精神的・肉体的要因から衝撃を受けた出来事が、長い間心の傷となって残ってしまう状況がトラウマです。
自分が自覚している・していないに関わらず、ふとした瞬間に辛い思いがよみがえってきたり、同じような状況に追い込まれてしまうことがあります。
トラウマを克服する方法はあるのでしょうか？
心をトラウマから開放し克服する方法
トラウマは心が成長するチャンスです。辛い思いを閉じ込め、ふたをするのではなく、開放して克服することで心身共に健やかになり、穏やかに日々を過ごすことができるようになるのです。トラウマを克服するための効果的な方法をご紹介していきましょう。
イメージしてみる
リラックスした姿勢になり、軽く目を閉じます。心の中で「トラウマを体験したときの状況を思い出すことを許可します」と念じます。
体験したときの状況・感情・場面をできるだけ克明に思い出し、
一つ一つに「辛かったね」「がんばったね」と自分を励ますよう言葉をかけます。
自分にとって都合がいい方向にイメージを作り変えてもかまいません。泣きたくなったら我慢せずに思い切り泣き、後悔の念が出てきても否定せず、感情に任せます。
感情の波が収まったら、その体験が空のかなたへ消えていく様子をイメージします。心がほっとしたり、楽になったり、その体験が克服できたと感じたら目を開け深呼吸をしましょう。
何かに熱中する
好きな物や好きなことには、ポジティブなエネルギーが詰まっています。
トラウマと向き合うには勇気と覚悟が必要になりますが、好きなことに熱中することで、トラウマに対抗できるだけのパワーを自分に取り込むのです。すると、今まで抱えていた恐れや不安は小さくて、自分でも克服できることに気がつきます。
好きなことが見つからないときは、仕事に打ち込んでもいいでしょう。
何かに熱中することは、自分はこんなにできるんだ、と自分に認めさせることにも繋がるからです。心が満足すれば自分に自信が持てるようになり、心にも余裕が生まれます。
その時の体験は強さとなり、トラウマを克服するための味方となります。
心と体を軽くする
何か気にかかることがあると、身動きが取れなくなってしまいます。トラウマを克服したいと思い立ったら、心身のフットワークを軽くしておきましょう。
- 読みかけの本があったら読みきる、
- 捨てるつもりで捨てていないものを捨てる、など
やろうと思って先延ばしにしているものを片付けてしまうのです。
それだけで心の負担が軽くなり、ニュートラルな心の状態に導くことができるのです。
心がすっきりしている状態だと、冷静にトラウマとなっていることを整理・分析していくことができます。自分が経験したことは過去の出来事で、そこにしがみついている必要はないと気がつくことができます。
信頼できる人に話す
シンプルで一番勇気がいることですが、トラウマは「自分の中の辛いことを見ないフリをしている」ことが一番の原因です。
まずは、トラウマがあることを認めてあげることが必要となります。
信頼できる人に自分が抱えている問題を打ち明けることは、トラウマを認めることになり、自分に「トラウマを克服する」と宣言することと同じです。傷つくことを恐れず、真正面からトラウマに向かっていきましょう。
封印していた心の傷や体験を話すことで、その思いから心を開放することができます。信頼する人なら、それらも含め丸ごとあなたを受け入れ、励ましてくれるでしょう。
心の声を聞く
自分に訪れる問題で、克服できないものはありません。克服して成長していけるからこそ問題が起こるといっても過言ではありません。
トラウマの元になった体験を通して、自分はどんなことを学びたかったのか、どうしてそうなったのか考えることは大切なことです。
心の声を聞き、本当は自分がどんなことを感じ、どんなことを考えたのか知ることで、トラウマを克服するための手がかりとなる糸を見つけることができます。不安や恐れによって、克服できない問題だと思い込んでいる場合もあります。
どんなときも、自分の心は本当の答えを知っているものです。自分の心の声に正直に従うことは、トラウマを克服するための一番の近道といえるでしょう。
まとめ
恐れや不安は、原因を考えることを邪魔する存在です。
人間はネガティブな感情に居心地の良さを感じてしまいがちなので、トラウマにとらわれやすい側面もあります。自分と向き合うことは避けられない人生のテーマですが、障害を克服した先には一回り大きく成長した自分が待っています。
いずれにもいえることは、決して無理をしないことです。小さな傷から癒していけば、それはやがて大きな癒しへと変化していきます。
心の状態と相談しながら、「あせらず・ゆっくり」自分と向き合い、トラウマを克服し心を軽くして未来へと歩んでいきましょう。
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