世界には偉大な神様が存在します。そんな神様にも神話で語られる色々な特徴があり、アニメやゲームに慣れ親しんだ私達日本人は「どの神様が1番強いのか?」と疑問に思う人もいるでしょう。
武器が強いのか、持ち前のパワーが強いのか….。それとも権力が強いのか…。
そこで今回は様々な角度から考察して、世界の神様ランキングをご紹介いたします。どの神様が1番強いのでしょうか?
強い神様【5位】戦争と死の神オーディン
強い神様ランキング、5位は北欧神話の主神であるオーディンです。
オーディンは戦争と死の神でもあり、また知識欲も旺盛で、魔術にも長けていました。「最高の知恵を手に入れるためならば」と、知恵の泉の水を飲むために、自ら片目を捧げたオーディン。
また、「ルーン文字の秘密を知るために9日間も首を吊った」という奇行も伝説として残されています。タロットカードの「吊るされた男(ハングマン)」は、オーディンがモデルとも言われているのです。
オーディンの肩にいる2匹のカラスは、「フギン(思想)」と「ムニン(記憶)」といいます。世界中で起こっているありとあらゆる事柄をオーディンに伝える、不気味な使いです。
オーディンは死の淵から何度も舞い戻り力をつけていった神様で、多くの呼び名を持っています。また、状況に応じてさまざまな姿を使い分ける知恵や戦略も持ち合わせているのです。
彼をこのランキングの上位として紹介したのには、彼が愛用している武器「グングニル」も深くかかわっています。グングニルは決して的を外さない槍であり、敵を貫いたあとは自動的に持ち主の元に戻る性質を持っています。
つまりこの槍を投げれば敵を皆殺しにできるうえ、放ったあとは自動的にオーディンの手元に帰ってくるというわけですね。このことから、「この槍を向ければどんな軍勢にも必ず勝利する」とまで言われているのです。
しかし、そんな反則レベルな武器を持っていたオーディンでも、最後はフェンリルによって飲み込まれてしまうのでした。どれほど強い武器を持っていても最強ではなかったということで、このランキングでは5位に収まっていただきました。
強い神様【4位】全知全能の万能神ゼウス
強い神様ランキング、4位はギリシャ神話の主神であるゼウスです。
数々の神の力をその身に宿し、「全知全能の万能神」となったゼウス。神々の戦争を幾度も乗り越え、なお最高神として君臨するゼウスは、非常に強い力を持つ神といえます。ゼウスは全世界や天候を支配する力も持つ、人類と神々どちらの秩序も守護する天空神でもあります。
主な武器は、世界を一撃で焼き付くし溶解できる「雷霆(ケラウノス)」。
他にも、万物を切り刻む「アダマスの鎌」や、雷霆(ケラウノス)の一撃をも防げる「アイギスの楯」など、とんでもない武器を持っています。さらにゼウスは未来を見通す力や知力、発想力も兼ね備えていました。
ゼウスは兄弟に、「冥府の神ハデス」や「海神ポセイドン」
また子どもに軍神兄弟「アレス」「アテネ」「英雄神ヘラクレス」などがいました。
いずれの神も非常に強い力を持っていながら、ゼウスは彼らと良好な関係を築いていました。このことから、ゼウスは力だけでなく、組織的な強さも併せ持つ、まさに「最強の神」であったといえます。
ゲームでたとえるなら、ラスボスを倒したあとに挑戦できる裏ボスやエクストラボスのような存在。いざ挑戦しても、正攻法ではまず勝てない相手でしょう。
しかしそんな最強のゼウスですが、実は非常に好色で女性に弱く、奥さんが恐妻として知られている神でもあります。恐い奥さんを持つゼウスですから、無敵かと言われると実際は「そうでもない」というのが本当のところでしょう。そのため、このランキングでは4位とさせていただきました。
強い神様【3位】存在自体が地獄のタルタロス
強い神様ランキング、3位はギリシャ神話で地獄の底=カオスから誕生したとされるタルタロスです。
タルタロスは、「存在自体が地獄」という珍しい神様。
ゼウスをはじめとするオリュンポス神を含め、歴代すべての神々が恐れてきた存在でした。「幽閉」を現実化するため、タルタロスの前ではどんな強大な力を持つ神でも無力になってしまうのです。タルタロスに入ってしまったが最後、二度と出てはこられない……。
