山を支配するといわれる、山の神さま。その正体は男性神だとも、女性神だとも、夫婦神だともいわれ、ご利益はさまざま。しかし、山の動植物や鉱物を支配していて、山に関わる民に恩恵を与えてくれる神さまであることに変わりはありません。
今回は、山の神さまが住む最強のパワースポットを7つ、ご紹介していきます。
樽前山神社(北海道)
樽前山<タルマエサン>神社は、苫小牧市にある神社です。ご神体は、霊峰である樽前山そのもの。昔から樽前山信仰があり、山麓に神祠を設けたことが神社のはじまりとなりました。
その後、明治8年に「大山津見神<オオヤマツミノカミ>」「久々能智神<ククノチノカミ>」「鹿屋野比売神<カヤノヒメノカミ>」の三柱がご祭神となり、現在に至っています。
ちなみに、大山津見神が山をつかさどり、久々能智神が木々をつかさどり、鹿屋野比売神が原野をつかさどっているので、まさに山を祀る神社ですよね。それだけでなく、境内には摂末社として天満社や稲荷社、聖徳神社があるのでご利益は幅広く、どんなお願いをもってお参りしてもご利益が得られるのも魅力。北海道でも屈指のパワースポットとなっています。
北海道苫小牧市高丘6-49
0144-36-6661
弥彦神社御神廟(新潟県)
弥彦神社は弥彦山に鎮座する神社で、山頂の御神廟には天香山命<アメノカゴヤマノミコト>と熟穂屋姫命<ウマシホヤヒメノミコト>が祀られています。そしてご神体は弥彦山そのもの。ご祭神が夫婦ということもあり、主なご利益は縁結びですが、毎年5月と10月に行われる御神廟祭では、国家の平安や五穀豊穣、登山者の安全等が祈願されています。
新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦3606-1
0256-94-3154
筑波山神社(茨城県)
筑波山神社は筑波山を御神体とする、3000年の歴史がある神社です。ご祭神はイザナギとイザナミ。厳密には、筑波山の男体山をイザナギが、女体山をイザナミがつかさどっています。
日本の祖神であるイザナギとイザナミをお祀りしていることからもわかるように、ご利益は縁結びと夫婦和合。とても強いパワーで絆を結び付けてくれるといわれています。ちなみに、拝殿にある大鈴の切れ込みは横から見るとハート形なので、縁結びのご利益を求めて参拝したときなど、しっかりチェックしてみてくださいね。
山全体にエネルギーが満ちているので、一歩踏み入れただけでもご利益は期待できますが、できるならやはりしっかりお参りしたいところ。山を登る自信がなければ、直通バスを利用しましょう。
茨城県つくば市筑波1‐1
029-866-0502
大山祇神社(福島県)
大山祇<オオヤマヅミ>神社は、大山祇命<オオヤマヅミノミコト>、岩長比売命<イワナガヒメノミコト>、木花咲耶姫命<コノハナサクヤビメノミコト>の親娘三神を祀る神社です。このうち大山祇命は、山岳丘陵の守護神だとされています。
この神社のすごいところは、どんなご利益もいただけるところ。「一生に一度の願いは三年続けてお参りすれば、どんな願いもかなえてくれるの野沢の山の神様」と伝わっていて、3年かけて願えば、どんなものであっても叶えてくれるといわれているのです。3年願い続けられるほどの強い望みがある人は、ぜひ大山祇神社を参拝してみてはいかがでしょうか。
福島県耶麻郡西会津町野沢大久保甲1445‐2
0241-45-2323
富士山本宮浅間大社(静岡県)
富士山信仰が全国に広がっていった、1300あまりの浅間神社。富士山本宮浅間大社は、その総本宮です。主祭神は、木花咲耶姫命。ご神体はもちろん富士山です。本宮は南麓に、奥宮は富士山頂にあり、富士山の8合目以上は奥宮の境内地として神域になっています。
そもそも富士山は強力な龍脈の発生源となっているのですが、富士山本宮浅間大社はその南西、表富士をのぞむ陽の地に建立しているすさまじいパワースポットなのです。主なご利益は火難消除や安産、航海安全などですが、恋愛と子宝の神社としての人気も高いです。
静岡県富士宮市宮町1‐1
0544-27-2002
三輪明神 大神神社(奈良県)
三輪明神 大神<オオミワ>神社は三輪山そのものをご神体とする神社で、三ツ鳥居を通して三輪山を拝するようになっています。本殿はありません。日本最古といわれる神社の一つで、ご祭神は大物主大神<オオモノヌシノオオカミ>。産業開発や方除、治病、造酒、製薬、禁厭、交通、航海、縁結びなどすべての幸福をつかさどる生活の守護神とされる、国造りの神さまです。
そのため、ご利益も幸福につながるものならなんでも。お参りをするときは、それが自身にとっての幸福なのだという気持ちをしっかりあらわせば、どんなことでも受け入れられるでしょう。
奈良県桜井市三輪1422
0744-42-6633
大己貴神社(福岡県)
大己貴<オオナムチ>神社は、すでにご紹介した大神神社とのつながりがあちこちに感じられる神社です。たとえば、旧町名が三輪だったり、大神神社と同じ扁額があったり。そして、この大己貴神社のご神体も山そのもので、「神体山」と呼ばれています。
ご祭神は大己貴命(大国主命)で、地元では「おおがさま」「おんがさま」と呼ばれて親しまれている様子。ご利益は縁結びや子宝、五穀豊穣、病気平癒、交通安全と多岐にわたりますが、悩んだ女性を救ってくれることでも有名なので、女性のかたはどんなことでも、悩んだときにはお参りすることをオススメします。
福岡県朝倉郡筑前町弥永697‐3
0946-24-5805
まとめ
山の神さまは、古くから世を守っていることが多いです。そのぶんパワーもエネルギーも強大。そのご利益をいただけば、たしかな幸福が手に入るかもしれませんよ。ただし、それほどの強い神さまだから、失礼なことだけはしないように気をつけましょう。もちろん、難しいことはありません。礼儀正しく、マナーを守って。それだけでいいのです。そうすれば、大きな幸福を授かるでしょう。