最近ではあまり見かけなくなってしまったものの、かつては山野によく自生していた「サギソウ」は、真っ白な鷺が飛んでいるかのような花を咲かせます。
現在では環境省の準絶滅危惧種に指定されている「サギソウ」は、ラン科の多年草で台湾や日本、朝鮮などが原産国です。
ではとても上品な花を咲かせる「サギソウ」が持つ、スピリチュアル的な意味やエピソードなどには、どのようなものがあるのでしょうか?
目次
【サギソウ】にまつわるスピリチュアルなお話

「サギソウ」の日本の伝説
「サギソウ」には古くから日本に伝わる伝説があります。
室町時代に世田谷城主であった吉良頼康と常盤姫の悲しい物語です。
吉良頼康は、女好きで色々な女性を次々と自分の側室にしてしまうような男性でした。
そんな彼が13人目の側室として美しい常磐姫を迎い入れたく、それを姫の父親である出羽守に迫ります。
頼康の家来でもある出羽守は、そんな彼の申し出が断れず、不本意ながらも大事な娘である常盤姫を頼康に差し出すことになったのです。
常盤姫は、自分が大切に育てていた白鷺と共に世田谷城へと入城したのでした。
あるとき、頼康は出羽守が彼に対して謀反を企てているという噂を耳にしたのです。
それは頼康が常盤姫をかわいがるあまり、彼女に嫉妬した12名の側室が企てた嘘だったのですが、その話を信じた頼康は常盤姫に冷たくし始め、その話を信じるようになったのでした。
そこで頼康は戦の準備に入ったのですが、それを知った常磐姫は自分が大切にしていた白鷺に遺書を括り付けて、父親である出羽守のもとへと放ちました。
そして彼女は山奥で自害してしまったのです。
彼女が大切にしていた白鷺も、途中で狩りをしていた頼康の矢によって負傷し、湿地に落ちて死んでしまいました。
死んだ白鷺が足に付けていた常盤姫の遺書を呼んだ頼康は、真実を知りとても嘆き悲しんだのだそうです。
この時以来、夏になると白鷺が落ちた湿地に白い花が咲くようになり、人々はこの花を「サギソウ」と呼ぶようになったのです。
【サギソウ】が誕生花の日
【サギソウ】が誕生花です。
- 6月26日
- 7月25日
- 8月13日
- 8月16日
- 8月21日
【サギソウ】を使って運気をアップする方
ここで説明する風水は、「誰でもできるかんたん風水!バグア・チャート風水」
伊庭野れい子著(太玄社)
著者ご本人に解説してもらいます。

(本の解説)
ハワイ在住の風水師クリア・イングレバート氏(『ハワイアン風水』著者)に師事した著者が、バグア・チャートを使った風水を基本からよりわかりやすく、誰でも手軽に自宅で実践できるようにイラスト付きで解説した開運風水本。
風水で運気UP
風水においては、「サギソウ」は、そう簡単に手に入るものではないので、あまり頻繁には用いられません。
しかし野生種以外は、たまに山野草を扱う園芸店で手に入れることができます。
園芸店で鉢植えなどが手に入ったり、写真や絵画があるならば、それを上手に使って風水に役立てましょう。
浄化運UP
「サギソウ」の真っ白な花は、浄化作用があります。
玄関先に飾ったり、エネルギーが乱れているなと感じるところに飾るとよいでしょう。
花言葉【サギソウ】の意味
「サギソウ」は、日本、台湾、朝鮮などが原産の山野草です。
もともとは本州、四国、九州に自生していましたが、その美しさから乱獲されたため、ほとんどお目にかかることがなくなってしまいました。
現在では、主に観賞用の園芸種を見ることができます。
非常に上品で清楚な「サギソウ」の花は、まさに白鷺が飛んでいるように見えます。
大きさは3センチほどで、ひとつの茎に3つから4つの花を咲かせます。
その花びらには非常に細かい切込みがあり、まさに白鷺が羽根を広げているように見えるところから、この名前が付けられています。
英語名も「egret flower」で、同じく白鷺という意味です。
夜になると、とてもよい香りを放つのもひとつの特徴です。
「サギソウ」は湿地と日陰を好む植物で、7月から9月にかけて花を咲かせます。
1968年には東京都世田谷区の区の花にも指定されています。
「サギソウ」の花言葉①
- 夢でもあなたを思う
この花言葉は、「サギソウ」にまつわる日本の伝説に基づいて付けられたものです。嘘を信じて愛する側室を失った吉良頼康の気持ちを表しています。
恋心を伝えたいときに、添えたい花言葉ですね。
「サギソウ」の花言葉②
- 繊細
この花言葉は、「サギソウ」の花弁に、繊細な切れ目があるその姿から付けられています。
母の日などにこの花言葉を「サギソウ」に添えて贈ってみると喜ばれるでしょう。
「サギソウ」の花言葉③
- 無垢
- 純粋
これらの花言葉は、「サギソウ」の真っ白な花の姿から付けられたものです。
「サギソウ」の花言葉④
- 芯の強さ
この花言葉も、「サギソウ」の伝説から付けたもので、登場人物の常盤姫の芯の強さを表しています。
「サギソウ」の花言葉⑤
- 神秘的な愛
こちらも「サギソウ」の日本の伝説に基づいた花言葉ですが、白鷺が『神の使い』とも呼ばれ、縁起がよく恋愛運もアップすることも含まれています。
ステキな恋のパートナーにぜひこの花言葉を贈ってみましょう。
「サギソウ」の花言葉⑥
- 発展
この花言葉は、「サギソウ」は白鷺が羽根を広げて空高く飛ぶ姿を想像させるところから付けられています。
これから何か新しいことを始めようとしている人に贈ってあげるとよい花言葉ですね。
花言葉【サギソウ】の基本情報
科 属 | ラン科 サギソウ属 |
原産地 | 日本・台湾・朝鮮 |
品種 | 約600種 |
開花時期 | 7月~9月 |
英語和名 | ・Egret Flower(イーグレット) ・サギソウ(鷺草)、サギラン |
まとめ
「サギソウ」は、かつては多く自生していた山野草ですが、現在では園芸種としてしかお目にかかりません。日本に古くから伝わる悲しい伝説が、「サギソウ」の花言葉の由来となっていますが、それでも恋愛に関するポジティブなものが多いので、贈るのにはふさわしいものが多いようです。
