日本は1年で4つの季節があり、春・夏・秋・冬の季節を司る女神や神様が存在します。3月から5月を春、6月から8月を夏、9月から11月を秋、12月から2月を冬としています。春夏秋冬の季節を司るご利益や由来・祀られている神社についてご紹介します。
目次
四季の神様について
四季がある日本では、それぞれの季節を司る女神がいると言われています。古来より伝承されてきた祝詞集には、四季を司る神様である春の女神と秋の女神が登場します。また、古事記でも四季の神様が登場します。四季の神様についてご紹介します。
【春の神様】
春は、朝晩はまだ肌寒いものの日中は暖かくなり始めます。桜が咲く季節でもあり、3月から5月が春です。春の女神は、開化天皇の皇女で垂仁天皇の妃、佐保姫(さほひめ)です。別名に、佐波遅比売、古事記では沙穂毘売命、日本書紀では狭穂姫と表記されています。
ご利益・意味
佐保姫は、平城京の東、奈良市佐保山町にあった佐保山の神様です。霞の衣をまとった春の女神と言われています。機織りや染織が得意だったことから、裁縫の神と言われています。
春の神様が祀られている神社
春の女神「佐保姫」がお祀りされている神社です。
【佐保姫(さほひめ)神社】
所在地:奈良県奈良市川上町
【狭岡神社(さおかじんじゃ)】
佐保姫伝説伝承の地の神社です。「佐保姫旧跡保存地」という窪地があります。
所在地: 奈良県奈良市法蓮町604
【佐波加刀神社(さわかとじんじゃ)】
所在地:滋賀県長浜市木之本町川合1277
【銀山上神社(ぎんざんじょうじんじゃ)】
所在地: 長崎県対馬市厳原町久根田舎字御所山507
【夏の神様】
夏は梅雨が明け、本格的な暑さを迎える6月から8月を指します。夏の女神は筒姫(つつひめ)です。日本国語大辞典の解説では「二十五絃」雷神の歌「真夏の女神筒姫(ツツヒメ)の時盛りなる出ましや」と書かれています。夏の太陽が神格化されている女神がいます。古事記にのみ登場する夏之売神(なつのめがみ)、別名は夏高津日神(なつたかつひかみ)がいます。
ご利益・意味
筒姫の名前は、井筒、井戸から生まれた名前です。夏之売神は、植物の生育を示す神様です。
夏の神様が祀られている神社
夏の神様「夏之売神」がお祀りされている神社です。
【狹岡神社】
所在地: 奈良県奈良市法蓮町604
【秋の神様】
秋は木々が色づきはじめる時期で、9月から11月になります。秋の女神は、竜田姫(たつたひめ)です。別名は龍田比売神(たつたひめのかみ)、龍田姫神(たつたひめのかみ)、国御柱命(くにのみはしらのみこと)と呼ばれることがあります。 古事記に登場する秋毘売神(あきびめのかみ)は、羽山戸神(はやまとのかみ)と大気都比売神(おおげつひめのかみ)との間に生まれた稲作を司る神です。別名、秋比女神(あきひめのかみ)と言います。
ご利益・意味
竜田姫は五行説で西は秋に通じ、平城京の西に位置する竜田山が紅葉の名所であることから、秋を司る女神とされる説があります。竜田山は奈良県三郷町の山です。春を司る女神の佐保姫と一対の女神とされています。裁縫の神として信仰されています。
秋の神様が祀られている神社
秋の女神「竜田姫」がお祀りされている神社です。
【龍田大社】
所在地: 奈良県生駒郡三郷町立野南1-29-1
【龍田神社】
所在地: 奈良県生駒郡斑鳩町龍田1-5-6
【都美恵神社】
所在地: 三重県伊賀市柘植町2280
【佐久奈度神社 境内 焼鎌社 敏鎌社 】
所在地: 滋賀県大津市大石中1-2-1
【椙尾神社】
所在地: 山形県鶴岡市馬町字宮ノ腰169
【赤城神社】
所在地: 群馬県前橋市富士見町赤城山4-2
秋の女神「秋毘売神」がお祀りされている神社です。
【狹岡神社】
所在地: 奈良県奈良市法蓮町604
【冬の神様】
冬は寒さが厳しくなる頃で、12月から2月になります。冬の女神は宇津田姫です。慶長2年(1597)に成立した雅語に簡単な説明を施して、イロハ順に配列した辞書「匠材集」にて「うつ田姫 冬を守神なり」と書かれています。別名は、白姫(しらひめ)、黒姫(くろひめ)です。古事記で冬の神様として登場するのが天之冬衣神(あまのふゆきぬのかみ)です。別名は、天之葺根命(あめのふきねのみこと)です。須佐之男命五世の裔孫になります。
ご利益・意味
天之冬衣神は「天上界の冬の着物の神様」という意味で衣類の神様です。
冬の神様が祀られている神社
冬の神様「天之冬衣神」がお祀りされている神社は不明です。
【重蔵神社(じゅうぞうじんじゃ)】
所在地: 石川県輪島市河井町4-69
【富神社】
所在地: 島根県出雲市斐川町富村596
【日前國懸神宮(ひのくまくにかかすじんぐう) 境内 國懸宮末社】
1つの境内に日前神宮・國懸神宮の2つの神社があり、総称して日前宮(にちぜんぐう)と呼ばれます。
所在地:和歌山県和歌山市秋月365
まとめ
日本の四季を司る女神ですが、不明なことも多くあります。四季の移り変わりでは、春は佐保姫(さほひめ)・夏は筒姫(つつひめ)・秋は竜田姫(たつたひめ)・冬はうつ田姫(うつたひめ)が司っているそうです。
▶︎日本全国都道府県の神聖なパワースポットまとめ一覧ページはこちら
