
ハワイ語と聞くと、なんとなくロマンチックで、意味がよくわからなくても心地よく感じたり、幸せな気持ちになってきたりしますね。
今ではハワイにも完璧なハワイ語を話せる人はそう多くはないそうですが、それでも日常には多くのハワイ語が取り入れられています。
そんなハワイ語を上手に名前やパスワードなどに利用することで、幸せを引き寄せてみませんか?
目次
ハワイ語とは?

ハワイの人々は、もともと文字を持たない民族であり、口で伝えるという口承言語という方法で、子孫に文化や歴史を伝え残してきました。
かつてのハワイの人々は、自分の気持ちや子孫に伝え残したいことがあると、それをチャントと呼ばれる詠唱に織り込んだり、あるいはフラや楽器などを使って伝えていたのです。
ハワイに住む人々は、もともとは約1500年前にポリネシアの人々がカヌーで航海をしてハワイにたどり着き、住み始めた人たちです。
したがって基本的には、ハワイ語というのはポリネシア地方の言葉が基本ではありますが、その後ハワイにおいて独自に変化を遂げていったのです。
1820年にハワイに宣教師がやってくると、彼らによってハワイ語を文字化していきました。
それによってまず、ハワイ語版の聖書を作成したのです。
今では、ハワイを訪れるとそこここに「Aloha」や「Mahalo」など、簡単なハワイ語を目にしますが、現在ではハワイの公用語は英語のみではなく、ハワイ語も認められています。
ハワイ語の母音は5つで、A(あ)、E(え)、I(い)、O(お)、U(う)、子音は7つ、H(ヘ)、K(ケ)、L(ラ)、M(ム)、N(ヌ)、P(ピ)、W(ヴェ)から成り立っています。
その発音には、詰まらせて発音する「オキナ」と呼ばれる「‘」印があり、これが母音の前に付いていると、少し詰まらせて発音します。
たとえばカウアイ島のカウアイは、Kauaʻi カウア(ッ)イとなります。
ほかにも母音の上に線が入る「 ¯ 」印は、「カハコー」と呼ばれ、これが付くとその音を伸ばして発音します。
たとえばマウイ島にある火山、ハレアカラはHaleakalāとなり「ハレアカラー」と発音するのです。
しかしハワイ王朝が転覆した1893年以降はハワイのアメリカ化が進み、1896年には公立学校におけるハワイ語の使用が禁止となってしまいました。
ハワイの人々は、なんとかハワイ語を残そうと、フラのチャントや歌の中にハワイ語を入れ、やがて1970年代にハワイ文化の復興運動を機に、再びハワイ語教育が見直されていったのです。
「アロハ」が意味する精神

最もよく耳にするハワイ語は「アロハ」ではないでしょうか?
挨拶として気軽に使える言葉でもあり、愛や思いやりをこめた言葉でもあります。
最もよく耳にする言葉でありながら、最も美しく素晴らしいハワイ語のひとつでもあるのです。
出会った人にも「アロハ」、そして別れるときにも「元気でいてね!」という意味を込めて再び「アロハ!」。
そして何かお世話になったりしても、感謝の気持ちを込めて「アロハ」。
そして愛している人に気持ちを伝えるのにも、心を込めて「アロハ」なのです。
このほかにも思いやり、調和、喜び、忍耐、謙虚などの精神的な意味もあり、たったひとつの「アロハ」でも、実はとても深い意味があるのです。
ハワイの地元の人たちが大切にする言葉
ハワイの人々が今も日常的に使う言葉で、大切にしている言葉や、幸運の言葉があります。
先に述べた「アロハ」もそのひとつですが、ほかには感謝やありがとうの意味である「マハロ」も頻繁に使われる言葉です。
もうひとつ、ハワイの人々がよく使う言葉であり、大切にしているのが「オハナ」という言葉です。
これは、家族を意味する言葉ではありますが、血縁関係の家族のみならず、古代ハワイは一緒に生活を共にする人、仲間のことをすべて「オハナ」と呼んでいました。
非常に固い絆で結ばれた仲間が「オハナ」であり、特別な関係にある人たちなのです。
実はこの「オハナ」という言葉の語源は、「タロイモ」なのです。
「タロイモ」は、ハワイでは神聖な食べ物であり、人間はタロイモから生まれたという話もあるぐらいです。
そして「オハ」がタロイモの芽、「ナ」は達という意味を持っているのです。
もうひとつのハワイの人々が大切にしている言葉が「マナ」でしょう。
これは神聖、超自然的な力、奇跡、生命力、パワーなど、かなり強力な意味を持っています。
ハワイの人々は、人間のみならず、自然界にあるものや物にもすべてマナが宿っていると信じています。
そして祈ることでこのマナは強められ、自然と調和して高められるという、ハワイ文化の根底にある言葉でもあるのです。
ハワイの音楽やフラダンスにも、このマナは深く関わっており、そしてよく使われている言葉でもあるのです。



