そんなに忙しかったわけでもないのに、瞑想の時間がとれなかった…。そんな経験ありませんか。もしくは、ご飯を食べる時間さえないくらい追い詰められて、今日一日何だったんだろう、と記憶にすら残らない日もありますよね。
1分1秒が惜しいくらいのときでも、絶対に無駄にならない、5分間の瞑想をご紹介します。
ストレスになぜ瞑想がいいのか?
ストレスは、目に見えないぶんやっかいで、知らず知らずのうちに私達の身体や心を蝕(むしば)んでしまいます。
ストレス解消というキーワードで調べると、レジャーやグッズ、食べ物など、さまざまなもので溢れていて、「ストレスを解消しなければ」という本末転倒なストレスまで発生する事態となっていますね。
ストレスを感じるのはあなた自身であり、それを解放するのもあなた自身にしかできないということをしっかりと認識してみてください。
さまざまなタイプの瞑想がありますが、どの瞑想でも最初に釘をさされるのが、「呼吸」です。とくに瞑想では、腹式呼吸が良いとされています。では、なぜ呼吸なのでしょうか?
呼吸は、息を吸って吐いての繰り返し。息を吐くときに、副交感神経が刺激され優位になりリラックス状態をもたらします。逆に、息を吸うときには交感神経が刺激され覚醒状態になるんです。呼吸により、副交感神経と交感神経が交互に刺激され、2つの神経からなる自律神経のバランスをとろうとします。
さらに、腹式(横隔膜や腹筋を使った)呼吸を行うと、吸う息より吐く息のほうが長くなります。そのため、リラックスを促す副交感神経がより優位になりやすいという特徴があります。
よって、瞑想がリラックスに良いとされる理由のひとつは、ちょっと意識するだけで、誰でも深い呼吸=腹式呼吸によるリラックス効果が得られやすいということなのです。
5分でできるおすすめ瞑想のコツ
瞑想は、長さで効果が左右されるものではありません。瞑想の極地に到達した達人にとっては、1分の瞑想でも、24時間つまり丸一日の瞑想であっても、同じものだといえます。
日々習得途中のわたしたちにとっても、瞑想は長さではなく、深さだと言えるでしょう。たった5分、と侮ることなかれ。それでは、5分でできる瞑想のコツをご紹介します。
最初のコツは「きっかけ音」です。手をぱんっと鳴らすクラップ音でもいいですし、ティンシャの音、鐘の音など、どんな音でもけっこうです。瞑想に入るきっかけ音をひとつだけ決めてください。
スマホのアラームや、電子音よりは、音が消えてゆく様を耳で追えるような音が向いていると思います。
次に、「カウントダウン」を取り入れます。ヒプノセラピストがクライアントに暗示をかけるように、3、2、1・・・とカウントダウンし、ご自身のきっかけ音を鳴らします。
自宅や、実際に音を出せる環境のときは実際に音を鳴らします。外出先や、電車やバスの中であれば頭の中だけで再生しましょう。
たったこれだけのことですが、「瞑想スイッチ」を設定することで、思いの外スムーズに瞑想に入れるようになります。是非、試してみてください。
5分でできるおすすめ瞑想のやり方
自分だけの「瞑想スイッチ」が設定できたら、いよいよ瞑想の実践です。瞑想ではなによりも呼吸を大切にしますので、お腹周りがゆったりする服装で、腹部が圧迫されない体勢をとってください。
イスやソファ、ベッドの上よりは床に座ることをおすすめします。いずれの場合も、おしりを片方づつ持ち上げて広げるようにして坐骨で座ります。
膝や足首、肩など力が入りすぎていないか、余計な力がかかって違和感などがないか、確認します。体勢が整ったら、軽く両手をももの上に乗せてスタンバイします。このとき、手のひらが上に向くようにするとリラックスできますよ。
ご自身の「瞑想スイッチ」を入れたら、身体に残っている息をすべて吐き出します。吐ききったら、身体の自然の流れに任せて静かに息を吸い込みます。呼吸は、吐く、吸うだけだと思われがちですが、その間の凪のような静止も大切なポインとになります。この静止をなくすと、とたんに呼吸が苦しくなることに気づくはずです。自然の流れに任せましょう。
瞑想になれないうちは、心の置き場にも戸惑うことがありますよね。一呼吸ごとに皮膚で感じる感触が周りの空気や衣服と溶け合って消失していくようなイメージをしてみてはいかがでしょうか。
5分間瞑想は、短期集中瞑想の練習です。アラームなどをセットして、何度も繰り返し行い、そのときどきのご自身の状態を観察してみてください。
何度も行う中で、瞑想スイッチとともに瞬時にご自身をニュートラルな状態にできるようになることが目標です。
瞑想と共におすすめリラックスアイテム
身体ひとつでできるのが瞑想の良さではありますが、散漫になりがちな心を落ち着かせてくれるアイテムを3つ紹介させていただきます。
なんだか瞑想がうまくいかない、というときのお助けアイテムとして取り入れてみてください。
瞑想ショール
耳馴染みのない響きですが、海外の瞑想実践者はとりいれている方が多いようです。通販サイトでは、オリエンタルな柄のショールが多く扱われているようですが、どんなものでも構いません。
ウールやシルクコットンなど重くないマテリアルで、化繊のようにシャカシャカと音を立てないものであれば、身の回りにあるものを使ってみてください。
肩からすっぽりと覆ってみて、心が落ち着くようであれば試してみる価値はあります。
実際、瞑想をしていると体温が下がりやすいので季節を問わず取り入れてもよいアイテムです。
瞑想クッション
座位に不安定さを感じる方も多いと思います。馴れてしまえば大丈夫、という方も瞑想クッションを取り入れてみてはいかがですか。瞑想座布団とも呼ばれていますが、小さなおまんじゅうのような硬めのクッションです。
あぐらが苦手な方、膝に不安がある方にも座位の安定が得られます。また、坐骨の保護にもなりますので楽な姿勢を長く保つことができます。
瞑想アロマ
アロマテラピーに代表されるように、香りの効用は奥深いものがあります。好きな香りは、嗅ぐだけでリラックス効果や癒やしをもたらしてくれます。
瞑想におけるアロマの効用でもうひとつご紹介したいことがあります。
いつも同じ香りを用いることで、ちょっとした香りの変化や、感じ方の違いに気づくことが出来るという点です。
心の変化は気づきにくくても、香りの感じ方にご自身の変化を見つけてみてはいかがでしょうか。良い悪いの判断ではなく、感じ方の違いから自分の細胞ひとつひとつのご機嫌をうかがうように自分自身を静かに観察してみてください。
まとめ
一瞬の判断が人生を変えたという話はよくあることです。たった5分の瞑想が、思いもよらなかったあなたの新しい一面を照らし出してくれることもあります。
ちょっとしたコツで、たった5分を黄金の5分に変えて、周囲の大きな声や勢いに飲みこまれずにぶれない自分をとりもどしましょう。
5分間瞑想で、自分自身を最良の相談相手に育ててあげてください。
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