
自分が厄年を迎えたり、あるいは最近物事が思うようにはかどらなくなったとき、神様にお願いをするためや、厄除けに神社に出かける人もおられるかと思います。
どこの神社でもお参りすれば、ある程度の厄払いは可能だとは思いますが、より効果的に厄除けを行うには、どこでどのような神様にお願いしてみるとよいのでしょうか?
八幡神(やはたのかみ、はちまんじん)
八幡神は、もともとは現在の大分県あたりで信仰されていた農業神ですが、霊威が強く、人の姿としても現れることができた神様です。のちに清和源氏や桓武天皇をはじめ、全国の武家から崇拝されるようになり、武神、軍神と考えられることが多くなってゆきました。
八幡神は、実は応仁天皇の神霊であり、したがって応仁天皇を主神とし、応仁天皇の母の神功皇后、宗像三女神のひとりである比売神の三神が八幡三神と呼ばれ、日本の多くの神社に祀られています。
八幡神は国家鎮護、勝利の神様としても有名ですが、災難除け、厄除けの神様としても古くから日本では知られています。
・石清水八幡宮:京都府八幡市八幡高坊30
・宇佐神宮:大分県宇佐市南宇佐2859
・鶴岡八幡宮:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-31
猿田彦神(さるたひこのかみ)
皇室の御先祖であり、天照大神の孫にあたるニニギノミコトが、照大神に使わされて地上に降り立とうとしたときに、いくつにも別れた道(やちまたの道)で立ち往生してしまいます。そのときに高天原から葦原中国までを照らして通れるようにしてくれた、地上の神様がこの猿田彦神だったのです。
猿田彦神はニニギノミコトを無事に地上に送り届けたあと、故郷である伊勢地方に戻り、伊勢の開拓に取りかかり、伊勢神宮を創るときにその場所を提供したのも猿田彦神であると言われています。
猿田彦神は伊勢の大地主でもあり、また天狗の原型であるとも言われています。
伊勢地方の地主神であると共に、導きの神、厄除けの神様としても知られています。
・猿田彦神社:三重県伊勢市宇治浦田2-1-10
・椿大神社:三重県鈴鹿市山本町1871
・椋神社:埼玉県秩父市下吉田7377
大山昨神(おおやまくいのかみ)
大山昨神は、比叡山、松尾燦山を支配していた山の神様として知られています。名前の由来は大山に杭を打つ神様から来ているもので、農耕をも司っていました。
また、平安時代以降、酒造りを得意としていた渡来系豪族の秦氏により信仰されていたため、大山昨神は酒造りの神様と崇められるようにもなりました。
このほか最澄が比叡山に延暦寺を建てたとき、大山昨神を山王権現(さんのうごんげん)と称し、全国に山王信仰を広めてゆきました。
大山昨神は、醸造の神のほか、厄除けと方位除けの神様としても知られています。
・日吉大社:滋賀県大津市坂本5-1-1
・松尾大社:京都府京都市西京区嵐山宮町3
・日枝神社:東京都千代田区永田町2-10-5
大禍津日神(おほまがつひのかみ)
イザナギノミコトが黄泉の国から戻った際、そのけがれを清めた際にイザナギノミコトから出た垢から生まれたのが大禍津日神です。つまり死の国の汚れが神格化されたもので、人間の生活における災いを司っているのです。
名前にある「禍」は、曲がっているという意味でそれが転じて災厄を意味し、それを神霊で守る神、すなわち厄除けの神様とされています。
ただ、死の国の汚れから生まれているため、一つ間違えば災厄をもたらす恐れもあるので、正しくお祀りし大切にすることで丁重に守っていただけるようになると、昔の人々は解釈していたようです。
大綾津日神(おおあやつひのかみ)、大屋毘古神(おおやびこのかみ)という別名もあり、地方によってはこの名前でお祭りされています。
・瀬織津姫神社:石川県金沢市別所町ヲ83
・神部神社:山梨県甲府市塩山上萩1415
・厳島神社:広島県廿日市市宮島町1-1
八十禍津日神(やそまがつひのかみ)
大禍津日神と同じく、黄泉の国から戻ったイザナギノミコトがみそぎをしていたときに、その黄泉の国の垢から生まれ出たとされ、大禍津日神と二柱合わせて「禍津日神(まがつかみ)」と呼ばれています。
その働きも大禍津日神とほぼ同じで、災厄から人々を守る神として知られてきました。
一方この八十禍津日神のことを、祓い清めの女神である瀬織津姫(せおりつひめ)であると、国学者の本居宣長は解釈していました。瀬織津姫は天照大神の荒魂であるという説や、熊野神社の熊野権現も瀬織津姫のことであるという説など、多々存在しています。
現在、八十禍津日神は各神社にて厄払いには強力なパワーのある神のひとりとしてお祀りされています。
・瀬織津姫神社:石川県金沢市別所町ヲ83
・神部神社:山梨県甲府市塩山上萩1415
・厳島神社:広島県廿日市市宮島町1-1
まとめ
いかがだったでしょうか?
厄除けの神様には、英雄的な存在の神様もいれば、その起源が黄泉の国にあったりと、驚くべきバックグラウンドの神様もいらっしゃいます。災いから身を守っていただくには、いずれの神様にも心から感謝しながら、ご加護を受けられるように祈るとよいでしょう。
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