坂東三十三観音霊場の8番札所となっている星谷寺は、その名前の美しさから女性に人気のあるお寺です。
御朱印を集めている人はもちろん、それ以外の人も星谷寺を訪れています。星谷寺には不思議な言い伝えも数多く残っておりとても興味深い場所なので、御朱印も思い出深いものになりますよ。
ここでは星谷寺の御朱印と歴史や見どころについてご紹介していきます。
星谷寺の御朱印について特徴
星谷寺は通称「星の谷観音」と呼ばれていて、ご本尊は聖観世音菩薩です。
星の谷なんて素敵な名前なので、名前につられて訪れる女性も多いんだとか。決して大きなお寺ではありませんが、2本の大きな木が印象的です。境内では2体の仁王像がものすごい迫力で迎えてくれます。
星谷寺の御朱印は寺務所でいただくことができるので、参拝後に訪ねてみましょう。しかし星谷寺の御朱印のいただき方はちょっと変わっています。通常は御朱印を受け取る時に納経料を支払うのですが、星谷寺では駅のお蕎麦屋さんのように券売機方式になっているのです。
御朱印だけでなく御朱印帳やお守りなども同じ券売機でお金を支払います。券売機なので御朱印を購入すると引換券が出てくるので、それをお坊さんに渡す形になります。お寺なのになんだか、違和感がある御朱印の支払い方ですね。星谷寺では関東九十一薬師霊場としての御朱印もいただけるのですが、参拝者は年に10人程度だそうです。
御朱印の受付時間は下記になります。私が行った時は1分ほど過ぎてしまったのですが駆け込みで本当に申し訳ないと謝りながら頂いて参りました。
納経時間:
(夏)8:00〜17:00
(冬)8:00〜16:30
御朱印の文字は書いていただく人によって特徴が異なるのが面白いです。ダイナミックな文字、ミミズのような細い文字など、同じ星谷寺のものとは思えない見た目が「自分だけの御朱印」という感じで嬉しいですね。

坂東観音霊場の公式ページより
令和2年4月1日より
納経帳 ご朱印 500円
白衣(宝印のみ) 300円
に改定させていただきます。
星谷寺の歴史
星谷寺は神奈川県座間市にある真言宗大覚寺派の寺院です。奈良時代に行基が寺の北東にある山頂に創建された観音堂の別当寺として建立しました。鎌倉時代には観音堂が焼失してしまったので、現在の場所に移されたと伝えられています。
ご本尊である聖観世音菩薩は、行基菩薩が諸国教化の際当地で金光星の如く山谷に輝くのを見て自ら聖観音の像を彫刻し、堂宇を営み星の谷観音堂として創建したそうです。天正19年には徳川家康より寺領2石の朱印状を拝領しています。以北では2番目に古いという梵鐘の他、星谷寺七不思議などでも知られるようになった歴史のある寺院です。
御朱印だけもらって帰るのではなく、その歴史や言い伝えに触れていってほしい場所でもあります。歴史のある寺院では、表向きの案内にないような貴重な体験や、発見があるかもしれません。住職のお話に耳を傾けるのも良いですね。星谷寺には御朱印以外にも見どころが満載なんですよ。
星谷寺の七不思議
御朱印だけでなく星谷寺七不思議を見つけるのも星谷寺の魅力のひとつです。ここでは星谷寺七不思議をご紹介していきます。
- 「撞座一つの梵鐘」です。嘉禄3年の鋳造で、東日本最古の梵鐘と言われています。普通は撞くところが2つあるのに、ひとつしかないという珍しいものなのです。
- 「根下り紅葉の老木」です。こちらは観音堂の中にあるのですが、触るとお乳の出が良くなるんだとか。
- 「観音草」です。敷地内に生える野草のひとつで、中風という病気に効くと言われています。
- 「星の井戸」です。星谷寺らしい名前の井戸ですが、信仰心が厚い人が井戸の水面を覗くと昼でも星が映ると言われています。
- 「咲きわけの散り椿」です。「椿寺」として知られる京都の地蔵院から移植したもので色は純白、紅色に斑入模様、淡紅、濃紅、白色に紅の斑入りと5通りに咲きます。椿なのに花弁が1枚ずつ散ることから「咲き分け散り椿」と呼ばれています。
- 「楠の化石」です。現在はお寺の中で保管されているので見られませんが、手に持って振ると水の音がするんだとか。
- 「不断開花の桜」です。不思議なことに季節はずれに咲く桜のようです。
全部は見られないかもしれませんが、星谷寺に行くなら探してみたいですね。
星谷寺のある座間のグルメ
星谷寺のある座間市の名物といえば大和芋です。大和芋はとろろ芋に似ていますが、見た目がゴツゴツしていて、すりおろすと粘りが強い山芋です。通常の山芋と違って食べ方が難しいのが特徴なんです。通常の山芋は料理を引き立てるために使われます。
例えばすりおろしてとろろ蕎麦にしたり、マグロのブツに合わせて絡ませたり…何かに混ぜることが多いですよね。しかし大和芋は粘りが強すぎて、他の食材となかなか馴染んでくれません。大和芋は大和芋メインで食べるのが美味しい食べ方です。大和芋をちぎり分けてそのままわさび醤油で食べると絶品です。すりおろしたものをフライパンで焼いたり、スプーンですくって揚げてももちもちして美味しいです。
ダシやお醤油などお好みの調味料で食べられるのも楽しいですね。お好み焼きなどに入れても美味しいのですが、その場合は少しずつダシを入れて良く混ぜて伸ばします。そのままでは使いにくいので手間がかかりますすが、食べると美味しいのが大和芋です。星谷寺の近くでも大和芋を売るお店があるので、お土産にしても良いですね。御朱印だけでなく星谷寺グルメとして印象に残ること間違いなしです。
星谷寺の周辺スポット
星谷寺の御朱印以外におすすめスポットがあるとしたら、迷わずおすすめしたいのが「県立座間谷戸山公園」です。敷地面積は30.6ヘクタールという里山の風情を残す自然生態観察公園です。園内は田んぼを中心とした「里」、雑木林で覆われた「山」、湧水や湿地池のある「水辺」の3つのゾーンで構成されています。
最寄駅から15分程度の場所とは思えないほど豊かな自然が残されていて、地元の人の憩いの場として親しまれています。生態観察公園なので様々な植物や動物を観察できます。「観察林」ではクヌギやコナラなどの樹木、「水鳥の池」ではカワセミやアオサギなどの野鳥、「わきみずの谷」では水辺に住む動植物を観察できますよ。その中でも人気を集めているのは「座間のホタルを守る会」が活動しているホタルが見られることです。
「水鳥の池」、「湿生生態園」、「田んぼ」のそばを流れる水路でゲンジボタルを観賞できるようになっています。6月上旬〜7月上旬にかけてホタルの幻想的な輝きを間近で楽しめます。ピークは19時〜20時です。星谷寺で御朱印をいただいた後、時間に余裕があれば立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
星谷寺の御朱印と見どころはいかがでしたか。
七不思議のある不思議な寺院である星谷寺は、七不思議目的で訪れる人も多いんです。御朱印をいただくのも良いですが、それ以外のお楽しみがあるとワクワクしますよね。近くにはホタルが見られる公園もあるので、空気がキレイな場所です。
星谷寺で不思議な体験をしてみましょう。
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