京都に降り立った時のシンボルともいえる景色が東寺の風景です。
外国人観光客にも人気の東寺は、実は世界遺産であり、国宝も多く残っている価値のあるお寺なのです。そんな東寺にはもちろん見どころもパワースポットもたくさんあります。
歴史上の人物も多く関わっている東寺のご利益や見どころをご紹介します。
目次
東寺の歴史
平安京の時代に正門・羅城門の東西、いわゆる都の左京と右京を守るために796年に建立された「東寺」と「西寺」のひとつです。
東寺は左大寺とも言い、西寺は現存していません。当初の建物は兵火などによって喪失してしまいました。現在のものは奈良時代から伝わる伽藍配置を踏まえて再建されたものです。
中世以降になると弘法大師空海に対する信仰の高まりとともに「お大師様の寺」として庶民の信仰を集めました。
現在でも京都を代表する観光スポットとして親しまれています。1994年に古都・京都の文化財として世界遺産に登録されました。密教美術などの国宝・重文を有していることでも知られているお寺です。
東寺のパワースポットと見どころ
東寺には多くの見どころが存在しますので、ピックアップしてご紹介します。
金堂
数多くある東寺の見どころの中でも、1番のパワースポットと言われているのが「金堂」です。
東寺にあるお堂や塔の中で1番最初に建設がスタートされた東寺の金堂です。1596年の大地震で大打撃をうけましたが、その後、豊臣秀吉が再建しました。中には重要文化財の薬師如来坐像と日光菩薩・月光菩薩の両脇侍像があります。
本尊は高さ2.88メートルあり、台座と光背を含むと10メートル以上となる巨大さで、日本では最大の薬師如来像です。入母屋造本瓦葺で、外観からは二重に見えますが一重裳階付きとなっています。降り注ぐようなパワーをいただきましょう。
五重塔
京都のシンボルともいわれる「五重塔」は国宝になっていて、54.8メートルという木造塔としては日本一の高さを誇ります。
雷火・不審火によって4回も焼失しましたが、現在の五重塔は1644年に徳川家光によって建てられた5代目の五重塔です。初重内部の壁には真言八祖像が描かれ、四方の柱には金剛界曼荼羅、側柱には八大龍王が描かれています。
御影堂
かつては弘法大師空海が住房としていたといわれる「御影堂」は、前堂・後堂・中門の3つで構成されている複合仏堂です。後堂には不動明王坐像が安置されていますが、一般には公開されていません。
そんな像の前で、毎朝6時に「お大師様」に朝食を捧げる「生身供」が執り行われており、多くの参拝者が集まります。前堂には国宝である弘法大師坐像が安置されていますが、こちらは1233年に運慶の4男・康勝が制作したもので、空海の弟子・真如が描いた空海の肖像とほぼ同じといわれています。
東寺のご利益
東寺の境内にはご利益をいただくことができる「ご利益スポット」がいくつも存在します。その中でも特に有名な場所を見ていきましょう。
不動明王坐像
見どころでも紹介しましたが、東寺の御影堂に安置されている「不動明王坐像」は秘仏ですが、南側から参拝することでご利益を得られるといわれています。
しかもそのご利益は「無限大」だと言われているので、必ず立ち寄りたいですね。
贔屓
東寺の境内にはいくつか石碑が並んでいますが、その中に亀の形をした大きな石が乗った石碑があります。
これは実は亀ではなく、中国の想像上の動物である「贔屓」と呼ばれる竜の子なのだとか。私たちの代わりに重いものを背負ってくれています。
この周囲を回りながら贔屓の頭や手足をなでて、その掌で自分の患部をさすると万病に効くと言われています。手で触るほかに贔屓の力をいただく「万病ぬぐいの布」も人気です。
東寺の毘沙門天
そして東寺のご利益スポットで外せないのが東寺の国宝にもなっている「毘沙門天」です。
この毘沙門天はかつて、平安京の守護神として羅城門の上に安置されていた徳の高い毘沙門天です。しっかりと拝んでご利益をいただいておきましょう。