ティンシャとは、瞑想やヨガ・ヒーリングなどで使われている、チベット密教の法具です。その場の浄化や、リラックスできる空間を作ることができると言われています。
とても澄んだ高音がするのが特徴で、シンバルのような形をしています。
この記事ではティンシャの種類や選び方、使い方についてご紹介しています。実際に手に取ることがありましたら、参考にしてみてくださいね!
目次
ティンシャとはどんなもの?
ティンシャとは、チベット密教のお坊さんが使用している法具です。お経をあげたり、瞑想の儀式の時に使われています。手のひらと同じくらいの大きさで、高く澄んだ音がその場を浄化したり、物や人間の気を浄化すると言われています。
また、ティンシャとは深い瞑想状態から覚醒し、現実世界へ戻ってくるための道具として使われており、潜在意識と顕在意識を繋ぐ役割を持つものともいえるでしょう。
職人さんの手で1つ1つ作られているため、それぞれ鳴る音が少しずつ違っているのもティンシャの魅力です。
ティンシャの種類
ティンシャとは、古くから7つの鉱物を鋳造(ちゅうぞう)して作られていました。チベットの占星術では惑星に対応している鉱物があり、それぞれ太陽:金、月:銀、水星:水銀、火星:銅、金星:鉄、木星:スズ、土星:鉛となっています。
それらをすべて鋳造することで7つの惑星と人体の中にある7つのチャクラに対応し、浄化と癒しの働きを強化できる言われています。チベットのお坊さんが使用しているティンシャとは、この7メタル製法で作られていることがとても重要です。
現在では、雑貨屋さんやヒーリングショップでも購入する事が出来ますが、7メタル製法で作られているティンシャは、専門のショップなどで入手可能となっています。
ティンシャの鳴らし方
ティンシャとは、小さいシンバル2つを革ひもで繋げた形状をしているものです。皮ひもの部分を両手で持ち、シンバル2つを地面に平行にして縁を当てて音を鳴らします。
チベットでは、シンバルの革ひもに近い部分を持ち、地面と直角にして上下に縁を当てながら音を鳴らします。また、楽器のシンバルの様に右と左で持ち、当てながら音を出す方法もあります。
ティンシャとはどの方法でもきれいな音を鳴らすので、自分に合う方法で試してみてください。それぞれ若干音の鳴り方が変わるので、自分が一番心地よく感じる音が出る鳴らし方を探してみて下さいね。
ティンシャの効果
ティンシャとは、鳴らすととても澄んだ高い音が鳴るのが特徴です。ティンシャの音に癒し効果がある理由は、以下のような秘密があるからなのです。
倍音の効果
倍音とは、基本となる音の周波数に倍の周波数の別の音が重なっている音です。つまり、1つの音で2つの音が鳴っている状態です。
最近では、この倍音に癒しの効果やストレスを解消する効果があるということが注目されています。ティンシャは倍音を鳴らすことができるため、音を聞くと癒されるのですね。
1/fゆらぎ
聞いたことがある方も多いと思いますが、1/fゆらぎとは、規則的なものと不規則なものが調和している状態です。
例えば、ろうそくの炎や川が流れる音、波の音など。規則的に繰り返す中に不規則な動きや音が混ざっているが、それが心地よさをもたらす状態のことをいいます。
ティンシャの音も一定ではなく、わずかに音のずれや響きの不規則さがあります。
瞑想時の脳波と同じ周波数
ティンシャの音は超低周波が生じます。それは瞑想をしている時と同じ周波数であるためリラックス効果をもたらすと言われています。
職人さんが1つずつ手作りしているために、2つを合わせたときの音が微妙にずれていることが様々な癒し効果を生み出しているのです。
ティンシャの選び方
ティンシャを購入しようと思った時に、せっかくなら自分と相性がいいものを選びたいですよね。ティンシャとはどんなことに気を付けて選ぶといいのかご案内していきましょう。
