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深い歴史と最古の街!シリアの世界遺産5つ

シリア,世界遺産
シリアと言えばイスラムの国であり、ローマ帝国の名残で日本人と同じようにお風呂が好きな国でも知られています。

そんなシリアには、シリアの人の人柄を示したような世界遺産が点在しています。歴史が古いので歴史的に最古の建物も世界遺産になっています。シリアの歴史に触れる旅に出てみませんか?

パルミラ遺跡

シリア,世界遺産
シリアの首都ダマスカスから北東へ行ったところにある世界遺産です。

パルミラは広漠たる砂漠の中に建設されたオアシス都市として栄えています。ナツメヤシの緑に包まれた癒しの世界遺産です。

中国とヨーロッパを結ぶ東西交易路の中継地として発展したともいわれています。2世紀にペトラ(ナバテア王国)が衰えると、通商権を受け継ぎ絶頂期を迎えます。総督オダエナトゥスが暗殺されると妻のゼノビアは息子を皇帝に擁立、自ら皇妃と称しパルミラ王国を打ち立てます。

シリア市民からは「バラの街」と称えられていました。ゼノビアはクレオパトラの末裔と名乗るほどの美女で政治にも長けていましたが、アウレリアヌス帝の遠征により捕えられパルミラの街は陥落し廃墟となってしまいます。

遺跡の西に広がる墓の谷では、さらに古い紀元前3世紀ごろからの塔墓や地下墳墓も発見されています。夕日に染まる姿が美しく、今では世界で最も美しい廃墟としてシリアの人に大切にされている世界遺産です。

古都ダマスカス

シリア,世界遺産
シリアの首都であるダマスカスは、古代より世界最古の都市として世界遺産に登録されました。オリエントの真珠と称えられ、メソポタミアと地中海を結ぶ東西交易の十字路として発展してきました。

中でも最も発展を見せたのは、8世紀でイスラム最初の王朝の都が置かれた時代でした。その時に建てられたのが世界最古のモスクである「ウマイヤドモスク」です。

イスラムの強さ、精神性の高さを表しています。シリアだけでなく世界中から巡礼者が訪れるモスクの壁には、金色に輝く大きなモザイク画があります。金箔を貼ったガラスをふんだんに使って描かれているのはコーランに登場する天国です。

砂漠の民であるイスラムの天国とは、緑が生い茂り川がとうとうと流れている場所を指します。イスラムにおいて水はすべての人に分け与えるものです。街のあちこちに誰でも自由に飲める水飲み場があるのが特徴的です。そして民家の中庭にも必ず池や噴水など水があり、緑の木々があります。ダマスカスは、水あふれる天国にたとえられた世界遺産です。

古代都市ボスラ

シリア,世界遺産
シリアの古代都市として知られるボスラも世界遺産として登録されています。

ヨルダンの国境近くにある隊商都市の遺跡です。この遺跡にはローマ帝国のトラヤヌス帝時代に造られたローマ劇場やシリアの人が好んだといわれる浴場、列柱付き大通りなど…紀元前から12世紀ごろまでのローマ帝国、東ローマ帝国、更にはイスラム時代の遺構が数多く残されています。

これらの建造物は玄武岩で造られているので、遺跡全体が黒色をしているのが特徴的です。歴史はとても古く、最初の記録は紀元前14世紀までさかのぼります。紀元前1世紀にナバタイ王国の最初の都市となりましたが、100年目を迎えるころにはトラヤヌス帝時代のローマ帝国に征服されました。

街の名前を「ノヴァ・トラヤナ・ボストラ」と改名し地中海とアラビア海を結ぶ交易の拠点として繁栄したと言われています。シリアでもこの地だけは歴史的ロマンを感じることができる特別な場所です。しっとりと訪れたい世界遺産です。

古都アレッポ

シリア,世界遺産
紀元前3000年頃に歴史に登場した世界最古の都市のひとつとして世界遺産とされています。

メソポタミアとヨーロッパを結ぶシルクロードの要衝として発展しました。7世紀からはイスラムの街となり商業都市として繁栄を極めていましたが、それは同時に外敵に狙われる存在でもありました。

11世紀には十字軍だけでも22回も攻撃を受けています。そんな時にシリアの市民を守ったのが街の真ん中にそびえるアレッポ城です。高さ50メートルの丘の上に建ち、深く大きな濠に囲まれていたので敵の攻撃を防ぐ様々な仕掛けをもった難攻不落の城でした。

それだけではありません。城の地下深くには巨大な食糧庫が作ってありました。天井まで高さ20メートルもあるその食糧庫は、3000人が5年間食べていけるだけの穀物を貯蔵していたといわれています。

城内も広く東京ドーム10個分の大きさがあるので、シリア市民は不自由なく暮らしていけました。戦時中の暮らしを支え、勝利へ導いたとされる誇り高き世界遺産です。

シリア北部の古代集落

シリアの中でも特に胸を打たれる遺産であり、アレッポとイドリブの間に点在する世界遺産です。

700もの廃墟がある集落となっています。シリアでは「死の都市」「忘れられた都市」とも呼ばれているくらい、寂しい空気に包まれた世界遺産です。

当時はとても豊かな地域だったのですが、8世紀〜10世紀頃に交易ルートが変更されたことから、ほとんどの村が消滅してしまいました。

1世紀から7世紀に農業が営まれていた名残で、当時の住居や浴場、多数の寺院や協会、貯水槽などが良い状態で保存されています。

有名な遺跡としては「聖シメオン教会」「アイン・ダラ寺院」「キュロスのローマ劇場遺跡」などが有名です。古代のローマ人がどんな生活を送っていたのか、その様子もうかがい知ることができますよ。忘れ去られてしまうには、あまりにも悲しい街です。

まとめ

シリアの世界遺産はいかがでしたか?

十字軍の攻撃を受けても古代都市として残っている遺産や、戦いの中でも市民はしっかりと守りぬかれたお城など、シリアはいつの時代も戦いとともにあるように思います。

そんな事から、これだけの世界遺産が残っているというのは素晴らしいことですね。シリアの歴史と文化遺産に触れる旅に出てみるのはいかがですか。

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SPIBRE編集部

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