
オランダといえばカラフルなチューリップが咲き乱れる風景とのどかな風車が印象的です。踊りや音楽が好きなオランダ人が陽気で明るい街でもあります。そんなオランダには注目すべき観光スポットが点在しています。本当にイメージ通りの観光地なのかを確かめるためにもオランダに旅に出てみませんか?
アンネ・フランクの家
オランダだけでなく世界各国で有名な著書「アンネの日記」はドイツ語版を皮切りに、史上、最も多数の翻訳版を生んだオランダ語書籍です。
ナチスドイツの迫害を避けて隠れ住んだユダヤ人の一人であるアンネ・フランクが13歳の時に書き始めたものです。この博物館はまさにアンネが戦争中ほとんどの時間を過ごした小さな屋根裏部屋が展示されています。この隠れ家に潜伏していた2つの家族は1944年に発見され、収容所に送られました。
ホロコーストで収容所に送られたオランダ在住のユダヤ人約10万7000人のうち、生還したのはわずか5%というから驚きです。アンネの父親だけが収容所生活を生き延び、悲惨な体験を永遠に人々の心に刻みつけようと末娘の日記を出版しました。
アンネの家族をかくまった勇敢な人たちの1人が隠れ家に残されたアンネの日記を保管していたのです。 家族が息をひそめて暮らした屋根裏部屋は古い運河沿いの家に今も残っており、この狭い空間に通じる階段を隠していた本棚ごと博物館が管理し展示しています。当時の戦争の悲惨さを今に伝える、大切なことを考えさせてくれる観光スポットです。
マルクト広場
水運で栄えたオランダの小さな街にゴーダという街があります。
小さな街といっても旧市街の面影を残す運河に囲まれた美しい街なので、街歩き観光にはおすすめのスポットです。この街の中心にあるマルクト広場には、中世の建築物が市庁舎として残っているのでオランダの観光名所としても人気です。教会の美しさと貴族の館の豪勢さを感じさせるその建物は、昼間はとても迫力あるものとして目に映り、夜はロマンチックなライトアップが施されて神秘的です。
しかしマルクト広場の観光の見どころは市庁舎だけではありません。春夏には毎週木曜日に「チーズ市」が開かれ、丸いオレンジ色のゴーダチーズがずらりと並び、オランダの国旗の色、青・赤・白の民族衣装を着た女性たちがチーズを手にした光景が楽しめます。白い三角の帽子、赤と青のコントラストの民族衣装に木靴の姿はオランダらしさを感じるのでウキウキしてしまいそうです。
更に「聖ヤン教会」も有名な観光スポットです。街も最も縦長の建物の中には、70枚もの美しいステンドグラスがあるので、オランダに行ったら是非とも見ておきたい観光スポットです。
ザーンセスカンス風車村
オランダといったら風車を観光に入れないと始まりません。
そもそも風車は北海からの強烈な風が吹き付けるオランダで、その風を利用するために開発されたものです。風車の生み出すエネルギーは万能で、木挽き・粉引き、チーズ作り、ポンプ機としての活用など、見た目だけでなくオランダの産業の発展に役立っています。
春はオランダが最も輝く季節です。チューリップを始めとした花々が見どころのフラワーパークであるキューケンホフ公園がオープンし、長い冬を越えたオランダが国中で華やいだムードに包まれます。
オランダの首都アムステルダムからすぐの場所にあるのが、オランダでも有数の風車村「ザーンセ スカンス」です。青空に映えるカラフルな風車がとてもかわいい雰囲気を漂わせている、オランダならではの観光スポットです。
近くには風車以外にも伝統的な民家の集落があり、今も人々が生活しています。芝生には人懐こいヤギや小動物が放し飼いされているので、子どもも喜ぶこと間違いなしです。誰もが想像するままのオランダの風景を見ることができる観光スポットです。
アムステルダム国立美術館
オランダでも観光客の目をひく宮殿のような建物に、オランダ絵画をはじめ世界中の美術品が多く展示された、オランダ最大の公営美術館です。
200室を超える展示会場には100万点以上の美術品や遺物が収められていて、観光客の目をひきます。ゴシック様式とルネサンス様式を取り込んだ華麗な建物は、オランダの高名な建築家ピエール・コイペルスによって設計されました。国内最高の美術コレクションも収蔵されていて、オランダ以外からも著名人がこぞって観光に訪れます。
見どころはタイルで飾られた正面玄関のファサード、宮殿のような内装と吹き抜けの天井、モザイク模様の床、美しいステンドグラスです。オランダ黄金時代の美術品の幅広いコレクションはまさに驚異的で、観光にはたっぷり半日はかかると言われています。
オランダ絵画だけでなく、アジア美術品や西洋彫刻など異文化も取り入れています。美術館が好きな人なら絶対に見ておきたい美術品ばかりです。感性を磨くにはもってこいの観光スポットですね。
マドローダム
オランダの中でも由緒あるテーマパークであり観光スポットにもなっています。
テーマパークと言えばたくさんの人を呼び込んで営利目的のために造られた施設が多いのですが、マドローダムは違います。慈善事業と戦没者慰霊という2つの目的から設立されたテーマパークなんです。オランダの代表的な建築や教会、宮殿、そして運河の風景などを25分の1にした模型が展示されています。
模型といえばおもちゃを想像すると思いますが、マドローダムの模型は大変精巧に作られているので、どれを見ても本物そっくりです。敷地内を歩いているとだんだんガリバーになって小人の国を探検しているような感覚が楽しめると観光客には人気です。
ただ模型が展示してあるだけでなく、小さな観覧車が回っていたり、コインを入れるとミニチュアのトラックがチョコレート・バーを運んで届けてくれたりと、遊び心あふれる仕掛けも色々あります。他にも様々なイベントが行われているので1日中楽しめる観光地です。オランダ国内、国外から大勢の人が訪れるほど愛されている観光スポットです。
まとめ
オランダの人気観光スポットはいかがでしたか。春夏に行けばオランダの風車とチューリップという王道の組み合わせが見られそうです。悲しい過去から歴史を考えるも良し、由緒あるテーマパークで1日を満喫するも良し、様々な楽しみ方ができるのがオランダの魅力ですね。子どもから大人まで楽しむことが出来る観光スポットです。