ティンシャの柄で選ぶ
ティンシャには柄のある物と無いものがあります。どちらも音の響きは変わりませんが、柄にはそれぞれ意味があるため、気に入った絵柄で選ぶも良し、意味を重視して選ぶも良しです。選ぶ時に参考にしてみてくださいね。
- チベットの吉祥八紋様
仏教の八宝を絵柄にしたものです。それぞれほら貝(トゥン:解脱)、法輪(チューコル:チャクラの輪・教えを広める)、宝傘(ドゥク:平安)、白い蓋(ギェルツェン:仏教の教えの勝利)、蓮華(ペマ:精神の清らかさ)、宝瓶(ブンマ:不死)、魚(セルニャ:精神の解放)、吉祥紐(ベルベウ:愛と調和)といった意味があります。
- オムマニ柄
観音菩薩の真言「オンマニペメフム」のチベット文字を絵柄にしたものです。チベット密教で一番日常的に使われている真言で、観音菩薩へ呼びかける言葉でもあり、退魔・幸福を呼ぶ呪文として使われることもある強力な真言です。
- ドラゴン柄
日本はもとより、中国やチベットなどアジア各地で龍は神聖な生き物として親しまれています。仏教では守護神であり、雷の化身であるともされています。強大な力を持ち、邪を祓い、幸運を呼ぶ神獣という事で、龍を崇める宗派もあります。
ティンシャの音で選ぶ
ティンシャとは一つとして同じ音のものは無く、それぞれ微妙に違う響きを持っています。高音・低音・響きの長さなど、実際に音を鳴らして一番自分にしっくりする物を探してみてください。
また、高い音はインスピレーションを与えてくれ、低い音はグラウンディングに優れています。直感で気になった音や心に残る音があれば、それはあなたと相性が良いティンシャと言えるでしょう。
インターネットで販売しているところは、どんな音が鳴るか視聴できるところもあるので、ぜひ納得のいくものを見つけてみてくださいね!
ティンシャはどんな時に使うといいか?
ティンシャのおすすめの使い方をご紹介しましょう。
チベットでは、お経をあげる時や瞑想の儀式のときに使うものです。日本のお鈴にも似た使い方となっていて、お経を読むときの伴奏として鳴らします。
ティンシャの澄んだ高い音は空間の浄化や集中力を高めたいとき、雑念を消し、クリアな意識にしたいときに使います。鳴らす回数に特に決まりはありませんが、物や空間を浄化したいときには対象物に向けてティンシャを鳴らします。自分が良いと思うまで何度でも鳴らしましょう。
自分の意識をクリアにしたい・集中力を高めたいときは、心を無にしてティンシャの音の響きを聞きます。何度か鳴らすうちに、雑念や余分な思考が消えていくのがわかるでしょう。
チベットでは朝起きて朝日を浴びながら部屋の四隅に立ち、ティンシャを鳴らすそうです。そうすることで意識をはっきりとさせることができ、部屋の中も浄化されて神聖な空気で1日を始めることができるというわけです。
旅のお守りとしても大切にされており、宿泊先の部屋でティンシャを鳴らしたり、何となく嫌な感じがする場所でティンシャを鳴らして場を浄化し、自分にとって居心地のいい空間へと変えていくことができます。
こちらの癒し音楽動画で使われている音は、和製ティンシャ=手磬(しゅけい)という楽器の音を使用。
実際にお寺のご住職さまにご協力いただきまして録音して楽曲を作成していただきました。
まとめ
ティンシャとはチベットの人々に親しまれている法具ですが、ヨガやヒーリングが広まることで、日本でもおなじみのグッズとして親しまれるようになりました。
雑貨屋さんで購入できるものから、チベットの高僧が使うとても高価なものまで、たくさんの種類のティンシャが販売されています。同じ音は2つとない物です。ぜひオンリーワンの音を見つけて、日々の生活を潤してくださいね!
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