
悪夢と言われて、どんな夢を想像するでしょうか。
怖いモンスターに追い掛け回されるのも、大嫌いな虫にまとわりつかれるのも、大好きな人に振られるのも性質の違いはあれど全て悪夢には違いありません。
人はどのような状態の時に悪夢を見易くなるのでしょうか?
目次
【悪夢とは】
悪夢とは見る事によって不快感や不安な気持ちを駆り立てられる夢であり、悪夢のせいで寝汗をかいたり質の良い睡眠が取れない為、目覚めた後もあまり良い気分ではない事が多いのが特徴です。
お化けや嫌いなものが現れる恐ろしい夢、仕事や試験に失敗するような不安を駆り立てる夢など、いわゆる嫌な夢と感じるものは全てひっくるめて悪夢と称してよいでしょう。
【悪夢の原因】
心身の疲労
悪夢を見る原因の一つと考えられるのは心身の疲労です。仕事や勉強を頑張るのは大切ですが、無理をし過ぎるのは決して良いことではありません。睡眠時間が不規則だったり、休むべき時に休まない事で疲労が蓄積され、結果として夢見が悪くなり悪夢に繋がると考えられます。
眠りが浅い
例えば枕の高さやマットレスの硬さが合っていない、あるいは室温が快適ではないせいで日々の眠りが浅くなっていると、結果として夢見が悪くなる事が考えられます。
また心身の疲労とも通じますが、ストレスや悩みをなどを抱えていると寝つきが悪くなるような事がありますね。結果として質の良い睡眠が取れず、悪夢を見易い状況を作り出していると考えられます。
現実に於ける恐怖
現実で受けた恐怖体験が元になって悪夢を見る事も少なくありません。地震や洪水、津波などの自然災害や、事件事故に遭遇した際の恐ろしかった記憶が、時間を置いてもなお衰えず悪夢として何度も再現されるという事態もあり得ます。
このタイプの悪夢は何度も繰り返し見る可能性がありますので、悪夢自体がストレスになって睡眠不足や鬱状態を誘発し、現実に悪影響を及ぼす可能性が高いと言えるでしょう。
病気による苦しさ
寝ている時に呼吸が止まってしまう病気に無呼吸症候群というものがあります。これは文字通り睡眠中に、数秒から長い人で一分以上呼吸が止まってしまう病気なのですが、無自覚とは言え十分に酸素が供給されない状況ですので、その苦しさが悪夢に繋がると考えらえます。
アレルギー性鼻炎や鼻風邪などで鼻の通りが悪くなり、そうした息苦しさで夢見が悪くなるような場合もこのタイプと考えられます。
また鬱病など精神的な疾患を持つ人は元々睡眠が浅く、尚且つ精神状態が不安定である為に悪夢を見易いと言えます。
寝ている時の姿勢
うつ伏せて寝ていると腹式呼吸が阻害され、十分に酸素を取り込む事が出来なくなる可能性があります。
また狭い場所で寝ていると思うように寝返りをうったり姿勢を変える事が出来ず、この場合も息苦しさを感じ易い状況と言えます。そうした就寝時の姿勢が原因となり、結果として悪夢を見易くなると考えられます。
夜食や飲酒
就寝直前に何かを食べていると、消化の為に胃に血液が集中する事で睡眠時に脳が必要とする血液が十分に行き渡らず、それが脳にとってのストレスとなり悪夢を見易くなると言われています。
また睡眠中は覚醒時ほど消化も良くないので胃もたれなどをし易く、ムカムカ感などがストレスとなり悪夢を見易い状態となります。
また寝酒と言いながら就寝前にお酒を飲む人は少なくありませんが飲酒は睡眠を浅くしますので、結果として悪夢を見易い状況を作っていると言えます。
【悪夢の対処法】
ストレスの元を断つ
悪夢を見る原因として代表的なものはストレスや心身の疲労がありますが、原因が判ってしまえば対処のしようもありますね。悪夢を見ないようにするには、何よりもまず貴方の心身を苛むストレスや悩みの元を断つ事が大切です。
ストレスの原因から物理的に距離を置いたり、悩みを解消出来ればそれが一番良いのですが、それが難しい場合は信頼の出来る人に相談するなどして、フォローをお願いする事も一つの手段です。
お医者様の手を借りる
ストレスや悩みの質によっては、医師によるアドバイスや投薬による治療が劇的に効く場合もあります。
但し既往症で服用している薬の副作用で悪夢を見るという事も少なからずありますので、心当たりがある場合はお医者様と相談して薬を変えてもらう必要があるでしょう。
睡眠の質の改善
もちろん睡眠の質を改善する事も大切です。まず寝室の室温は適正でしょうか?室温が暑過ぎても寒過ぎても、悪夢を見る可能性は高くなります。夏場にはエアコンなどを利用して室温を快適に保つのも、質の良い睡眠の為には重要です。
冬場は空気が乾燥してしまうので就寝時のエアコン使用はお勧めできませんが、布団や寝間着で温かく眠れるように調整してくださいね。
枕の高さやマットレスの硬さなどが合っていない場合も質の良い睡眠の妨げとなりますので、少々お金はかかりますが、プロのアドバイザーの意見を聞きながら寝具を整え直すのも良いかもしれません。
生活習慣の見直し
日頃の生活習慣も大切です。眠れないからと就寝前に飲酒したり間食などをしてしまうと、結局はトイレに行くのに目が覚めたり胃もたれしてしまって睡眠の質を下げてしまいます。
悪夢の対策としては寧ろ逆効果となってしまいますので注意が必要です。喫煙も出来れば少し控えた方が良いでしょう。
リラックス出来る環境を作る
香りが気にならないなら、誘眠効果のあるアロマを焚くのも良いでしょう。好きな音楽をかけて眠る場合も同様ですが、効能に拘らず、何よりも自分がリラックス出来る香りや音楽を選ぶようにして下さい。心身共にリラックス出来る環境が質の良い睡眠を誘い、結果として悪夢の軽減へと繋がります。
就寝前に入浴する事も心身の緊張を解す効果がありますので、普段はシャワー派や朝にお風呂に入るという人も、一度就寝前の入浴を試してみて下さいね。
まとめ
見た夢をコントロールする事はある程度可能でも、そもそも見る夢を選ぶ事は出来ませんので、疲れている時や体調のすぐれない時はどうしても悪夢を見易くなります。
悪夢を見た時は、意識して体調や生活習慣を見直してみて下さいね。

ショボい悪夢なら1ヶ月ぐらいのペースで見るけどガチで頭から離れられない悪夢は1年に1回ぐらいかな
夢には現実での疲れやストレスなどが反映される事が少なくありません。
一ヶ月に一度くらい見る悪夢というのは、その時期に仕事が締日などで忙しさの小さなピークを迎えるタイミングであったり、日々のストレスなどが積もり積もった結果として見ると考えられます。
年に一度ガチな悪夢を見るというのも、日々の疲れやストレスが一気に来た状態だと言えるでしょう。試験や棚卸、決算、異動など、身の回りで大きな変化がある時期なのかもしれませんね。
ストレスそのものをなくしてしまうのは難しいかもしれませんが、オフの時にはゆっくり体を休めるようにしたり、趣味やスポーツなどで上手に気分転換するようにしてください。
悪夢を見る=心身が疲れている基準と考えて、疲れやストレスから体調を崩してしまう前にしっかり休むようにすると良いでしょう。