この記事では、セレンディピティの意味・語源・シンクロニシティとの違い・身近な例を順番に解説していきます。何となく耳にする言葉を深く理解したいあなたは必見です。
目次
セレンディピティの意味
セレンディピティの意味は、「偶然の幸運を発見する才能や能力」です。マーケティングや科学の分野では、「偶然の幸運」という現象そのものを意味することも。
いずれにせよ、「予想外の幸運な偶然を発見する才能・能力がある人には、予想外の幸運な偶然が起こる」という考え方は共通しています。
セレンディピティの語源
セレンディピティの語源となるのは、童話『セレンディップの三人の王子(The Three Prince of Serendip)』に登場する、セレンディップという地域です。
- セレンディッブ(Serendip)…セイロン島。現スリランカ共和国。名詞。
- セレンディピティ(Serendipity)…「Serendip」+「ty」で成り立つ名詞。
童話は、ドラゴン退治を命じられた三人の王子を題材にしたもの。ドラゴン退治に必要な巻物を探す旅に出た三人の王子が、巻物を見つけられず、代わりに生涯の伴侶と貧しい人々への慈愛の心を手に入れるというあらすじです。
三人の王子たちが「偶然の幸運を発見する才能や能力」をもつことから、童話に登場する島・セレンディッブにちなんで、「セレンディピティ」という言葉が誕生したとされています。
その言葉が初めて用いた人物は、ホレス・ウォルポール。イギリスの政治家・小説家です。『セレンディップの三人の王子』を読んだ彼は、1754年にセレンディピティという言葉を生みだし、その後、友人に宛てた手紙の中でその言葉を何度も用いていたのだとか。
セレンディピティとシンクロニシティの意味の違い
セレンディピティとシンクロニシティは、似た意味をもつ言葉としてよく比較されます。両者がもつ意味の違いを細かく見ていきましょう。
セレンディピティの意味は「能力」
セレンディピティとシンクロニシティがもつ意味の違いは、「能力」を指すか「現象」を指すかという点にあります。
- セレンディピティ…偶然の幸運を発見する才能や能力(能力を指す)
- シンクロニシティ…意味のある偶然の一致(現象を指す)
シンクロニシティとは、スイスの精神科医・心理学者であったユングが提唱した概念。接点のない人間や出来事が、スピリチュアルな意味をもって偶然出会う・偶然交わるという、1つの「現象」を指しています。
偶然の幸運を発見する「能力」を指すセレンディピティとは意味合いが違うのです。
セレンディピティの意味は「偶察力」
セレンディピティとシンクロニシティの違いは、「日本語訳」からも読み取れるでしょう。
- セレンディピティ…偶察力(ぐうさつりょく)
- シンクロニシティ…共時性、同時性、同時発生
日本語訳でみるシンクロニシティとは、特定の時間を共にする縁結びのような性質・現象を指します。偶然を察知する力と訳されるセレンディピティとは別の概念だといえます。
セレンディピティの意味がわかる身近な例
偶然の幸運を発見する才能や能力とされるセレンディピティ。ここでは、その能力が発揮された身近な例を1つ紹介します。
こちらは、まさにセレンディピティが発揮された代表例といえるでしょう。
×単に待つだけで偶然の行動が起きる現象
セレンディピティの意味・日本語訳である「偶然の幸運を発見する能力」「偶察力」をより深く理解するために、こちらの図式もあわせて覚えておくことをおすすめします。
まとめ
偶然の幸運を発見する才能や能力という意味をもつセレンディピティ。その能力は、自らの働きかけによって生まれるものだと考えることができます。
セレンディピティを発揮しやすくするには、願望に関連する情報の収集、交流会への参加、情報の発信がカギとなるでしょう。
ぜひあなたも、セレンディピティを発揮して偶然の幸運をその手に掴んでくださいね!
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