瞑想は、ストレスを軽減したり、凝り固まった思考をリセットしたりと、想像以上の効果が期待できます。修行の一貫としてとらえられることが多かった「瞑想」は、今ではストレス社会の救いになりつつあります。
ストレス軽減になると聞いていても、実践となると二の足を踏んでしまうのも「瞑想」です。もしも、瞑想なんてできない、とあきらめているなら、「正しい呼吸」をしてみようと考えてみて下さい。
瞑想の効果は呼吸にかかっています。つまり、正しい呼吸ができれば、それは「瞑想」となるのです。
目次
瞑想で理想的な呼吸のやり方
ステップ1:深呼吸する
まずは、深呼吸から始めましょう。深呼吸が心地よく感じられたら、さっきまで呼吸が浅かったサインかもしれません。
さぁ深呼吸をしましょう、というとき、まず息を止めてみてください。そして、ゆっくりと身体に残っている空気を吐き出してください。息を吐ききったら、大きく息を吸い込んで、大きく吐きます。深呼吸は、オーバーアクションな呼吸ですが、今呼吸をしているのだと全身で体感することができます。
深呼吸は、深い呼気と深い吸気の繰り返しです。大きくゆっくりと吐ききって、ゆっくりと全身の力を抜いて新鮮な空気を吸いこみます。深呼吸を繰り返す中で、呼吸にどんどん意識を向けて、身体全体が呼吸をしているように感じましょう。
ステップ2:姿勢を整える
正しい呼吸に必要なのは、正しい姿勢です。
呼吸をするのですから、気道と呼ばれる空気の通り道をしっかりと確保することが重要です。前かがみの姿勢や猫背になると、横隔膜や肺などが圧迫されて充分な呼吸ができなくなります。
呼吸がしやすい姿勢は、背筋を伸ばし、骨盤を安定させてることによって、上半身をリラックスさせることで整います。
手の位置は、膝の上に乗せるのがもっとも肩の力を抜きやすくなります。合掌も、手の平の感覚を高めて瞑想を深めることができますが、肩の力を抜くという側面からは慣れが必要となります。
目は軽く閉じることをおすすめします。一点を凝視したり、伏し目にしたりと、方法はいくつかあります。一点を凝視する方法は、目が乾燥することによる不快感や、瞬きをしないことに意識しすぎてしまうなど雑念が生じる原因となります。特定の目的を持った瞑想でない限り、軽く目を閉じるのが良いでしょう。
ステップ3:吐いてから、吸うリズムをつくる
呼吸は、呼気(吐く息)と吸気(吸う息)で一呼吸となります。
瞑想を行うときの呼吸で、大切にするのは吐く息です。吐く息を意識するためにも、呼吸の最初は「吐く」息と受け止めて下さい。そのためには、カウントの力を借りてみましょう。
吐く息を1、吸う息で2とカウントしてみてください。次に吐くときにまた1、吸うときに2といった具合で、「吐いて、吸う」ことを一呼吸という癖づけをしてみてください。
習慣的に吸うことから始めてしまいがちなときは、心の中で「2」とカウントしましょう。「2、1、2、1、2・・・」と続けていくうちに、「1、2、1、2・・・」と呼気からはじまったイメージがもてるようになります。
瞑想における呼吸法の大きなメリット
メリット1:「できる!」を体感する
呼吸は、生まれた瞬間から、無自覚、無意識に誰もがすることです。
この無意識に行っている呼吸を、意識的に行うだけで瞑想の効果を得られるのです。「瞑想」というと、その受け取り方によっては宗教的なイメージや、狂信的なイメージから抵抗感を持つ方もいらっしゃることでしょう。
しかし、正しい呼吸法を取り入れると考えれば、姿勢を正すことや早寝早起きに努めることと何ら変わりなく受け入れやすいものです。
正しい呼吸法を実践するなかで、心身がスッキリする感覚や心の中のもやもやが晴れた体感をえられるならば、それが瞑想効果なのです。
メリット2:いつでもどこでも瞑想ができる
正しい呼吸法から、瞑想の導入を行う習慣化ができてくると、呼吸を整えることでいつでもどこでも瞑想ができるようになります。
立っていても、座っていても、ちょっと姿勢を正し、深い呼吸を意識すれば瞑想状態に自分自身をもっていくことができるのです。
呼吸は、誰もが当たり前に行っているものです。よほど鼻息を荒らげない限り、周囲から不思議に思われることはありません。
目を閉じられる環境であれば、さらに瞑想の効果は高まります。慣れてくれば、外部の音をBGMのように聞き流せます。
電車やバスの中であれば、電車の揺れに身を任せてリラックスします。公園やテラス席のカフェであれば、風を感じ、鳥の声や葉擦れの音などの自然音を探して耳を傾けます。
このように、正しい呼吸法は、いつでもどこでもあなたの心を落ち着かせてくれるメリットがあります。
瞑想をしていて、呼吸が苦しいと感じるとき
苦しいと感じる理由
瞑想をしている中で、苦しいと感じた経験はありますか?
苦しいと感じる理由のひとつに、息を吐くことを意識しすぎてしまったことが考えられます。吐くことに集中するあまり、うまく息が吸えなくなってしまった状態です。
日頃、無意識に行う呼吸を意識すると、ちょっとタイミングがずれるだけで調子が狂ってしまうものです。息が吸えないのではないのかと不安になってしまいます。
自分のペースを掴むまでは繰り返しが大切ですね。
対処法
では、息苦しいと感じたときどうすればよいのでしょう。
まず、一度大きく息を吸い込んでみて下さい。そして、大きくゆっくりと吐いて、もう一度大きくゆっくりと息を吸います。
水泳で息継ぎがうまくいかなかったときのように、自分が思っているタイミングと実際の呼吸のタイミングがずれると驚きますよね。きちんと呼吸ができている、と自分自身を安心させてください。
呼吸が整ったら、もう一度瞑想を始めてもいいですし、今日の瞑想はおしまいにしてもよいでしょう。
まとめ
今回は、瞑想をするときに大切な正しい呼吸法と2つのメリットについてご紹介させていただきました。
日頃、無意識に行っている呼吸を意識するだけで「瞑想」が取り入れやすいものとなります。正しい呼吸法によってもたらされる瞑想効果は、今もっているストレスを軽減するだけでなく、ストレスを受けにくい心と身体に変わっていくことです。
あなたがしあわせオーラに包まれれば、あなたの周りにいるひとにもしあわせオーラが波及します。一呼吸で、自分だけでなく、誰かをしあわせにできるなんて、素敵なことだと思いませんか。