多くの商業施設の集まる日本橋の一角に佇むのが小網神社です。規模はとても小さい神社ですが、パワースポットとして多くの人が訪れます。
日本橋や築地、都内で働く人にとっては、訪れておきたいご利益があるのです。
そんな小網神社がパワースポットと言われる理由や、ご利益をご紹介します。
目次
小網神社の歴史

パワースポットとして有名な小網神社の歴史は古く、平成28年でちょうど御鎮座550年を迎えました。
小網神社には古くから言い伝えられている不思議な伝説があります。
それは社殿を含む建物全体が東京大空襲の戦火を逃れたり、第二次世界大戦の際には、この神社で参拝をし、お守りを受けてから戦地に行った兵士がなんと、全員無事に帰還したのです。
これはパワースポット以外の何者でもありません。
創建は1466年なので、これまでの日本の良い悪いを見守ってきた由緒正しい神社です。元は万福庵という観世音と弁財天とを安置する庵があり、地域に悪疫が流行した際にお告げがありました。
「この庵で過ごして姿を消した網師の翁を稲荷大神として崇めよ」というものです。村を上げて神社を建立したところ、平穏が訪れたということです。
社殿はヒノキで作られていますが、これは日本橋ではここだけなのだとか。
決して大きな神社でもなく、住宅街に挟まれた見落としてしまいそうな場所にある小網神社ですが、パワースポットとして、ご利益がぎゅっと詰まっているようです。
テレビでも強運厄除や財運向上などのパワースポットとして紹介されました。また、日本橋を舞台にした、俳優の阿部寛さん主演の映画「麒麟の翼」にも登場した人気の神社です。
小網神社の見どころ
小網神社の小さな境内には見どころが凝縮されています。
パワースポットといわれるだけあって、どこを見ても恩恵にあずかれそうな雰囲気です。
隅々まで見渡すとあちこちにパワースポットがある小網神社なので、参拝だけで終わらせたくないですね。
社殿

1番の見どころはパワーが溢れる「社殿」です。
これまで東京で起きた第二次世界大戦や東京大空襲でも無事だったという社殿は、今もパワースポットとして存在感があります。
昇り龍
社殿を見上げると左右に龍の彫刻があるのが分かります。
これは天に昇る「昇り龍」と天から降りる「降り龍」が対になっていて、強運厄除の「昇り龍」「降り龍」といわれています。
銭洗い弁天

境内には「東京銭洗い弁天」と呼ばれているパワースポットがあります。
ここには弁財天として知られる市杵島比賣神(いちきしまひめのかみ)が祀られていて、「銭洗いの井」で金銭を清めると財運を授かるといわれています。
銭洗い用に小さなざるが用意されているので、そこにいれてきれいな水で清めましょう。
不思議と小網神社を参拝する人は必ず銭を洗っています。パワーをいただいた金銭はずっとお守りにしておきたいですね。
手水鉢

小網神社には小さな「手水鉢」があります。実はここもパワースポットといわれているのです。
大正12年に起きた関東大震災は人形町や小網町の一帯にも大きな被害をもたらしました。
この手水鉢は元々は薄茶色だったのですが、その時の火災で赤みがかった現在の色に変色したと伝えられています。
震災の記憶を留めるために今でも境内の一角に残されています。
小網神社のご利益
小網神社がパワースポットとして有名なのは、やはりそのご利益にあります。
御祭神

小網神社の御祭神はお稲荷大神で知られている倉敷魂神(ウガノミタマノカミ)です。
他にも上記した市杵島比賣神(イチキシマヒメノカミ)と福禄寿(フクロクジュ)という三柱がお祀りされています。
商売繁盛のお稲荷さんに財宝神の弁天様、財運とともに長寿の神である福禄寿がセットになっている小網神社は、金運アップには間違いなしのご利益をいただくことができます。
また、東京大空襲で周辺地域が火の海となった際にも、小網神社の社殿は奇跡的に戦災を逃れたことから「強運厄除けの神さま」としても有名なパワースポットです。
珍しいおみくじ
小網神社の中で最もご利益があり、人気なのは本物の繭玉の中に入っている珍しいおみくじです。
裏に切り込みが入っていて、そこからたたまれたおみくじを取り出すことができます。境内の木々にはこの繭玉おみくじが結ばれていて、なんだかほっこりしてしまいますよ。
強い生命力を持つ蚕が作る繭玉は、多産、生命力を意味する縁起物です。
おみくじを抜いた後の繭玉はお守りにもなるので、つい可愛らしい姿に買ってしまう人が多いのだとか。さすがパワースポットと呼ばれるだけあって、見逃せないですね。