美しい毛並みに優しい目をした馬は、性格もとても優しいイメージです。馬は強運に恵まれるとか、天に駆け上がるイメージから良いご利益が貰えると言われています。
馬を主役にしたパワースポットも人気が高いですね。午年の年には運がついてくると言われることも多いです。そんな馬に関するパワースポットはどのくらいあるのでしょうか。
馬に由来するパワースポットを求めて一歩を踏み出してみませんか?
馬神神社(滋賀)
滋賀県大津市にある長等神社の中には、馬にまつわる小さな神社である「馬神神社」があります。この神社は馬にまつわる不思議な伝説が残っているスポットです。
今から400年以上も前、江戸時代寛永年間に諸国に馬の疫病が大流行しました。それは馬を害する妖怪「馬魔(ぎば)」の仕業だとうわさが立ちました。妖怪に詳しい水木しげるの「日本妖怪紀行」では旋風に囲まれ、馬魔に組み付かれると、馬は悲鳴を上げてばたりと倒れる、と記されています。本当にいたのかは謎ですが、この疫病を鎮めるために、馬神神社が建てられたのです。
そしてこの妖怪「馬魔」の正体は、実は妖怪でもなんでもなく、大津の貧しい馬の皮商いをしていた家の娘でした。馬を襲って、父の家業である馬革商いを助けたという伝説が、孝行話として残っているそうです。そんな伝説が残ることから馬神神社は、馬にまつわるパワースポットとして知られています。
また、豊臣秀吉が信仰したということで、出世運や仕事運をアップさせるパワースポットでもあります。牛馬の使用が盛んな地域や競馬関係者が足を運ぶほど、パワーあふれたスポットです。遠方から足を運ぶ人も増えています。
藤森神社(京都)
京都にひっそりと建っている藤森神社は、203年に神功皇后が創建したとされる歴史のある神社です。馬の神様として親しまれているパワースポットで、競馬関係者や競馬ファンが多く訪れています。
競馬史に残る名馬たちの絵馬を飾る「絵馬舎」や「勝馬祈願絵馬」「勝馬守」など、馬に関する見所や授与品が多いのが特徴です。また、5月5日に奉納される藤森祭の駈馬神事が有名で、馬上で逆立ちをしたり字を書いたりする多彩な技が披露されます。
本殿の左側にあるのが馬をモチーフにした絵馬が並ぶ場所です。右手前でお守りをいただくことができます。夕方以降は売り切れてしまうことが多いので、お守りをゲットしたい人は午前中に参拝するのがおすすめです。競馬場へ行くと馬頭観音で毎回お参りしている方もいるかと思います。
しかし本気の勝負に挑みたい場合は、藤森神社で好きな馬や特定の馬を思いながら参拝するとご利益が頂けるかもしれません。境内には背の高いアジサイがたくさん咲くことでも有名です。アジサイが咲く時期は境内もカラフルになるので、より明るい気持ちでパワーをもらうことができますよ。競馬以外にも馬に関わる仕事をしている人には、参拝してほしいパワースポットです。
千束八幡神社(東京)
東京都大田区にある千束八幡神社は、貞観2年に創建された八幡神社です。この神社は馬にまつわる伝説が残るパワースポットなのです。源頼朝所有の名馬として知られる「池月」という馬の発祥の由来になっています。
池月伝説とは、頼朝が、安房で再挙兵し平家打倒を目指し鎌倉を目指していた途中、この千束の大池で宿営しました。八幡丸の丘を本陣にしたのです。その夜、ここへ一匹のたくましい野馬が現れ天地を振るわすようにいなないたそうです。
その青池並みに白い斑点を浮かべた馬の姿が池に映る月影のように見えたことから、その馬は「池月」と名付けられ、頼朝の名馬の一つになったというお話です。これに頼朝は大いに喜び、軍は勇気100倍、兵卒の士気は大いに盛り上がりました。
そんなことから千束八幡神社は「旗挙げ八幡」と呼ばれるようになりました。境内にも池月の姿を現した馬の像を見ることができます。パワースポットとしても知られる千束八幡神社で、ツキと強運を手に入れましょう。
駒形神社(岩手)
岩手県水沢市にある駒形神社は、陸中国一の宮として地元の人に親しまれているパワースポットです。主祭神には天之常立尊をはじめとする六神が祀られていて、総称して駒形大神とも呼ばれています。
日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征される以前から駒ヶ岳の山頂に社殿が鎮座していたそうで、ご神体は駒ヶ岳です。奥宮のある駒ヶ岳は春になると残雪が馬の形に残るとされ、それが神馬の顕現であると言い伝えられてきました。
東北から関東にかけては、馬の名産地であったので駒形大神は古来から馬の神、馬の守り神とされてきました。馬と蚕の守護神とされ、馬頭観音や大日如来と同一視されてきたそうです。まさに馬のパワーにあふれたスポットなのです。
かの田村麻呂も愛馬の霊を弔って、八体の護持仏のうちの一体を納めました。パワースポットのご利益としては、武育、徳育のパワーがあり、心身の健やかな成長を見守ってくれています。
また、人生の荒波を馬に乗って駆け上っていくような乗り越えられるパワーも与えてくれるパワースポットです。地元の人はもちろん、岩手に遊びに行った際には是非、訪れたいですね。
勝馬神社(茨城)
茨城には馬好きや競馬好きの人に人気のパワースポットがあります。それが通称あんばさまで知られる大杉神社の境内にある「勝馬神社」です。競馬好きにはとても縁起のいいパワーあふれるスポットです。関東や東北地方に分布する大杉神社の総本社でもあります。
創建は767年と伝えられていて、御祭神は倭大物主櫛甕玉命(やまとおおものぬしくしみかたまのみこと)が祀られています。1241年には京都の今宮神社から、大己貴命(おおなむちのみこと)、少彦名命(すくなひこなのみこと)を勧請し合祀しました。
大杉神社の社名は、境内の大杉をご神体としているパワースポットだからです。そして勝馬神社の元々は朝廷の馬を放牧していた経緯があり、馬体を保護する神社だったと言われています。昭和初期までは大杉神社の馬場で毎年4月8日に競馬が開催され、100頭の馬たちが出走していたそうです。
勝馬神社では、実際に白い馬を象った「勝馬守」という競馬にご利益のあるお守りが販売されています。勝負運、金運の他に仕事運や商売運、交通安全にもご利益のあるパワースポットです。
まとめ
馬に関するパワースポットはいかがでしたか。どのパワースポットも静かで神聖な場所という雰囲気が漂っています。
いくら馬が好き、競馬が好きだからと言って、ギャンブルに勝つことばかりではパワーはもらえません。まずは落ち着いて馬のパワースポットの雰囲気を味わってみてくださいね。
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