下を治めるために、日向(宮崎県・鹿児島県)から大和(奈良県)の国に向けて出発しました。
多くの苦難を乗り越えて大和地方を平定し、畝傍山の東南橿原の地に宮殿を造りました。その道中、熊野から吉野への道を八咫烏(ヤタガラス)に導かれたり、土蜘蛛を退治したりするなど伝説に富んでいます。
神武天皇即位
奈良県桜井市にある大神神社(おおみわじんじゃ)の祭神、大物主神(おおものぬしのかみ)の娘の媛蹈韛五十鈴媛命を正妃に迎え、翌年の元旦に初代天皇として即位しました。
『日本書紀』の記述に基づいて、明治時代の学者が計算したところによりますと、初代天皇の即位は、紀元前660年1月1日、新暦の2月11日にあたります。今から2,680年前のことになります。
その後神武天皇は在位76年目の3月11日に、127歳(『古事記』では137歳)で崩御され、翌年9月に畝傍山の東北の陵に葬られたと記されています。
橿原神宮はじまり(創建)
いつしか橿原の宮殿の跡はわからなくなっていましたが、明治時代になって、神武天皇を祀りたいという民間有志の願いが高まりました。明治天皇の勅許が下り、『古事記』『日本書紀』に記されている橿原宮を現在の地に推定し、明治23年4月2日、官幣大社として創建されました。創建に際して、安政2(1855)年建立の京都御所の賢所(かしこどころ)と神嘉殿を移築し、賢所を本殿に、神嘉殿を拝殿にあてました。
重要文化財に指定されていた神嘉殿は、残念ながら平成5(1993)年2月4日の火災で焼失しました。
第二次世界大戦後の橿原神宮
第二次世界大戦終戦後、国家の管理から離れ、経済的に困難な時代を迎えましたが、全国の崇敬者の支援により16万㎡の境内を護持して現在に至っています。
天皇・皇后両陛下即位の報告で参拝
令和元(2019)年5月1日に即位された現天皇・皇后も同年11月に参拝され、改めて橿原神宮は世間の注目を浴びました。
2月11日は、明治6(1873)年に「紀元節」として祝日と定められましたが、戦後廃止され、昭和41(1966)年に「建国記念の日」という国民の祝日となりました。
橿原神宮・南神門(みなみしんもん)
素木建ての八脚門で、屋根は切妻造の銅板葺。この門前の広場に手水舎があります。そこで手を洗い、口をすすぎます。門をくぐると神域です。
橿原神宮・外拝殿(げはいでん)
左右に長い廻廊を連ねた入母屋造で、昭和14(1939)年に完成しました。
平成31(2019)年の干支、巨大な絵馬の亥(猪)ファミリーが迎えてくれました。
石段を上ると、記帳台と賽銭箱が数か所設置されていました。外拝殿から本殿に向かって参拝します。最もパワーをいただけるスポットです。家内安全、事業繁栄、交通安全、厄除け、良縁・縁結びなど諸願成就のご利益を授けていただけます。
橿原神宮・内拝殿・幣殿・本殿(重要文化財)
廻廊に囲まれた3,200㎡の外院斎庭の向こうに、内拝殿が畝傍山のふところに抱かれるように建っていました。内拝殿の屋根越しに輝く幣殿の角のような千木(ちぎ)が彩りを添えていました。
内拝殿は紀元祭などの重要な祭典に使用されます。
内拝殿の後ろに幣殿があります。祭典の際に神饌(しんせん)をお供えし、祝詞(のりと)を奏上する所です。屋根に千木(ちぎ)、棟の上に鰹木(かつおぎ)を置く様式が取られています。
幣殿のさらに奥に祭神が祀られている本殿があります。安政2年に建立された元京都御所の賢所で、明治23年に橿原神宮が創建された時、移築されました。重要文化財に指定されています。
橿原神宮はまだ参拝したことありませんでしたが。明治の再建とは知りませんでした。伊勢神宮も再度行ってみたかったのですが、記事を読んで橿原神宮と仁徳天皇陵も行ってみたくなりました。新型コロナウイルスの為最近出かけにくいですが、行きます
ご訪問ありがとうございます。橿原神宮は明治23年に創建された比較的歴史の浅い神宮ですが、十分に歴史の重みが感じられ、自ずと敬虔な気持ちにさせられる雰囲気があります。コロナウイルスが収束したら、ぜひ、北接する神武天皇陵ともどもお参りなさってください。
仁徳天皇陵は大阪府堺市にある日本最大の古墳ですね。三重県の伊勢神宮は、ある雑誌に神社仏閣ランキング第1位とありました。何度も訪れたい所です。