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月待ちの意味や由来|十三夜・十四夜・十五夜塔など菩薩様の種類とは?

月待ち
「月待ち(つきまち)」とは、月の出を待つ信仰行事です。月は、29.5日周期のサイクルで姿を変化させていきます。旧暦9月13日の十三夜、十四夜、十五夜など、特定の月齢の夜に集まります。月の出を待つから、月待ちと言われます。月待ちの意味や由来、十三夜塔・十四夜塔・十五夜塔、菩薩様の種類などについてもご紹介します。

月待ちとは?

月待ちは特定の「月齢」の夜に集い、飲食を共にして月が出るのを待つ行事です。「月齢」とは、月の満ち欠けの状態を知るための目安になる数字です。新月から何日経過したかを示したものです。新月は月齢0日目、十三夜は月齢12日目、十五夜は月齢15日目にあたり満月になります。月の満ち欠けの流れを味わいます。

月待ちの「待ち」は月を「祀る」という意味になります。三日月、十三夜、十六夜、十七夜、十九夜、二十二夜、二十三夜、二十六夜などの月待ちがあります。月待ちは、江戸時代中期から後期にかけて多く行われていました。

月待ち信仰について

月待ち信仰とは、民間信仰で決まった月齢の夜に集まり、月の出を拝みます。二十三夜行は、月待ち信仰の中でも大切にされています。

月待塔の意味や菩薩様

月待塔(つきまちとう)とは、供養の記念として建てられたものです。月待ち信仰塔(つきまちしんことう)とも呼ばれます。特定の月齢の夜に集まりますが、お経を唱え月を拝み、悪霊を追い払うという宗教行事です。それぞれの月待塔についてご紹介します。

十三夜塔

旧暦9月13日の十三夜に行う、月待ちの記念として造立した塔のことです。十三夜は虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)が本尊として祀られています。十三夜は、栗や豆が収穫できる時期ということで、別名「豆名月(まめめいげつ)」「栗名月(くりめいげつ)」「後(のち)の月」と呼ばれています。お供えとして、栗や豆を神棚などにお供えすることから命名されています。

十五夜塔

旧暦8月15日の十五夜に行う、月待ちの記念に造立された塔です。十五夜は大日如来(だいにちにょらい) 、観音菩薩(かんのんぼさつ)を本尊として祀っています。十五夜は「中秋の名月」と呼ばれ、お月見団子をお供えしてお月見をする風習が生まれました。お月見団子は、豊作祈願と収穫への感謝をする意味があります。

十六夜塔

旧暦16日の月待ちの記念として、造立された塔です。阿弥陀如来(あみだにょらい)や地蔵菩薩(じぞうぼさつ)などを本尊として祀っています。満月を過ぎたことから「既望(きぼう)」とも呼ばれています。

十七夜塔

旧暦8月17日の十七夜に行う、月待ちの記念として造立された塔です。観音様を本尊として祀っています。如意輪観音(にょいりんかんのん)が本尊として祀られています。「立待月(たちまちづき)」と呼ばれ、月が出るまで立って待つという意味があります。

十八夜塔

正月、5月、9月、11月の旧暦18日に餅をついて月に供える記念として造立された塔です。如意輪観音(にょいりんかんのん)を本尊として祀っています。「居待月(いまちづき)」とも呼ばれますが、立って待つには長すぎるので、じっくり座って待つという意味があります。

十九夜塔

旧暦19日の月待ちの記念として造立された塔です。如意輪観音を本尊として祀っています。十九夜は「寝待月(ねまちづき)」と呼ばれ、月が出るのが遅いので横になって寝て待つという意味があります。

二十夜塔

旧暦20日の月待ちの記念として造立された塔です。聖観音(しょうかんのん)、如意輪観音を本尊として祀っています。

二十一夜塔

旧暦21日の月待ちの記念として造立された塔です。如意輪観音を本尊として祀っています。

二十二夜塔

旧暦22日の月待ちの記念として造立された塔です。如意輪観音を本尊として祀っています。

二十三夜塔

旧暦23日の月待ちの記念として造立された塔です。二十三夜は勢至菩薩(せいしぼさつ)を本尊として祀っています。勢至菩薩は智慧(ちえ)の光をもち、あらゆるものを照らし、すべての苦しみを離れ、衆生に限りない力を得させると言われています。月は勢至菩薩の化身であると信じられていたので、二十三夜塔が最も一般的で全国に広まりました。二十三夜は、満月から新月に向かう「下弦の月(かげんのつき)」です。

二十六夜塔

旧暦26日の月待ちの記念として造立された塔です。月待ちを行うのは正月26日、7月26日、毎月26日など、地方によって異なります。愛染明王(あいぜんみょうおう)を本尊として祀っています。二十六夜は「有明の月(ありあけのつき)」と呼ばれ、夜明けの空に昇る月という意味です。逆三日月になります。

まとめ

月は古代から信仰の対象ですが、江戸時代中期から月の出を待って、これを拝むという月待ちが広がりました。「中秋の名月」とも呼ばれる十五夜は、その年の収穫などに感謝をするという伝統行事でもあります。月のパワーを感じながら、ゆっくりと過ごすのも良いかもしれません。

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ABOUT ME
Written by 天愛来(ティアラ)
23年以上の経験と知識を活かし『カウンセリング&セミナー講師』にて活動中。風水・ヌメロロジー・心理学・ヒプノセラピー・霊気など資格取得。スピリチュアル分野である西洋占星術・アロマテラピー・カラーセラピー・フラワーエッセンス・クリスタルヒーリングで心豊かになれるようにさまざまなアプローチを通して気付き&癒し、知識を提供。

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