「言霊(ことだま)」という言葉を耳にしたことは、何度かあると思います。
自分が声に出して言ったことばが現実になったり、なんらかの影響を与えたりする現象です。
では実際に言霊の力とはどのようなものであり、また言霊の力によって、引き寄せられる幸運とはどのようなものでしょうか?
言霊の力は絶大なパワー!幸せを引き寄せるものと言ってはいけないもの
言霊とは
言霊は万葉時代に確立された言霊信仰と呼ばれていたもので、言葉には不思議なエネルギー、霊力が宿ると信じられていました。つまり発する言葉に宿る霊力が、言葉を現実化すると信じていたのです。「言魂」とも書くことがあります。
これは、言葉をとても大切にしていた日本人独特の文化なのです。古代には、忌み嫌う言葉を使わずに、ほかの言葉に置き換えて話すということも、位の高い人たちの間ではなされていました。
祝詞を上げるときには、一字一句間違えることが許されないのも、この言霊の力を知っていれば当然のことなのです。またおめでたい席で決して忌み言葉である「去る」「帰る」「別れる」「割れる」「落ちる」などを述べてはいけないのも、この言霊信仰から来ていると考えられています。
言霊の力
言霊の力は、良い意味の言葉を発すれば幸せになり、悪い意味の言葉を発すれば不幸が来ると考えます。
たとえば、いつも「ああ、いやだなあ」とか「もうダメかも」というのが口癖の人には、やはりネガティブな事象が多く起こってしまいますが、逆に元気よく「私は幸せだ」とか「私はラッキーなんだ」を言い続けている人は、それなりに素敵なことが起こり続けるのです。
これに似たような考え方は、世界中にあるのですが、日本の場合は、言霊の力で国が豊に幸せになれるという考えから、言霊を神格化した一言主大神(一言ぬしのおおかみ)まで存在したほど、文化に深く根付くものとなっています。
幸運を引き寄せる言霊
では、実際に幸運を引き寄せることができる言霊にはどのようなものがあるでしょうか?
とてもシンプルで言いやすい言葉であり、かつ大変パワーのある言葉としては、「ありがとう」「感謝しています」があります。誰かに何かをしてもらったときには、必ず言うように習慣づけてしまいましょう。ただ単に言うよりも、感情を込めて言えばさらに言霊はパワーアップします。
また、何かうれしいことがあれば、素直に「うれしい!」や「幸せ!」と言ってみることや、パートナーには「愛しています」とためらわずに気持ちを言葉にして伝えることです。そうすれば、あなただけではなく、周りにも幸せなエネルギーを運ぶことが可能なのです。
パワーのある開運言霊
言霊の中には、神言と呼ばれる呪文も含まれています。たとえば、神社で大黒様をお祀りする祠の横に、お参りするときには「オンマカキャラヤソワカ」と3回唱えてくださいと書いてあることがあります。この神言を唱えることで、金運、出世運、商売繁盛などを引き寄せるとされています。恋愛成就を願いたい人は、恵比寿様の神言「オンインダラヤソワカ」と唱えてみましょう。
また日本国民の総氏神とされている天照大神「アマテラスオホミカミ」を、心を込めて何百回と唱えれば、功徳を授かるとされています。
このほか、日常的に使いやすい言葉で、パワーがあるのは先に述べた「ありがとう」と「感謝しています」ですが、ほかにも「大丈夫」「きっとうまくいく」など、ポジティブな言葉を心を込めて言うことで、パワーが増した言霊となります。
言ってはいけない言霊
では、言ってはいけない言霊の代表的なものには、どのようなものがあるでしょうか?基本的には、ネガティブな言葉全般ですが、相手を中傷するような言葉はもちろん、悪口、不満は禁物です。
周囲を見回しても、いつも不平不満を言っていたり、悪口ばかり言う人で、幸せにやっている人っていませんよね。つまり、これらのネガティブな言葉を発すると、自分に全部返ってきてしまうからです。このほか「できない」「いやだ」「許せない」「どうせ…」「疲れた」「嫌い」「面倒」など、ふと口をついてよく出てしまいそうな、これらの言葉も言ってはいけない言霊です。
もし他人に、ネガティブな言葉を投げつけられたら、「そんなことないよ」と打ち消しておくことで、ネガティブなエネルギーを受ける量を減少させることも可能です。
また、ポジティブな言葉を発するときであっても、唸るような声で言うと逆効果になりますので、気をつけましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
日頃、何気なく発している言葉にも、相手を喜ばせたり、イヤな思いをさせたり、色々あります。
それぞれの言葉には魂や霊力がこもっていることを忘れずに、言葉を選んで話すようにすれば、自分にも周囲にも幸運をもたらすことができるようになるのです。
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