四国お遍路76番札所である金倉寺(こんぞうじ)は、子宝・安産の神様で有名な「鬼子母神」が出現する話の中でも1番古い伝説が残るお寺です。歴史のあるお寺ですが古くから子宝祈願、安産祈願に訪れる女性が多かったといわれています。そんな金倉寺の気になる御朱印や見逃せない見どころをご紹介していきます。
金倉寺とは

- 寺号:金倉寺(こんぞうじ)
- 山号:鶏足山(けいそくざん)
- 院号:宝幢院(ほうどういん)
- 宗派:天台寺門宗
- ご本尊:薬師如来
金倉寺の歴史

- 弘法大師の妹(または姪)の子にあたる智証大師円珍の生誕(814年)の地で有名です。
- 774年:智証大師の祖父である和気道善(わけのどうぜん)が「自在王堂」として建立しました。
- 851年:官寺となったのを機に、開基である和気道善の名前をとって「道善寺」と改名されました。
- 853年:智証大師は比叡山で修行した後、唐へ留学しました。
- 861年:智証大師は留学から帰国後、「道善寺」の伽藍を造営し、薬師如来を刻み、本尊としました。また、訶梨帝母像を刻んで訶梨帝堂を建立しました。
- 928年:醍醐天皇の勅命で、現在の「金倉寺」となりました。地名の金倉郷が由来と言われています。
- 1651年:度重なる兵火で伽藍は焼失し、衰退していましたが、高松藩主の松平頼重によって諸堂が再建されました。
金倉寺のご利益
金倉寺のご本尊は薬師如来です。薬師如来のご利益は多くの人に知れ渡っていますが、金倉寺の場合はご本尊以外にも強力なご利益のある仏様がいます。それは、訶梨帝母(かりていも)です。訶梨帝母は「おかるてんさん」との愛称で呼ばれていて、別名「鬼子母神」としても有名です。鬼子母神は子授けや安産の守り神として昔から信仰されているのです。
智証大師が5歳の時、境内で遊んでいると、天女が現れ、「あなたが将来仏道に入るなら私がずっとお守りしましょう」と告げました。この天女が実は「訶梨帝母」でした。
鬼子母神は、500人の自分の子供を育てるために、人間の子供を食べていました。そのため、鬼として、人々から恐れられていました。それを見かねたお釈迦様は、鬼子母神を改心させるため、彼女が産んだ500人の子供の末っ子を隠します。すると鬼子母神は悲しみに暮れ、子を失う母の気持ちを理解したのです。その後、鬼から仏法の守護神「訶梨帝母」となり、子宝・安産の守り神となりました。
金倉寺に残る鬼子母神のお話は日本最古と言われています。今でも子宝・安産のご利益を得るために多くの人が訪れています。
金倉寺の安産祈願
金倉寺では戌の日の午前と午後、安産祈願が行われます。1回の祈願は7組までになるので、日程が決まったら早めに予約するのがおすすめです。鬼子母神のいる金倉寺の安産祈願は効果も絶大でとても人気があるのです。
戌の日は午前9時30分・午前11時・午後0時30分(土日祝のみ)・午後2時・午後3時30分
※戌の日以外の安産祈願を希望される場合も、一度、金倉寺へ問合せましょう。
(ご住職が不在の日もあるため、予約が必要になります。)
安産祈願料は1万円、所要時間は約40分ほどです。
祈願後は、祈願札や安産腹帯をはじめ、胎児守や御加持米、ザクロ絵馬に智証大師産湯の水などの授与品を受けることができます。出産を控えた女性には心強い限りですね。また、腹帯を持参することも可能で、使いやすい腹帯がある場合は持参して一緒に祈願していただきましょう。
戌の日に祈願済みの安産腹帯セットも5000円で受けることができます。
金倉寺で安産祈願を受けると名前や出産予定日などを聞かれます。なぜかというと、出産日まで毎朝祈願してもらえるのです。安産祈願と言えばその日限りの場合が多いですが、出産直前まで祈願してもらえるなんて、本当に心強いです。安産祈願の予約は午前9時から午後5時までの間に電話連絡をするかウェブ上で申し込みが可能です。