多くの神々や人間をも閉じ込めるタルタロスは、奈落の世界で終わることのない苦しみを味わわせ続けるといわれています。
他の神様が「プレイヤー」なら、タルタロスは「システムそのもの」であるため、勝つ・勝たない以前の話でもありますね。
幸い、タルタロス自身の自我は非常に薄く、タルタロスが自発的に何かすることはありません。このため、ランキングでは3位という位置づけにさせていただきました。
強い神様【2位】破壊神のシヴァ
強い神様ランキング、2位はインド神話に登場するシヴァです。
シヴァは青い肌に虎の皮をまとい、額には第三の目である三日月を持ち、首には蛇を巻き付けています。一度見たら忘れられない、特徴的な姿が印象強い神様です。
シヴァは日本では「破壊神」として知られていますが、その名前には「吉祥な・慈悲深い・友好的な」という意味も込められています。シヴァは本来「破壊と再生の神」であり、「シヴァ派」と呼ばれる宗派をはじめ、現代でも厚く信仰されている神様なのです。
宇宙の規模が語られるインド神話の「破壊と再生の神」であるため、その力はやはり圧倒的。「形のない超越的な不変であり、絶対の宇宙の根本」を操れる存在です。
簡単に言い換えると、宇宙で定められている法則に関与できるので、彼が否定したものはまるで最初から存在しなかったもののように扱えるということ。まさに、彼が言えば白いものでも黒くなってしまうのです。このように苛烈に容赦なく末梢した存在を、のちに彼が思う正しい形で再生できる力こそ、シヴァの持つ最大の能力でしょう。
シヴァをゲームでたとえるなら「運営者」です。プレイヤーがどう足掻こうとゲームの世界では運営者に太刀打ちできないように、シヴァが本気になったら勝てる見込みはほとんどありません。
インドで有名な神様といえば、以下の3人が挙げられます。
Generate(創造)=ブラフマー
Operate(維持)=ヴィシュヌ
Destroy(破壊)=シヴァ
3つの頭文字を拾っていくと、「GOD」となるわけです。
まさに「最強」ですね。そんな圧倒的な力を持つシヴァですが、インド神話では彼を超える神様がいるため、ランキングでは2位とさせていただきました。
強い神様【1位】創造神のブラフマー
強い神様ランキング、堂々の1位はインド神話の神様、ブラフマーです。
ブラフマーは一般的に人気のある神様ではなく、ヴィシュヌやシヴァと比べても非常にマイナーです。しかしブラフマーは、インド神話における「創造神」でもあります。
彼の名前は「絶対的現実」というヒンドゥー哲学上の概念を意味する「ブラフマン」が語源ともされているのです。ブラフマーは宇宙やさまざまな生物の創造主であり、「無から有を生み出す力」を持っています。今この世界が維持されているのは、すべてブラフマーのおかげとまでいわれているのです。
そんな「始まり」を作ったブラフマーですが、実は彼は「終わり」を作った神様でもあります。ここでポイントとなるのは、「『終わり』を作った」という過去形の表現。
彼は「万物を貫くブラフマースートラ」という投擲武器(とうてきぶき)を持っています。ブラフマーがこの武器を投げると、「『終わった』という結果がもたらされる」のです。
現代物理学でも、ビッグバンの初期条件が少し異なれば、今とはまったく違う物理法則が生まれていたと考えられています。
また、宇宙はビッグバンとビッグクランチを繰り返しており、今ある状態は長い宇宙の歴史においてほんの一瞬のことでしかありません。しかし、今を生きる私たちにとってみれば、その「一瞬」こそが「すべて」です。
インド神話の始まりと終わりを作ったブラフマーは、まさにビッグバンとビッグクランチを起こす神様であるといえます。こうした観点で考えると、彼は宇宙の規模すら超えているといってもよいでしょう。
ゲームでたとえるなら、ブラフマーは最速の「電気」といったところでしょうか。そもそもブラフマーありきで世界があると考えられているため、今回のランキングにおいて1位を飾っていただきました。
まとめ
強い神様ランキングベスト5、いかがでしたか?
ランキングも後半に入ると、まさに人智を超えた力を持つ神々がたくさん登場されました。今回のランキングを通して、「神様ってこんなにすごい存在なんだ!」と理解を深めていただけたら幸いです。