世界では教会は神聖な場所として大切にされています。たくさんの人が祈りを捧げて心を鎮めるにはとっておきの場所ですね。
世界中を探すと思わず目を奪われるほどに美しい教会が世界には存在します。まだ出会ったことのないような、世界の美しい教会を探してみましょう。教会を巡る神秘的な旅に繰り出してみませんか?
目次
ハットルグリムス教会(アイスランド)
アイスランドのレイキャビクで世界でもひときわ目を惹く美しい教会がハットルグリムス教会です。レイキャビク市内には高い建物があまりないので、この巨大な教会は良く目立ち、レイキャビクのシンボル的な教会となっています。
その美しすぎる外観に世界中から一目見ようと観光客が集まっています。ハットルグリムス教会の前に立つ銅像は、レイブル・エイリークソンです。アメリカ大陸を発見したのは、実はこのレイブル・エイリークソンだという話もあるのです。
アルシングの発祥1000年を記念して、アメリカより彼の銅像が贈られたそうです。高くそびえ立つ白い外観は天にも届くように神々しく見えます。正面から見るとスペースシャトルのようにも見えるのがユニークです。この外観のイメージは噴き上がる溶岩であり、火山の国である世界のアイスランドを象徴的に表現したものと言われています。世界中の人がこの外観を見上げにやってくるのです。
世界の教会の中はとてもシンプルな内装ですが、ひときわ目を引くのがステンレス製の巨大なパイプオルガンです。ステンレス製は世界でも珍しいですね。有料ですが夏季にコンサートが行われるので、タイミングが合えばその音を聞いてみたいものです。展望台では四方に窓があり、美しいレイキャビク市街を360度見渡すことができる世界でも美しい教会です。
ケルン大聖堂(ドイツ)
ドイツに来たのであればこれを見なければ始まらない!と言われるほど、世界中で有名な教会です。ドイツ最大のゴシック建築でカトリックの大聖堂です。
1248年に建設が始まり、財政難により中断しながらも632年の歳月をかけて造られた教会です。今も建設中のサクラダファミリアが144年を予定しているので、それ以上の時間をかけて造られた、世界遺産にもなっている世界に誇る教会なんです。
世界から訪れた人はまず、その大きさに驚くことでしょう。ファサードは3つの玄関と2つの塔が構成に組み込まれています。このファサードは幅61メートル、高さ517メートルもあるのです。しかも、ただ大きいだけでなく、このファサードには何百体もの彫刻が飾られており、しかもその一つ一つが有名な彫刻作家による作品なのです。
また、ブロンズの扉にも数々の美しい彫刻が施されています。外観はまるで屋外美術館のような美しさなんです。そして内部の大きさも想像を裏切ることはありません。全長144メートル、翼廊の幅は86メートルと見上げるほどです。
大聖堂を支える石柱の重厚感や数々の装飾品、美しいステンドグラスなど、見どころがありすぎて困ってしまいますね。世界から人が押し寄せるだけはあると納得できます。ステンドグラスの中でも南側側廊のステンドグラスは、他の教会でも例を見ない美しいデザインです。世界中から祈りを捧げる人が訪れる教会で静寂なひと時を過ごしてみましょう。
血の上の救世主教会(ハリストス復活大聖堂)(ロシア)
世界一美しいとされる教会とも呼ばれていながら、名前はなんともおどろおどろしい教会です。本名はハリストス復活大聖堂といいます。
この名前には理由があります。農奴解放を行ったアレクサンドル2世がこの場所で暗殺されました。彼の死を弔う為に、彼の血が流れた場所にこの教会が建設されたのです。まさに血の上に建てられた教会なので「血の上の救世主教会」と名付けられました。
外観も美しい中世ロシア様式ですが、内装も一面のモザイク絵画で埋め尽くされており、美しく壮観です。ロシアと言えばカラフルなたまねぎ型の教会というのが世界の誰もが思い描く姿です。そのイメージがそのまま形になっているのが血の上の救世主教会ともいえるでしょう。
教会の建物は、モスクワのワシリー教会が赤やオレンジの暖色系を使っているのに対し、こちらは青や緑の寒色系が使われています。世界の教会の中でも珍しい配色ですね。中に飾られているロシアらしいモザイク画は小さいですが見ごたえがあります。
この教会の全体像が見たいのであれば、ネフスキー大通りを越えたところにある銀行橋からの眺めがおすすめです。教会全体と黄金の橋と街の様子をすべて写真に収めることができますよ。世界でも美しいと有名な教会を帰国したら自慢しちゃいましょう。
ミラノのドゥオーモ(ミラノ大聖堂)(イタリア)
ミラノの象徴ともいえる巨大なカトリックの大聖堂で、その美しさに世界中から人が集まると言われています。500年かけて建造されたこの教会は世界最大のゴシック建築としても有名です。135本もある尖塔の天辺には一つ一つに聖人が立っており、一番高い位置に金のマリア像が輝いています。
また、多数のステンドグラスや建物を支える飛梁も見どころとして、訪れる世界中の人を魅了しています。正面にある5枚の大扉はゴシック様式のレリーフが見事な青銅製になっています。中央の大扉には聖母マリアの生涯が描かれていて、とても興味深く見ることができます。
建物の側面にあるステンドグラスも新・旧約聖書の聖母マリアや聖人たちの生涯を題材にしています。3500近くの彫像が飾られる精巧な内外装の装飾は「気まぐれな菓子職人の作ったデコレーションケーキ」という可愛らしい名前がついているんです。とにかく大きさも装飾も外観もどこを見ても世界基準の素晴らしさで、何時間いても飽きません。
そして屋上に上がるのもおすすめです。ミラノ市内が一望できる眺めはもちろんのこと、尖塔や黄金のマリア像をより近くに見ることができますよ。世界が認める美しい教会で過ごす時間は宝物になりそうですね。
サン・ピエトロ大聖堂(バチカン市国)
世界の人が知っているキリスト教の総本山となる教会です。もともと使徒ペトロの墓を参拝するための殉教者記念教会堂でしたが、紆余曲折を経て1377年にローマ教皇の座位となりました。そこでそれにふさわしい巨大な教会を建てたと言われています。
床面積はキリスト教施設の中で世界最大と言われていて、その巨大さ、荘厳さ、内部装飾の豪華さを含め、今なお聖堂の中の聖堂と呼ぶにふさわしい威容を誇っているとも言えますね。大聖堂前には2体の石像が立っています。左側のキリストに授けられた天国の鍵を持っているのが聖ペトロです。右側は聖パウロで、首をはねられて殉教したので剣を持っています。
聖堂の内部は世界でも稀に見ぬ広さで、奥行きが215メートルあります。天井の高さや見事な装飾は訪れた人を魅了するほどの圧倒的な美しさです。数多くの像や絵画などの美術品がありますが、世界的に有名なミケランジェロのピエタ像や、ベルニーニの大天蓋などどれも傑作揃いで息をのむ美しさです。
ここには世界中から祈りを捧げるためにやって来た人が静かにたたずんでいるので、気を付けながらマナーよく見学してくださいね。
まとめ
世界の美しい教会はいかがでしたか。世界をうならせる教会とあって、外観はもちろんのこと、内装も素晴らしい教会ばかりです。どの教会にも古い歴史があり、美しい装飾品に目を奪われてしまうでしょう。しかし教会はあくまで祈りを捧げる場所です。世界の聖なる場所とわきまえて、静かに訪問しましょう。