自宅でゆっくりと瞑想なんてできる場所はないと感じている方も、「ひとりになれる時間」は意外と見つけられるものです。
自宅にいながらの「ひとり時間」は、自分と向き合うための大切な時間。瞑想のための場所がないとあきらめるにはもったいないですね。ひとりきりになれるそのとき、あなたはどこにいますか。
自宅でできるおすすめの瞑想場所とは
家族と同居していたり、仕事場と兼用していたり、または寮で生活をしていたり、シェアハウスを利用していたり。自宅とひとことでいってもその環境は多様化していますね。
自宅であっても、いつも誰かの気配がして、瞑想をする場所なんてないと感じている方もいるのではないでしょうか。
実は瞑想を行うとき、ご自身と向き合えるところであれば、瞑想専用の場所である必要はありません。日常の中に埋もれてしまった思いがけない場所が、あなたにとっての瞑想場所となりますよ。
バスルームで瞑想
たとえば、入浴の時間を思い出してみてください。小さなお子様を育てていらっしゃる方は難しいかもしれませんが、大抵の方はひとりで入浴しませんか。
そうであれば、バスルームも立派な瞑想の場所となりますよね。浴槽の水面を眺めたり、入浴剤の香りに意識を向けたりしながら、観察(ヴィパッサナー)瞑想をしてみてはいかがですか。
観察瞑想とは現在の自分を実況中継するかのように、細かく動作や感情を客観的に観察していき、今の自分を受け止めていく瞑想です。自分を客観視することで、心と感情を調える効果が期待できます。
また、きちんと自分の状態を観察しているので、湯船の中でのぼせたり、無理をしたりすることなく、入浴しながらでもやりやすい瞑想です。短時間でも、瞑想効果を実感できますよ。
ベッドで瞑想
眠るときもひとりになりますよね。ふとんひとつ分は、誰にも侵されない自分だけのスペースです。
お休み前の瞑想は、睡魔との闘いになることがあります。けれど、就寝前の瞑想は習慣づけると、良質な睡眠を得られるとても有意義な時間になりますよ。
ベッドの上で瞑想するときの注意点は、眠らずに瞑想に集中したいと思うなら、できるだけ座った状態で瞑想することです。疲れてへとへとな状態や、そろそろ就寝時間だというときには、思い切って寝たまま瞑想するのもよいかもしれませんね。
ベッドで瞑想するときは、サマタ瞑想のひとつ、アーナーパーナー瞑想を実践してみてはいかがですか。
アーナーパーナー瞑想とは、アーナー(入息)、アパーナー(出息)からそう呼ばれるように、呼吸にフォーカスする瞑想です。とくに、日頃から呼吸が浅いと感じている方は、呼吸に意識を向けることで、深い呼吸のトレーニングを兼ねて、自然に深い眠りにつくことができます。
窓辺で瞑想
もしも窓があるならば、窓から外の景色を眺めながら「空を見る瞑想」がおすすめです。
窓越しに外へ向いて行う瞑想のため、家の中が片付いても散らかっていても、まったく気にならないという点もオススメです。
「空を見る瞑想」は、太陽を直視するものではありませが、お天気のいい日などは、サングラスなどで対策をしてください。また、コンタクトレンズや眼鏡も外して行うように指導されます。
空に浮かぶ雲や、景色の中に何か焦点を合わせるのではなく、ただ漫然と焦点の合わない空を眺めます。ゆっくりと、深い呼吸を味わいながら、広大な空との一体感を追いかけます。
家中で瞑想
自宅で瞑想をする場所がないというときの、究極の瞑想は、家中全部を使うことです。歩行瞑想と呼ばれるメソッドを利用して、自宅の中を移動します。移動しながら行うことで、物理的にも自宅の中の瞑想を妨げる存在を避けながら行うことができます。
歩行瞑想とは、歩くことそのものに集中する瞑想方法です。家の中を歩きながら、歩行時の足の裏にすべての意識を集中して瞑想を行ないます。右足のかかとから、足裏の側面、拇指球(親指の付け根)から足指へと体重が移動して着地し離れていく感覚に意識を集中します。左足も同様に、歩行似合わせて交互に意識します。通常の倍くらいのゆったりとしたペースで歩きます。
歩き回るといっても室内の往復などちょっとした移動で応用できる、場所を問わない瞑想です。
まとめ
心を調える瞑想というと、つい環境を整えなければ、まとまった時間を確保しなければ、と身構えがちです。
けれど、そういった固定概念こそわたしたちは手放して、瞑想を取り入れ、柔軟なこころを育みたいものです。なにより瞑想は、自分のために、いつでもどこでもできるものだと心に決めてしまうと、不思議と瞑想の場所が発見できたり、瞑想のための時間が見つかったり、わたしたちを穏やかにしてくれます。
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