世の中には実にありとあらゆるリラクゼーション法やヒーリング法が存在しています。そんな中でも窮極の癒しをもたらす「アイソレーション・タンク」というものがあります。この「アイソレーション・タンク」、別名「フローティング・タンク」とはいったいどういったものでしょうか?
アイソレーション・タンク:その歴史
アイソレーション・タンク以外にもフローティング・タンク、あるいはサマディ・タンクなど色々な呼び名があるこのヒーリング法は、1945年にアメリカの国立衛生研究所において、脳の研究者であったジョン・C・リリー博士により発明されました。
脳の感覚を外界から完全に遮断したときに、脳はどのような反応を見せるかを研究するのが目的であったそうです。このアイソレーション・タンクは、最初は一般には知られることはありませんでした。
しかしリリー博士をモデルにした映画が上映された1980年代以降に、アメリカやヨーロッパで注目を浴び始め、神秘体験としてのほか、スポーツ選手のイメージ・トレーニングや、ストレス解消から睡眠改善などの治療目的と、多くの用途に活用されるようになりました。
アイソレーション・タンク:使用法
今では色々なデザインのタンクが出ているようですが、基本的には人間ひとりがあおむけに寝て浮けるだけのスペースがある大きさのタンクになっています。
タンク内は水深26cm程度の水に対し、363gものエプソム塩(硫酸マグネシウム)を投入した高濃度の塩水で満たされています。水温も35度前後と心地よい温かさです。タンク内には薄暗い明りが付くようになっており、もちろん空気も十分に確保されていますし、静かなヒーリング音楽が流れるようになっているものもあります。
アイソレーション・タンクの中では、頭の下に両手を当てたり、自分が最も心地よいと感じる姿勢を取ることで、誰でもぷかぷかと浮かぶことができます。通常は何も身につけずに浮かぶのがベストですが、目に塩水が入らないように気をつける必要があります。このタンク内に1時間程度浮かぶことで、癒しの効果が得られます。
アイソレーション・タンク:治療目的
アイソレーション・タンクを治療目的で使用した場合に効果があるとされているのは、ディトックス作用、自己治癒力の改善、不眠症、ストレス、身体の痛みの軽減や改善などです。
またタンクの中に浮かんでいるときは、人間が母親の胎内にいるときと似た状況にあると言われており、身体の機能を整える効果もあります。このほか妊婦さんがアイソレーション・タンクを利用すると、身体の重みをタンク内では感じないため、とても快適な心地でストレスを解消することができるとされています。
アイソレーション・タンク:トレーニング
アイソレーション・タンク内では、まるで宇宙に自分が浮いているかのように感じられる空間です。そのため雑音や外部の情報に左右されず、重力からも解放されるため、精神集中もリラックスも簡単にできるのです。よってスポーツ選手がイメージ・トレーニングをこのアイソレーション・タンク内で行うには、最適の環境であるとされています。
また、筋肉の疲労回復や痛みの回復、身体や神経機能の修復にも効果を発揮しています。そして一度目より二度目の体験のほうが、深いリラクゼーションを感じられるために、より一層の効果が期待できるそうです。
アイソレーション・タンク:瞑想
身体と脳がリラックスできるアイソレーション・タンクでは、普段は瞑想など不得意だと思っている人でも、比較的簡単に夢見心地の瞑想状態に陥ることができます。あるいは夢と現実のはざまで、何らかのビジョンを見ることもあるようです。
中には睡眠状態になる人もいますが、通常は眠っても溺れることはありません。アイソレーション・タンク内では自分の呼吸音もよく聞こえるので、その音に集中してみることで心地よさを感じて、瞑想状態に入ることも可能です。またゆったりとした気分になれることで、日常は気付かないような自己の問題やその解決策に気づいたりすることもできるのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今までに感じたことがないような不思議な空間のアイソレーション・タンクを体験したあとは、あらゆる疲れも取れて非常に気分爽快になり、お肌も驚くほどスベスベになります。新しい神秘体験を試してみたいと思うなら、ぜひおすすめしたいヒーリングです。
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