ハワイにも創世神話やたくさんの伝説、そして不思議な生物にまつわるお話が存在します。
日本の神話にも似たような話もありますが、その多くはハワイらしいユニークな生物についてのものが多いということをご存知でしょうか?
ハワイの小人、メネフネ
メネフネとはカウアイ島に存在したといわれる小人のことです。メネフネは実在した生物であるとも言われています。大人であっても小学校低学年くらいの背丈しかなく、しかし筋骨隆々だったそうです。
恥ずかしがり屋の彼らは、なかなか人前に姿を見せることはなく、通常は夜中に土木関係の仕事をこなし、一夜にしてエビの養殖池や水路などを作ってしまったとされています。作業中に人間に見られると、そのまま放置して姿を消したそうです。彼らが作った養殖池は今もカウアイ島に実在しています。
悲恋の花物語、ナウパカ
ハワイには多くの固有の生物が存在します。その中のひとつ、ハワイの海岸や溶岩に生育している可憐な白い花「ナウパカ」。海に咲く「ビーチ・ナウパカ」と山に咲く「マウンテン・ナウパカ」があり、どちらも花びらが半分(半径分)しかありません。この2つを合わせてはじめて、ひとつの花になるのです。
この花には悲恋の物語があり、かつて結婚を誓い合ったカップルの男性に恋をしたハワイ島の火の女神であるペレが、この男性を自分のものにしようとするのですが男性は心を動かしません。それに嫉妬したペレが彼を山に追いやり、その相手の女性も溶岩で溶かそうとしたのです。
しかしペレの妹たちによって二人は花に姿を変えることで助けられたそうです。よってこの悲恋のカップルは、山と海に分かれて半分ずつ花を咲かせるという、独特の花となったのです。
ウミガメのカウイラ
ハワイでは、ウミガメは大切にされている生物です。海で溺れそうになったときに助けられたり、船で遭難しかけたときに道案内をしてくれたという話もハワイにはたくさん残されているのです。
ハワイの人々はそんなウミガメを単なる生物としてではなく、守護神と考えています。たとえば、ハワイ島に住んでいた特別なパワーを持つウミガメは、昼間は人間の女の子の姿に変えて、人間の子供達が安全に遊べるように見守っていたのだそうです。
このカウイラという名前のウミガメは、眠くなると彼女の両親がブラック・サンドの中に掘って作った泉の中でお昼寝をします。この水がカウイラの泉として、ハワイ島のプナルウ地区の人々やほかの生物にも潤いを与えたのだそうです。このことからこの地区の人々は、ウミガメは単なる生物ではなく、子どもを守り人々に豊かさも授けてくれる貴い生物であると考えています。
虹の女神とプエオ
オアフ島マノア渓谷に住んでいたカハラプナという虹の女神は、その美しさのあまり友人に嫉妬され、その友人に騙されたカハラプナの婚約者に殺されてしまいます。
女神には、ハワイでは生物でありながらも神として仰がれているプエオ(フクロウ)の守護神がついており、そのプエオによって女神は蘇ります。そのたびに婚約者が彼女を殺し、プエオが再び彼女を蘇らせるという攻防が続きました。
その後マハナという男性に出会って結婚したカハラプナに、再び激怒した元婚約者は彼女を恐ろしい海の生物、サメに食べさせて殺してしまいます。生物の神として力を持つプエオも今度は彼女を救えませんでした。しかし彼女は再び虹となって姿を現し、今でも愛する人たちのために頭上に虹の橋をかけてくれているのだそうです。
オヒアレフアの伝説
フトモモ科の花で、赤いパフのように見える「オヒアレフア」の花。これはかつてオヒアというハンサムな男性に恋をした女神ペレが、オヒアにはレフアという恋人がすでにいることを知って激怒し、オヒアを単なる生物である木にしてしまいました。
それを聞いたハワイの神々は、レフアを気の毒に思い、彼女をオヒアの木に咲く赤い花に変えたとされています。このレフアの花を摘むとよく雨が降るとハワイでは言われており、それはオヒアを去りたくないレフアの涙だからだそうです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
神秘的なハワイには、やはり自然や生物などにまつわる秘話や伝説が数多く残されていますね。
目にふれる自然や生物であっても、ハワイの人々にとっては特別なパワーを備えた生物として崇めているのです。
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