
茨城県大洗にある大洗磯前神社を知っていますか。
なんと御祭神である二柱の神様が降臨したという場所を見ることができる驚きの神社なのです。そして境内に入る前から空高くそびえる鳥居に神々しさを感じる神社でもあります。こういった神社は御朱印も楽しみですね。
そんな大洗磯前神社の御朱印や見どころ、ご利益について気になる情報をご紹介していきます。
目次
大洗磯前神社の御朱印と特徴

大洗磯前神社はまず大きな鳥居がそびえ立ち、その後ろには空高く続くような階段があります。その雰囲気はあまり感じることのできない厳かな雰囲気で、その先にある拝殿や御朱印、本殿参拝が楽しみになります。
そんな大洗磯前神社では、ありがたいことに御朱印をいただくことができます。御朱印をいただくにはもちろん参拝が先です。御朱印を受け付けている窓口で「参拝は済まされましたか」と聞かれます。素晴らしい神社であるほど御朱印が楽しみになりますね。

大洗磯前神社の御朱印は午前9時~夕方17時の間にいただくことができます。場所は階段を上がったすぐ右側の社務所です。大きく「御朱印」という張り紙があるので分かりやすいです。窓口で何人かの巫女さんが受付をしてくれます。
大洗磯前神社の御朱印は1種類ですが、出来上がった御朱印は、とても整った文字でバランスよく社名が書かれています。社名の両脇には「奉拝」という文字と日付が入るシンプルな御朱印です。中心には赤い御朱印が押されています。
頂いた神社の説明書きも一緒に載せておきます。
また、大洗磯前神社ではオリジナル御朱印帳の購入も可能です。爽やかな青系を基調とした御朱印帳には、御祭神出現地である神磯の鳥居とその風景が描かれています。購入した御朱印帳には汚れないように、透明のビニールのカバーがついています。
後で紹介しますが、神磯の鳥居はパワーの溢れるスポットで、感動もひとしお。御朱印帳を見る度にその素晴らしさを思い出させてくれます。大洗磯前神社はそれほど混雑はしないので御朱印もすぐにいただくことができますよ。御朱印だけでもご利益をいただけそうですね。

御朱印をいただくと、このようなオリジナルファイルもいただきました。大きさは御朱印の紙が丁度入るくらいの大きさです。御朱印帳のカバーといい、オリジナルファイルといい、細やかな気遣いが心をさらに和ませてくれました。
大洗磯前神社の歴史

大洗磯前神社で御朱印をいただくのであれば、是非、歴史を知っておくと良いですよ。大洗磯前神社の創建は「日本文徳天皇実録」によると856年とされていて、とても古い神社であることが伺えます。
当時、海水を煮て塩を作るというお仕事をしていた人が夜半に鹿島郡大洗磯前の海を見ると、天が光り輝いているのが見えました。翌日、海辺には高さ1尺ほどの僧侶の形をした2つの怪石があり、その周りにはいくつもの小石が侍座するように並んでいたそうです。
その後、神が里の人に憑いて「我は大己貴命、少比古奈命なり。昔此の国を造り訖へて、去りて東海に往きけり。今民を済わんが為、亦帰り来たれ」と神託をしたことにより神社が創建されたという伝説が残っています。とても不思議な話ですね。

その翌年の857年に官社となり、同じ年の10月には「大洗磯前薬師菩薩名神」の号を賜りました。927年の延喜式神名帳にも「大洗磯前薬師菩薩神社」と記載され式内社となっていきます。
中世の永享年間に戦乱にあい、社殿は残念ながら焼失してしまいました。江戸時代に入った1690年に水戸藩二代藩主の徳川光圀が由緒のある当社が荒廃していることを嘆いて復興事業に着手しました。1730年、三代藩主綱篠の時代に本殿、拝殿、神門等が完成し現在に至っています。こうした歴史を知るといただいた御朱印にもありがたみを感じますね。
大洗磯前神社見どころ

大洗磯前神社は御朱印以外にも様々な見どころが存在します。歴史ある神社なので、たくさんの摂社末社があるのも特徴的です。御朱印をいただいたら、ゆっくりと境内を見て回りましょう。
大洗磯前神社といえばやはり圧巻の大鳥居でしょう。一の鳥居とも呼ばれていて、元々は木造の神明式鳥居だったそうです。しかし潮風による腐食が進んでいたため、1963年に再建されました。現在は鉄筋コンクリート製の明神式鳥居で、高さ15.6メートル、幅22.42メートルの逞しい姿になっています。
大洗磯前神社・摂末社

大洗磯前神社には、メインの祭神以外の神を祀る12社の摂末社が建立されています。御祭神である大国主命に関わりの深い神たちが鎮座しているので摂末社とはいえ、霊験あらたかな神様ばかりです。
代表的なお社を紹介します。「與利幾神社と茶釜稲荷神社」は建御名方命(たけみなかたのみこと)をお祀りする摂社です。建御名方命は大国主命の息子ですが本殿に比べるとかなり質素なお社です。その裏手には倉稲魂命(うかのみたまのみこと)を祀る「茶釜稲荷神社」の社が控えています。倉稲魂命は素戔嗚命の娘で、大国主命から見れば敬愛すべき大祖母様という関係です。
更に国常立命・大己貴命・少彦名命の三柱をお祀りする「御嶽神社」がひっそりと鎮座しています。大洗磯前神社が創建されたころから、この場所にお社があったということで、大洗磯前神社の始まりのお社とも言われています。
神磯の鳥居
大洗磯前神社の向かいの細い路地を海に向かって進むと、開けた海岸線に出ます。そこに存在するのが「神磯の鳥居」です。行った時はこのような少し暗い感じでしたが、天気や時間帯によってかなり見え方が変わってきます。

ちなみにプロの方が撮った写真はこちら

こんな幻想的な写真も撮れるんですね!
主祭神である大己貴命(おおなむちのみこと)、少彦名命(すくなひこのみこと)の2柱の神が降臨した場所と言われていて、海上の岩礁に鳥居が建てられているのです。
元旦には大洗磯前神社の宮司以下神職が神磯とされる海岸まで降りてきて、初日の出拝奉式が厳かに執り行われます。神々しい日の出で新年を迎えれば、1年が輝かしいものになりそうですね。