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【大谷寺(栃木)】の本尊は日本最古の石仏!御朱印と見どころ

大谷寺TOP
坂東三十三観音霊場第19番札所大谷寺(おおやじ)は、栃木県宇都宮市にある大谷石の洞穴に建てられたお寺です。自然の岩壁に彫られた石仏群は、大分県の「西の臼杵摩崖仏(うすきまがいぶつ)」に対して、「東の大谷摩崖仏」として知られ、学術的にも非常に価値が高いものです。

大谷寺は、2018年5月、「地下迷宮の秘密を探る旅~大谷石文化が息づくまち宇都宮~」の一部として日本遺産に認定されました。神秘的な大谷寺の魅力をご紹介します。







大谷寺とは

大谷寺・大谷観音
山号:天開山(てんかいさん)
寺号:大谷寺(おおやじ) 通称大谷観音(おおやかんのん)
宗派:天台宗
本尊:千手観世音菩薩(せんじゅかんぜおんぼさつ)
開基:伝弘法大師

大谷寺の歴史

大谷寺・摩崖仏
寺伝によりますと、平安時代初期の810年に、弘法大師が岩壁に千手観世音菩薩像を彫ったのが始まりと伝えられています。

鎌倉時代初期に坂東三十三観音霊場の一つに定められ、鎌倉幕府の有力御家人であった宇都宮氏の保護により隆盛しました。その後一時衰退しましたが、江戸時代、奥平忠昌が宇都宮城主に再封された1622~1668年間に、天海僧正の弟子伝海によって堂宇が再建されました。

大谷寺・仁王門

大谷寺・仁王門
阿吽の赤い仁王像が迎えてくれます。

大谷寺・仁王像
力強く、ちょっぴりユーモラスな仁王さんです。

大谷寺・本堂

大谷寺・巨岩の下の本堂
本堂は、大谷石といわれる凝灰岩の洞穴にすっぽりはまり込むように建てられています。まずその奇観に圧倒され、本堂前に立っているだけで、巨大岩のパワーを感じます。

大谷寺・本堂右の岩壁の奉納仏
本堂右手の岩壁にも多くの石仏が奉納されています。

大谷寺・本堂・葵の御紋・鰐口
本堂正面の壁に葵の紋が施されています。

徳川家康の長女亀姫は、奥平信昌の正室で、4男1女をもうけました。1617年、父の家康公が日光に祀られたことから、孫の奥平忠昌が宇都宮城主に再封された時代に、江戸と日光の中継所として、大谷寺を復興する住職伝海を援助したと伝えられています。

銅製の鰐口は、1667年に鋳造されたもので、宇都宮市の有形文化財に指定されています。

大谷寺・本堂・銅製の灯籠
本堂右手にある銅製の灯籠は、1716年に河内郡新里村の住民より寄進されたもので、宇都宮市の有形文化財に指定されています。

この本堂の中に、奈良時代から鎌倉時代にかけて彫られた10体の摩崖仏(自然の岩壁に彫刻された仏像)があります。1954年国指定特別史跡に、そして、1961年国の重要文化財に指定されました。

大谷寺・本尊と9体の摩崖仏

大谷寺・御影
本堂の奥の岩壁に、本尊の千手観世音菩薩立像が浮き彫りにされています。高さは3m89㎝。目や鼻の穏やかな面影、端正な体形、両膝から下へU字型の衣裳表現などから奈良時代後半に作られたものと推測され、日本最古の摩崖仏といわれています。

最新の技術で計測した結果、岩に彫った石像の表面に防水・防腐のための朱を塗り、粘土で細部を整え、接着剤として黒漆を塗り、金箔が貼られていたことがわかりました。なんと当初は金色に輝く仏像だったのです。

千手観音は、合掌している2本の手のほかに、40本の手を持っています。1本の手で25の世界を救うといわれます。40×25で1,000手となるわけです。その千の手と手のひらの目でこの世に存在するすべての人々、生き物を見守り、救ってくださいます。

金箔ははがれてしまっても、1,200年余りもの歳月を経た今も自然の岩肌に存在していることにとても感動しました。

この千手観音は、弘法大師が彫ったという伝承のほかに、最近の研究では、バーミヤンの石仏との共通点が見られることから、アフガニスタンの僧侶が彫ったのではないかという意見も出ているとか。日本のシルクロードといわれるゆえんです。

大谷寺・文化財説明版
本堂から左の脇堂に進むと、岩壁に右から釈迦三尊像、薬師三尊像、阿弥陀三尊像が浮き彫りにされていました。薬師三尊像は平安初期、釈迦三尊像は平安末期、阿弥陀三尊像は鎌倉時代の作と推測されています。

大谷岩陰遺跡(おおやがんいんいせき) 縄文人の人骨を発掘

1965年、本堂の修理工事の時、本堂の地下3mの地層から約11,000年前の屈葬された人骨が、ほぼ完全な形で発見されました。身長154㎝、20代前後の男性だそうです。他にも石器や土器など多数発掘され、古代人が生活していた痕跡があることから、大谷寺の洞穴は、縄文人の横穴式住居だったのではないかと考えられています。

大谷寺・宝物館
宝物館にこの人骨や発掘品が展示されています。

大谷寺・御朱印

大谷寺・御朱印
中央に、千手観音の種字「キリーク」の宝印、「千手大悲殿」の墨書です。「大悲殿」は観音菩薩がいらっしゃる所という意味です。納経料は300円。

坂東観音霊場の公式ページより
令和2年4月1日より
納経帳 ご朱印 500円
白衣(宝印のみ) 300円
に改定させていただきます。

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ABOUT ME
Written by ゆうこ
Written by ゆうこ
卯年、山羊座。元国語教師。趣味は、温泉旅行や食べること。百人一首競技かるたは選手&読手A級。お寺や神社に立つと、幾度もの興亡が繰り返され、再建・再生され、長年月維持し、受け継いできた無数の無名の人々がいたことを思わずにいられません。そういう人々の思いを少しでも伝えられたらと思っています。 共著書:『新渡戸稲造の至言』(新渡戸基金発行)

POSTED COMMENT

  1. アバター きりん より:

    大谷寺の洞窟に彫った石仏凄いですね、他のお寺にも直接彫った石仏も見ましたがこのお寺のは特別迫力ありますね。しかも本堂がすっぽり洞窟に入ってるなんて不思議、日本のシルクロード?面白いですね、まだ発掘すれば何かが?

    • アバター Written by より:

      ご訪問ありがとうございます。確かに大谷寺は発掘すればまだまだ出てきそうな雰囲気がありますね。自然の為せるわざの凄さ、不思議さ、それをうまく活用した古代人の知恵にも驚きです。また、そこに石仏を彫り、お堂を建て、代々さまざまな人々が再建を繰り返して今に伝えてくれたことに、ただただ畏敬の念を抱くばかりです。

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