
トルコといえば日本と同じように温泉好きな国民性で有名です。これがトルコが日本と同じく火山の多い場所にあるからなんですね。
そんなトルコでは知名度の高い世界遺産から伝説の世界遺産などバラエティ豊かな世界遺産を見ることができます。
ちょっと日本に近い国、トルコの世界遺産に触れてみませんか?
カッパドキア
トルコと言ったらカッパドキアといえるほど知名度の高い世界遺産です。
見渡す限りに広がる奇妙な形の岩が出迎えてくれます。南北約50キロにわたって様々な見どころが点在するトルコ屈指の観光スポットです。世界に類を見ないほど珍しい奇岩群は、火山の噴火により堆積した凝灰岩や溶岩層が長い年月をかけて浸食されて出来上がったものです。
エセンテペにある「3姉妹の岩」やパシャバーの「妖精の煙突」など、トルコの絵葉書にもなっている世界遺産です。見どころは、夕日を浴びると燃えるように輝くローズバレーです。バラ色に波打つ奇岩は心を奪われるほどの美しさです。
他にもアヴァノスの陶器工房やユルギュップの絨毯工場など、とても1日で見て回るのは不可能です。可能であれば名物の洞窟ホテルに一泊し、2〜3日かけて不思議な世界にどっぷりと浸かってみたい世界遺産です。
トロイの古代遺跡
トルコ西部のエーゲ海を数キロ先に見渡す丘にある世界遺産です。
「トロイの木馬」で有名な伝説の都です。ドイツの実業家であるハインリッヒ・シュリーマンが1870年から3年を費やして掘り当てた遺跡です。古代ギリシアの詩人ホメロスの英雄叙事詩「イリアス」にトロイ戦争の記述があります。トロイは王妃ヘレネをめぐり、ギリシアと10年におよぶ戦争となりました。これがトロイ戦争です。
しかしトロイの木馬の計略により一夜にして陥落してしまいました。神話上の都市と考えられていたトロイの実在がこの発掘で証明されたのです。更に多くの財宝も発掘され、「プリアモスの財宝」と名付けられました。
一部では「イリアス」に登場するトロイかは謎だという説もありますが、シュリーマンの情熱は今も世界遺産という形で受け継がれています。いつか本当に神話が実話に変わってほしい世界遺産です。
イスタンブール
トルコ共和国が誕生するまで首都となって繁栄していた街です。ギリシア人によって築かれた世界遺産です。今ではエキゾチックなムードが漂う街となっています。ヨーロッパ側の旧市街には、3つの帝国時代をしのばせる歴史的建造物を多く見ることができます。
中でも人気なのは15〜19世紀にオスマン・トルコの歴代スルタン(王)が居住したトプカプ宮殿です。宝物館では当時のトルコの富の象徴を見ることができます。さすが世界遺産という感じです。
巨大ドームが目を引くアヤソフィアは、キリスト教の大聖堂として建てられたものです。向かい合うスルタンアフメット・ジャミイは、美しい青を基調としたイズニックタイルが用いられていることから「ブルーモスク」の愛称で親しまれています。
昼間も良いですが夜の闇に浮かぶシルエットは神秘的な美しさです。コリント式の円柱336本が支える地下宮殿も見ごたえがあります。そのうち2本の台座が有名なメデューサの首で魔除けの意味があります。過去の繁栄を過去のものと思わせない壮大な世界遺産です。
パムッカレとヒエラポリス
トルコでもひときわ目を引く白い世界遺産です。
雪のように白い棚田の奇観は、古くから綿の名産地だったことからパムッカレ(綿の城)と呼ばれています。炭酸カルシウムを含んでいる温泉が山肌を流れ落ちて、長い年月をかけて沈積してできた100以上もの石灰棚です。
昼間は空の色を反射して青く輝き、落日の頃には夕日に照らされて茜色に染まります。日本と同じく火山国であるトルコは各所に温泉が湧いています。
ここパムッカレも以前は入浴できたのですが、今は景観保護のため入場が制限されています。それでも裸足で石灰棚を歩いたり、流れる温泉に触れたりすることで世界遺産の温泉を素肌で感じることが可能です。
石灰棚の上に広がるヒエラポリスは、もう1つの世界遺産です。温泉保養地として繁栄をした場所なので、大浴場跡のような遺跡が残りとても興味深いですね。
もしかするとここ一体の地下にはまだ、知られざるローマ時代の遺跡が沈んでいるのかもしれません。温泉に癒しを求めた、どこか近い存在に感じられる世界遺産です。
サフランボル市街
トルコの首都アンカラからバスで5時間、トルコの古い民家が残る世界遺産です。
17、18世紀に建てられた歴史ある建物が残ることから、街全体が世界遺産になっています。まず降り立つと迎えてくれるのが、迷路のように曲がりくねった石畳の道です。道沿いにはモスクや素朴な民家が立ち並んでいます。
サフランボルは黒海と地中海を結ぶ交通の要衝でした。商人たちの馬具を修理する鍛冶屋や靴屋があり、そこの主人はみな話好きで親切です。サフランボル独特の文化や習性について知ることができます。ここには今でも昔のままの素朴な暮らしがあります。どこか懐かしい雰囲気を味わえる世界遺産です。
まとめ
トルコの世界遺産はいかがでしたか?
温泉が好きなトルコ人らしく、温泉が世界遺産になっている場所もあります。もちろん過去の栄光が今に伝えられる素晴らしい場所です。どこか日本人と似た感じを受けるので、親しみやすさを感じますよね。
トルコの世界遺産と温泉で癒され旅に出てみませんか。
