稲荷、お稲荷さん、稲荷大明神など、いくつかの呼び名で知られているこの神様は、古くから狐の化身として考えられてきました。
今では商売繁盛の神様としてよく知られ、日本全国にも稲荷神をお祀りする神社が多く存在しています。
では、お稲荷さんの由来、そしてよく言われる祟りとはどのようなものなのでしょうか?
お稲荷さんとは由来
日本において国造りが行われていたころ、人口が増えて食料が不足したため、天照大御神が五穀の神様である豊受明神に、全国に稲穂を頒布するように命じました。するとその頒布を豊受明神は狐に頼んだのです。
狐は稲を口に加えて全国に頒布して回ったので、農民たちは狐の働きに感謝するようになり、田んぼにお社を作り、「稲を荷う」ということから稲荷と呼ぶようになりました。ただし、狐といっても野生の狐ではなく、目には見えない透明の狐であったので、神社などに祀られている狐の像はすべて白い色をしているのもそのためだそうです。
しかし本来の稲荷神とは、須佐之男命と大市比売命(おおいちひめのみこと)の間に生まれたとされる宇迦之御魂神(うみのみたまのかみ)という稲の精霊で、五穀・食物を司る神様です。
「稲生る」が転化した稲荷は宇迦之御魂神のことであり、伏見稲荷大社の主祭神もこの宇迦之御魂神です。しかしこの神様が文献に書かれるようになったのは、室町時代以降のことです。従って狐はあくまでも稲荷神様のお使いということになるのです。
お稲荷さんご利益
お稲荷さんのご利益としては、最初は商売繁盛、五穀豊穣、国土安泰でしたが、平安時代に入ると良縁も加わりました。また豊臣秀吉が母の病を祈り、ご加護を受けたので病気平癒もご利益のひとつとなっています。
近年になるとこれに芸能上達、交通安全、家内安全、産業興隆なども加えられ、ほぼ万能に近い神様となっています。中にはデパートや麻雀の神様と謳っている神社もあります。
お稲荷さんの祟りとは
お稲荷さんを粗末に扱うと祟りがあるという話も聞いたことがあると思います。
なぜこのようなことが言われるのかというと、狐が関係しているからです。お稲荷さんのお使いの狐は、本来神格化した霊の位の高いものですが、いつの頃からか悪い狐が出てきて、人々の願いはなんでも聞いてご利益を授けるという、神様のふりをし始めました。悪い狐ですから、それなりの見返りを要求したのです。
またなにしろ四つ足で歩く動物ですから、そんな人間よりも下の位のものを家の中で祀ったりすると、当然のことながら災難や病人が絶えなく出てしまったのです。とくに精神病や重い病気になったり、悪い道へと走る人も後を絶たなかったとか…。
また一度拝み始めたら一生拝み続けないと、途中でやめたり、移転させると災難がどんどんふりかかるようになるとも言われています。祀っていたお稲荷さんの祠を撤去させたとたんに、よからぬことが起こったというのは、非常によく耳にする話です。
お稲荷さんの祀り方
稲荷さんをお祀りする場合、非常にパワーのある神様でもあり、むやみやたらに家の中でお祀りしないほうが無難です。
お祀りするなら、家の外の空いたスペースや庭などにお祀りしますが、一旦お稲荷さんの祠などを作ったら、ずっとそこでお祀りしなくてはなりません。転居などの理由で移転したり、取り除く場合は一応最寄りの稲荷神社にご相談されることをおすすめします。
お祀りする場合は、つねに清潔にし、お酒や稲荷ずしなどをお供えしてください。またお稲荷さんの前には、必ず悪霊の侵入を防ぎ、豊穣を意味する赤い鳥居と神狐を置くことが基本です。他の神様とは一緒にお祀りしないことも大切です。
日本で有名な稲荷神社
・京都の伏見稲荷神社(京都府京都市伏見区深草藪之内町68)
・宮城県の竹駒神社(宮城県岩沼市稲荷町1-1)
・茨城県の笠間稲荷神社(茨城県笠間市笠間1)
・愛知県の豊川稲荷(愛知県豊川市豊川町1番地)
・岡山県の最上稲荷(岡山市北区高松稲荷712
・大阪の瓢箪山稲荷神社(大阪府東大阪市瓢箪山町8-1)
なども有名です。
しかし豊川稲荷と最上稲荷は仏教系なので、祭主神は荼吉尼天(ダキニテン)と呼ばれるヒンズー教に起源を持つ女神となっています。
また主祭神が他にある神社でも、境内に稲荷神を祀っている神社は日本全国に5万社と存在するとも言われています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
一般的に「お稲荷さん」と聞けば、狐を思い浮かべていましたが、実は別に宇迦之御魂神という稲荷神が存在していたのです。自宅でお祀りするときには気をつけて、間違いのないように庭など家の外で丁寧にお祀りするようにし、できれば近くの稲荷神社などでアドバイスを受けるとよいでしょう。
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初めまして
私は愛知県に住む55才の主婦です
両親は私が1才の頃から薬屋を営んでいて、毎年 初詣に伏見稲荷に参拝していました
(両親は25年前にお店を辞めましたが、父は毎年初詣に行っています)
私が2才半の初詣の時、母からお賽銭に10円を渡されましたが、何故か私はその10円をコートのポケットに入れて持って帰ってしまいました
その夜 布団に入って寝ようとした時、急に目を開けてても閉じてても お狐さんのお面のような顔だけが暗闇から次々と近づいて睨んできました
つり目が特徴的な顔で「めーめが来る!めーめが来る!」と高熱を出して狐のような顔つきになり 真っ赤になって唸っていたそうです
母が私に「10円はどうした?」と聞いたところ 私は熱にうなされながら「ポッケにある」と答えて 母がポケットからお賽銭の10円玉を取り出して 父が家の神棚にその10円玉をお供えして「明日必ずお賽銭を納めますので、許してください」とお祈りした途端、私の熱が下がり 顔も元に戻って眠りにつきました
翌日、父は愛知県から伏見稲荷にその10円玉を納めに行ってくれました
それから私達親子は より一層 伏見稲荷大社を信じています
この度はサイトにご訪問いただきまして誠にありがとうございます。
とても不思議な体験ですね!実際にこのような出来事もあるのかと驚きました。伏見稲荷といえば、日本で有数のパワースポットでありますが、いただきました体験から伏見稲荷大社の大きなパワーをさらに感じることができました。
貴重な体験をコメントにいただきまして本当にありがとうございます。